20万円超えは伊達じゃない!XGIMIハイエンドプロジェクター比較- HORIZON S Maxの映像美はその価値がある

自宅を結構いいプロジェクターでホームシアターにしたい。そう思ったとき、まず気になるのがプロジェクターの価格ですよね。
特に10万円や20万円を超える4K対応ハイエンドプロジェクターは、果たしてその価格に見合った映像美なのか?とか機能や性能はどうなの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回は、XGIMI Technology様に「HORIZON Pro」「HORIZON S Pro」「HORIZON S Max」の4K高画質対応の3製品をお借りして比較しつつ試してみました。

実勢価格でHORIZON Proが139,800円、HORIZON S Proが179,800円、HORIZON S Maxが269,800円という、いずれも高価格帯モデルとなっています。

3製品のスペック/ハードウエア比較

今回比較するXGIMIの3モデルは、いずれも4K解像度に対応していますが、実際に映し出される映像はプロジェクターをご存じの方なら解像度ではない面が大きくウエイトを占めるのをご存じでしょう。

細かいスペック表は以下見て頂ければと思いますが、最大の差異は、HORIZON Sシリーズ(S Max/S Pro)に搭載された独自の光源「Dual Light 2.0」です。これにより、HORIZON Proの1500 ISOルーメン(2200 ANSIルーメン)に対し、HORIZON S Proは1800 ISOルーメン、そしてHORIZON S Maxは驚異の3100 ISOルーメンを実現しています。
特に「HORIZON S Max」の明るさは、従来のプロジェクターの常識を覆すレベルにあります。

また、HORIZON S Maxはコントラスト比が圧倒的に高く、Dolby VisionやIMAX ENHANCEDにも対応。
Sシリーズは音響もHORIZON Proの8Wスピーカーから12Wに強化されており、映像と音の両面でより高い没入感を得られます。

またHORIZON Sシリーズは、部屋に溶け込む柔らかい色合いとデザインで、普段はレンズが隠れていてぱっと見はスピーカーのようなたたずまいです。

スペック表

項目 HORIZON S Max HORIZON S Pro HORIZON Pro
明るさ 3100 ISOルーメン 1800 ISOルーメン 1500 ISOルーメン
光源 Dual Light 2.0 (LED+レーザー) Dual Light 2.0 (LED+レーザー) LED
標準解像度 4K (3840 x 2160) 4K (3840 x 2160) 4K (3840 x 2160)
コントラスト比 ダイナミック10,000,000:1 ダイナミック1,000,000:1 N/A
対応フォーマット HDR10, HLG, Dolby Vision,
IMAX ENHANCED
HDR10, HLG, Dolby Vision HDR10/HLG
スピーカー 2 x 12W Harman Kardon 2 x 12W Harman Kardon 2 x 8W Harman Kardon
ストレージ 64GB 32GB 32GB
RAM 2GB 2GB 2GB
OS Android TV™ 11.0 Android TV™ 11.0 Android TV™ 10.0
低遅延 ≤ 20ms (ゲームモード) ≤ 20ms (ゲームモード) N/A
Wi-Fi WiFi 5 WiFi 5 接続可能
Bluetooth Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1 接続可能
本体サイズ 234 x 273 x 174mm 234 x 273 x 174mm 208.4 x 218.4 x 136.2mm
重量 約4.81kg 約4.75kg 2.9kg
投影方法 置き設置・正面投影
天吊り・正面投影
置き設置・背面投影
天吊り・背景投影
置き設置・正面投影
天吊り・正面投影
置き設置・背面投影
天吊り・背景投影
フロント,リア,フロントシーリング,リアシーリング
投影サイズ 40~200インチ 40~200インチ 40~200インチ
入力端子 DC x 1
HDMI(eARC対応)x 1
USB x 2
DC x 1
HDMI(eARC対応)x 1
USB x 2
DC x 1
HDMI x 1, HDMI (eARC 対応) x 1
USB x 2
LAN x 1
出力ポート
ヘッドフォン x 1 (3.5mm)
オプティカル x 1

角度調整

HORIZON S MaxとHORIZON S ProのHORIZON Sシリーズは、見た目で分かるように角度調整が可能です。
一番右の黒いHORIZON Proは、三脚等で角度を決める事になります。

HORIZON Sシリーズは、最大135度の角度が付けられる為、天井投影も簡単です。

ポート

HORIZON Sシリーズは、入力ポートのみでUSB x2 、HDMI x1。

HORIZON Proは、HDMI x2,USB x2,LAN、ヘッドフォン x 1 (3.5mm)、オプティカル x 1と非常に豊富。
オプティカル出力もあるので、他に有線スピーカーがある場合などに便利です。

その他

ACアダプターの比較、左からHORIZON Pro、HORIZON S Max、HORIZON S Pro。HORIZON S Maxはかなり大きいですが、プロジェクターですし常に持ち歩くわけでもないのでそれほどデメリットにはならない。

リモコンは全て同じです。

音質

HORIZON S MaxとHORIZON S Proは、共にHarman Kardon監修の12Wスピーカーを2基搭載。
これにより圧倒的な迫力ある音質を体感できます。

