6インチ版『ZenFone2 Laser』は買いか? 6インチ『Ascend Mate7』をスペック比較してみた

6インチスマホ好きの方の中にはAscend Mate7を使用されている方も多いと思います。
かく言う私もそう。(でした)

「HUAWEIデザインといえばコレ」と言われるくらい、スクエア且つメタリック調のクールな外観が特徴。それでいてハイスペックに近いにも関わらず実売4万円というコスパの良さで一気にSIMフリー機の人気機種になりました。

しかし、HUAWEI Ascend Mate7が発売されてそろそろ1年が経過します。

そろそろ「新しい機種に乗り換えようかな」という方も多いのでは無いでしょうか?

そんな中6インチ版『ZenFone 2 Laser (ZE601KL)』が日本で11月13日発売されます。

価格帯も近いというともあり、既に検討し始めている方も多いのでは無いでしょうか?
そこでスペック比較をしてみました。
検討の参考になれば幸いです。

スペック比較

製品 HUAWEI Ascend Mate7 ZenFone 2 Laser (ZE601KL)
ディスプレイ 6インチ 1920 x 1080
368ppi IPS-NEO液晶
6.0インチ 1,920×1,080
368ppi IPS液晶
CPU Hisilicon Kirin 925 オクタコア
1.8GHz / 1.3GHz
Qualcomm Snapdragon 616 MSM8939 オクタコア 1.7GHz
RAM 2GB 3GB
ROM 16GB 32GB
OS Android 4.4 Kit Kat Android 5.0
カメラ 前面 500万画素/
背面 1300万画素
前面 500万画素/
背面 1300万画素
レーザーオートフォーカス
バッテリー 4100 mAh 3000 mAh
ネットワーク Wi-Fi 802.11 a/b/g/n Dual-Band
Bluetooth 4.0, NFC
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth 4.1
SIMスロット マイクロ SIM x1,
nano SIM(SDカードと共用) x1
Dual SIM(microSIM x2)
SDカードスロット マイクロ SIM x1,
nano SIM(SDカードと共用) x1
microSD (最大128GB)
3G/
4G(LTE)
LTE : B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B19/B20/B40
WCDMA : B1/B4/B5/B8/B19
LTE : B1/B2/B3/B5/B6/B8/B9/B18/B19/B28
W-CDMA : B1/B2/B5/B6/B8/B19
サイズ 縦157/幅81/厚み7.9 mm 縦164.55/幅84/厚み10.55 mm
重さ 185g 190g
価格 実売35,300円(11月12日現在) 45,144円

ディスプレイ/CPU : 性能はほぼ一緒

ディスプレイは共にに6インチでFullHDの1080×1920の解像度。
液晶方式はAscend Mate7がIPS-NEOで、ZenFone2 LaserがIPS。
どちらもIPSだけど、Ascend Mate7のIPS-NEOのほうが視野角で優秀。

これはIPS-NEOを販売しているジャパンディスプレイの資料です。
Ascend Mate7の視野角はこんな感じでとても優秀ですよ。

ただほぼ正面から見ることが多いスマホにとって、ノーマルのIPS液晶でも問題ないので、性能的にはほぼ同一と言って良いでしょう。

またCPUですが、Ascend Mate7は傘下のHisiliconが開発したKirin925のオクタコア。
1.8GHz+1.3GHzのオクタコアは、使用していて不満点は一切ありませんでした。

対して、ZenFone2 Laserは全てのコアで1.7GHz駆動する為、Kirin925よりやや優勢。

以下は、Versus Scoreというサイトの比較ですが、ご覧のようにZenFone2 Laser(ZE601KL)が採用するSnapDragon616のほうが性能的には上であることが分かります。

参考 : Versus Score

ただこの程度の差でしたら、劇的に何かが違うという事もなく、普段使いならあまり変わらないでしょう。

メモリ/ストレージ :ZenFone2 Laserに余裕がある

Ascend Mate7はメモリ2GB、ストレージ16GB。
ZenFone2 Laserはメモリ3GB、ストレージ32GBと、さすがに1年前に発売された機種を圧倒。

実際3GBあれば、Androidでは相当楽ちんで、アプリをいちいち終わらせてメモリ解放する必要もなく、気がついたら20個くらい画面を開いていたけど全然スマホとして遅いとか感じない事が多い。2GBだとさすがに時々消していく必要があるという感じ。

ストレージはSDカードで補強できるとしてもメモリは増設できませんからね。

これからはメモリ(RAM)は3GBがミドルレンジ価格でも標準となっていくでしょう。

OS : Lollipopのほうがいい

Ascend Mate7はAndroid4.4にHUAWEI作のEmotional UI(EMUI)というものが上塗りしてあります。中身は4.4だけど、見た目は5.0っぽくなっている感じですね。
特にそれで普通に使う分には不具合はないのですが、Google Nexus6Pなどが既にAndroid6.0(Marshmallow)になっている現在、さすがにAndroid4.4は若干古くさく感じます。


Ascend Mate7にAndroid5.0(Lollipop)が降ってくるかもと期待していた時期もありましたが、このEMUIを乗っけている分、Lollipop対応は面倒でできない(しない)のかも知れないですね。Ascend Mate7に関してはMate8という新型が出ることもありますので、旧型には力を注がないのだと思います。

