今回はちょっと残念だなと思った話。
それはHUAWEIから発売されたHonor 6 Plusがかなりの残念モデルだったからです。
個人的にはAscend Mate7を使っていましたし、この端末自体はとてもオリジナリティがあり、独自性のある6インチスマホだったので、
「HUAWEIから新しい5.5インチスマホが発売される!?これは期待できるかも!」と乗っこんでました。
しかし、今回発売されたhonor 6 Plus(オナー6プラスと読みます)は、いろいろと残念モデルで期待はずれでした。
デザインと名称がパクリモード全開
まずデザインが既視感ありありですね。
そうiPhone6/6Plusと似すぎています。
背面は多少違いはありますが、iPhoneのホームボタンを付けたらどちらがiPhone6 Plusかを見分ける人は少ないでしょう。
よーく見ていると、画面下部にホームボタンが見えてきませんか?うっすらと・・・
メタルなサイドパネル、カラーバリエーション、スピーカー位置やらカメラ位置までクリソツ。
それでもHUAWEIはこんなビデオを公開しています。
honorブランドデザイナーによる紹介ムービー
http://consumer.huawei.com/jp/press/video/index-product_videos.htm
このビデオを見ると、デザイナーはフランス人なのですが、クリスチャンディオールや車メーカーのデザイナーだったらしい。
ですがデザイナーなら、自分のアイデンティティを保つ為にここまで似せたデザインは普通避けるわけで、いかにも「iPhone6 Plusのパクリじゃねぇの?中国人はすぐにパクるからな」という声を抑制するため(ごまかすため)にやっているとしか思えない。こんなビデオを作成して、欧州デザイン風を謳うところがまた怪しい。
そして名称までiPhone6 Plusに対抗している(オマージュ?)のか、Honor 6 Plusなわけですから、どこまでパクるつもりなのかと言いたい。
これは「お前のスマホ、それiPhone?」と聞かれた時に、
「う、うん・・・(ごにょ)6Plusだよ」
って答えられるように、HUAWEIがユーザーに気を使ったのでしょうか。
ここまで気を使うなら、いっその事「i-honor 6 plus」にすれば「あいほー(ごにょ)6プラス」って言えるのに。
スペックも残念な仕様
5.5インチのFull HDは、それこそiPhone6 Plusと同じですが、Android的にはライバルはZenFone2でしょう。
比較は別途やる予定ですが、とりあえずhonor 6 plusのスペックを見てみましょう。
製品 | HUAWEI Honor 6 Plus |
ディスプレイ | 5.5インチ 1920 x 1080 401ppi IPS-NEO液晶 |
CPU | Hisilicon Kirin 925 オクタコア 1.8GHz / 1.3GHz |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB |
OS | Android 4.4 Kit Kat |
カメラ | 前面 800万画素/ 背面 800万画素 *F値0.95-16 デュアルカメラ |
バッテリー | 3600 mAh |
ネットワーク | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n Bluetooth 4.0, NFC |
SIMスロット | マイクロ SIM x1, nano SIM(SDカードと共用) x1 |
4G LTE |
FDD-LTE: B1/B3/B7 TDD-LTE: B38/B39/B40 UMTS: B1/B6/B8/B19 TD-SCDMA: B34/B39 GSM: 900/1800/1900 |
サイズ | 縦150/幅75.7/ 厚み7.5 mm |
重さ | 165g |
価格 | 実売45,800円 |
スペック的にはAndroid端末の2015年モデルとしてある程度王道です。CPUはAscend Mate7と同様のオクタコアですし、メモリが3GBあるのも最近の流行です。
しかしOSがAndroid 4.4 KitKatというのはいただけない。
昨年発売されたAscend Mate7と同じで、古臭さを感じます。
面白いのはカメラで、背面800万画素ながらデュアルカメラとなっています。
これは、最近流行りつつある「あとからフォーカス位置を決めれる写真を撮れる」ものです。
例えばこのように後ろの人にフォーカスがあたっていた時に、前面にいる黄色いシャツの男性にフォーカスを当て直すことが可能なのです。
これは結構面白い仕様ですね。ただ流行れば今後はスマホカメラでは標準的に搭載されていきそうです。
ただ、このカメラを前面に持ってこれなかったあたりが、まだまだ自撮り世代というのを読みきれなかったのかなと。
それと一番残念仕様が、LTEバンド。
SIMフリーですから日本国内ではdocomo網を使うことがほとんどかと思いますが、docomo LTEバンドに対応しているのはB1とB3しか有りません。
そしてB3は東名阪エリアオンリーのバンドなので、この地域以外の方はLTEバンドが1つとか無いということになります。
LTE Band | 周波数(MHz) | docomo | honor 6 Plus |
1 | 2100 | ◯ | ✔ |
3 | 1800 | ◯ | ✔ |
6 | 800 | ◯ | – |
8 | 900 | – | |
9 | 1700 | – | |
11 | 1500 | – | |
18 | 800 | – | |
19 | 800 | ◯ | |
21 | 1500 | ◯ | |
28 | 700 | ◯ | |
41 | 2500 |
honor 6 Plusは、現時点では楽天モバイルのみで販売されているのですが、他のMVNOが手を出さないのはこの辺りなのでしょうね。
楽天モバイルは、ZenFone2対抗としてなのか、それとも独占販売という謳い文句が欲しかったのか、後先考えずこのhonor 6 Plusを販売しているようですが、このLTEバンドですと、LTEの電波が拾いづらいわけですから、頻繁に3Gに落ちてたいていは3Gでしかつながらないという事にもなりかねません。
このLTEバンドは、これから発売される予定の「Ascend P8 max」という機種も同様で、非常に安易に日本市場に持ってきた端末と言えるでしょう。
まとめ
冒頭でも言いましたが、私はAscend Mate7で「HUAWEIって、中国企業だけどなかなか骨太なスマホ作れるな」と感心していたのです。
しかし、デザインが完全にパクリだったり、今回のhonor 6 Plusや、Ascend P8 maxのように、中国国内のものをちょちょっとマイナーチェンジしただけで、辛うじて使える程度のものを『日本国内販売開始!!』と煽る企業なんだなと再認識しました。
やはり中華スマホは中華スマホの域を出ていないって事なんでしょうね。
honor 6 Plusを見ていると、Ascend Mate7がとても特異な体質で偶然生まれた名機のようにも見えてきました。
ほんとにもったいない端末です。