HORIZON Proも8W x2 で体感的には充分な迫力ですが、比較すると音質の差は歴然です。

映像

昼間の投影

以下昼間での投影の比較。正直、全て綺麗です。綺麗か”より綺麗”かの違いぐらい。
価格が一番下のHORIZON Proでも1500 ISOルーメンあり、昼間でも充分に綺麗。多少白みがかるかなぁと感じる面はあるものの、カーテンもせずに投影してこの輝度、鮮明さは抜群のレベル。

HORIZON S Pro、HORIZON S Maxについても同様で、見比べていると綺麗さが際立ちます。
特にHORIZON S  Maxは、3100 ISOルーメンと、HORIZON Proの2倍の明るさの為、昼間でも断然鮮明さが強い。

HORIZON Pro

1500 ISOルーメン

HORIZON S Pro

1800 ISOルーメン+Dual Light 2.0

 

HORIZON S Max

3100 ISOルーメン+Dual Light 2.0

暗い環境での投影

メインとなる夜間や暗い部屋での投影比較。

全体的に昼間と同様で、やはりHORIZON S Maxが圧巻の綺麗さです。ずば抜けて美しい。
ただHORIZON Proの映像でも比較さえしなければ充分綺麗なことは変わりなく、どのプロジェクターも抜群に美しい映像体験が得られます。

HORIZON Pro

1500 ISOルーメン

 

充分綺麗なので、下のHORIZON S Proとはぱっと見ではそんなに差が無い。但しHORIZON S Maxと比較すると確かにこちらのほうが鮮明度というかゴージャスな明るさという感じが少ない。

HORIZON S Pro

1800 ISOルーメン+Dual Light 2.0

HORIZON S ProはHORIZON Proより若干明るく、更にDual Light2.0に対応。体感的にHORIZON Proとの差は大きくは感じないですね。色味はHORIZON S Maxと比べるとやや抑えめ。

HORIZON S Max

3100 ISOルーメン+Dual Light 2.0

HORIZON S Maxはぱっと見で「お。すげっ」と言ってしまうほど、赤はより赤に、黒はより黒くというメリハリのある映像に圧倒されます。

4K動画がずば抜けて美しく、ビビットな映像であればより顕著に美しく見えます。

実写やアニメ共に映画館に居るかのよう。「なんなら映画館より綺麗かも」と言えるほど綺麗です。

夏休み中の娘は、「この大画面が良いわけよ」とずっと夜間にアニメみてました。

天井投影

HORIZON S Maxと、HORIZON S Proについては、スタンドが135度の角度が付けられる為、天井投影も簡単にできます。(丸く映っているのは天井のシーリングライト)

寝ながら映画や溜まった動画を見れるのも楽しい。持ち運べて好きに角度を付けられるHORIZON S Max/HORIZON S Proだからこその視聴スタイル。

HORIZON Proは従来のプロジェクターの為、スタンド等で対応可能ですが、手軽さという面では負けます。

まとめ

XGIMIのハイエンドプロジェクター「HORIZON Pro」「HORIZON S Pro」「HORIZON S Max」を実際に比較しました。

価格帯は10万円から20万円超と高価ですが、こうして比較して見るとそれぞれの価格差が、実際の映像にどう影響するのかが明確に分かりました。

製品 HORIZON S Max HORIZON S Pro HORIZON Pro
価格 269,800円 179,800円 139,800円
昼間の映像 非常に明るく、昼間見ても充分プロジェクターとして視聴可能。 色の発色も鮮明。 昼間でも十分明るく楽しめる ただし、S Maxと比較するとやや暗く発色の鮮明さでは劣る Sシリーズに比べると明るさは劣るものの、昼までも視聴は可能。
夜の映像 各色が鮮明で黒はより黒く、ひと目でメリハリのある色彩表現力あり HORIZON S Maxと比較しなければ充分に明るいが、比較すると色の再現度ではやや落ちる HORIZON S Proとほぼ遜色無いと感じた。
天井投影 投影可能。 投影可能。 単体では不可。
スピーカーの迫力 12W x2で、大迫力。しっかりとパワーのある音がして臨場感がある 12W x2で、大迫力。しっかりとパワーのある音がして臨場感がある Sシリーズよりスピーカー出力が劣る (8Wx2)

ポイントは、HORIZON Sシリーズに採用された独自の光源「Dual Light 2.0」。
HORIZON Proの1500 ISOルーメンに対し、S Maxは驚異の3100 ISOルーメンを実現しています。
これにより、昼間の明るい部屋でも、夜間や暗い部屋でもHORIZON S Maxは圧巻の鮮明さで映像を映し出します。

また、価格が上がるにつれて音響も進化。HORIZON SシリーズはHarman Kardonの12Wスピーカーを搭載し、HORIZON Proの8Wから格段に迫力が増しています。また天井投影も簡単など進化を感じられるモデルです。

そうなるとHORIZON S MaxとHORIZON S Proでどちらを選んだら良いのか悩ましい面がありますが、個人的には HORIZON S Maxが体感レベルで映像の綺麗さを感じられるレベルなのでオススメ。しかしHORIZON S Maxほどの最高峰の性能は求めないものの、4Kの高画質と十分な明るさ、迫力ある音質は必要という方には、HORIZON S Proが良いでしょう。

HORIZON Proは価格的に一番安い事もあり、初めて4Kプロジェクターを導入したい方にオススメ。天井投影もしないしほぼ固定するというのであれば、HORIZON Sシリーズからスペック的には落ちるものの、日常的な映画鑑賞や動画視聴に十分な性能を持っています。

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