その点、ZenFone2 Laserは安心。
Android5.0も細かくアップデートしてますし、当初出ていたようなマイナートラブルもなくなりつつあります。

バッテリーはAscend Mate7の勝ち

Ascend Mate7のバッテリー容量は4100mAh、ZenFone2 Laserは3000mAhです。
約1.36倍ほどAscend Mate7のほうがバッテリー容量が大きいことになります。
HUAWEIはAscend Mate7の連続待受時間を公表していない為、実際の待受時間をZenFone2 Laserと比較できませんが、容量が大きい=バッテリーが保つという図式は成り立つでしょうから、バッテリーに関してはAscend Mate7のほうが優秀。ただ3000mAhのZenFone2 Laserが一日保たないほどの容量かというとそうでもないので、比較の上での優劣というレベルです。

カメラ: レーザーオートフォーカスは抜群にフォーカスが速い

ZenFone2 Laserはその名の通り「レーザーオートフォーカス」を搭載しています。

これが秀逸で、一度使うと病みつきになるレベル。
普通のスマホカメラのAF(オートフォーカス)は、シャッターボタンを押してからカメラ側が自動でフォーカス(焦点)を合わせるのにコンマ数秒~1秒くらいかかる。

これがレーザーオートフォーカスだと瞬時AFされるからすぐにシャッターが押せる。
子供の笑顔とか一瞬ですからね。シャッターチャンスを大切にしたいとき、凄く便利です。

Ascend Mate7は至って普通のスマホ。カメラ自体の性能は全く同じなので撮れる絵もそう変わらないのですが、レーザーオートフォーカスは時代の変化を感じる機能です。

LTE対応バンド: 両機種ともドコモ対応でばっちり

ドコモ系格安SIM(MVNO)を使うのであれば、LTE対応周波数帯は気になります。

基本的にはB1/B3/B19の3つを最低でも押さえておけば、日本国内ではほぼ問題なく使えると言って良いでしょう。
B1はドコモの基本的なLTE周波数帯となり、B1対応だけでも国内で圏外になるところは少ないと言われています。
B3は東名阪地域のみのサポートですが、この範囲内の方であれば高速通信が期待できます。
B19は800Hz帯のプラチナバンドと言われる周波数帯で、山間部や都市部の建物内など、電波の「回りこみ」ができ、電波が届きにくい地域・場所にも届くという便利な周波数帯です。

Ascend Mate7もZenFone2 Laserもこの3つをきっちり押さえているので、ドコモ系格安SIMでも安心して使えますね。

サイズと重量 : Ascend Mate7が軽量でスリム

ここまで新機能と性能でAscend Mate7を上回っている6インチ版ZenFone2 Laserですが、サイズと重量に関してはAscend Mate7の完勝と言って良い結果。

スペック表と重複しますが、改めてサイズ・重量を抜き出して比較してみました。

製品 HUAWEI Ascend Mate7 ZenFone 2 Laser (ZE601KL)
サイズ 縦157/幅81/厚み7.9 mm 縦164.55/幅84/厚み10.55 mm
重さ 185g 190g

サイズに関しては、ZenFone2 Laserが縦方向で7.5mm、厚みが2.5mmも大きい。
厚みに関してはZenFone2 Laserは背面がラウンド(丸みがある)しているので厚みがあるから持ちにくいという事はないが、縦方向に長いのでAscend Mate7から移行すると「ちょっとデカいな」と感じる可能性が高いですね。

重さも5g増える事になる。せめて170g台は実現して欲しかった。

Ascend Mate7の「NTT DOCOMO」表示問題

Ascend Mate7ですが、ステータスバーに表示上の問題があります。

こんな感じでキャリア名「NTT DOCOMO」が表示されてしまい、ただでさえ狭いステータスバーがより狭くなる上に、これが消せない。
rootを取得すれば消せますが、敷居が高い。

後発のHUAWEI P8 liteでは設定で消せるようになっているのですが・・・残念。

総括:ZenFone2 LaserはちょいデカとZenFone2デザインを許容できるか次第

機能的には概ねAscend Mate7を上回る6インチ版ZenFone2 Laser(ZE601KL)。

個人的には性能の割にはコスパは良いのでは無いかと思う。
機能的にもレーザーオートフォーカスはとても便利で一度使うと他が使えなくなるくらい。

対してAscend Mate7はまだまだ現役で使える性能だが、最新機種と比較するとどうしても性能・機能負けしてしまうところは仕方ない。

ただデザインについては私はAscend Mate7のほうが好きだし、これはユーザーの好み次第。
ZenFone2 Laserは、ZenFone2から続く全てのシリーズで共通のデザインと色合いで、店頭で見ても「ん?どれがZenFone2 Laserで、どれがZenFone2 Selfie?」と分からなくなるくらい似ていて差別化ができない。要は新しいものを買ったのにデザインに新鮮味が無いという点で好みが分かれる可能性がある。また、サイズもAscend Mate7と比較すると大きくなるし重くなる点も悩ましい点。

特にAscend Mate7は名機と言って良い出来で、もともと満足度が高い端末ですから、現在Ascend Mate7ユーザーではないのであれば、安くなりつつあるAscend Mate7を狙うというのもアリです。

しかし総じて見ればZenFone2 Laser(ZE601KL)は、費用対効果が高い端末であることは間違いないでしょう。

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