5.5インチデュアルレンズカメラ搭載『UMiDIGI Z Pro』のレビューです。UMiDIGI Z Proの詳細は、以下別記事をご覧頂ければと思いますが、特徴としてはまずはデュアルレンズカメラ(以下デュアルカメラ)を搭載している点でしょう。
13MP x2のレンズを背面に搭載して、ぼけ感のある写真を撮ることが可能です。
HUAWEIのデュアルカメラ搭載スマホと同様、撮った後からフォーカスを変更する事も可能で、カメラに関してはかなり「HUAWEIを目指せ!」という意気込みが感じられます。
その他スペックもしっかりしていて、SoCはMediaTek MTK Helio X27の10コア 2.6GHzとMediaTekの中では最高峰。
RAM 4GB、ストレージ32GB、ディスプレイはシャープ製5.5インチフルHD IPS液晶と、ミドルレンジレベルの機能を備えています。価格的にも3万円弱ぐらいなので、それを考えれば十分なスペックと言えます。
※今回のレビューはBanggoodさんから端末をご提供頂いてのレビューです。
主要スペック
- CPU :MediaTek MTK Helio X27, Deca-core, Cortex A72 2.6GHZ
- RAM: 4GB
- ストレージ: 32GB
- ディスプレイ : 5.5インチ シャープ製LTPS(IPS)ディスプレイ Gorilla Glass 3
- 解像度 : 1920×1080 フルHD
- OS:Pure Android 6.0 / Android 7.0 OTA
- バッテリー : 3780mAh
- カメラ: 13MP + 13MP rear / 13MP front
- SIMサイズ: Dual sim Dual Standby, nano SIMx2 (1つはmicroSDと共用)
- microSD: 最大256GB
- USB : USB TYPE-C interface
- WiFi /Bluetooth :802.11 a/b/g/n、Bluetooth4.1
- サイズ/重量: 154.6*76.8*8.2mm / 175g
- ネットワーク:GSM 850(B5)/900(B8)/1800(B3)/1900(B2)
WCDMA 900(B8)/2100(B1)
LTE FDD 2100(B1)/1800(B3)/2600(B7)/800(B20) - 日本語ロケール: あり
- その他 : 指紋認証センサーあり/Quick Charge(PE+ 2.5A/1.67A(5V/7V/9V) 1.25A(12V))
細かい内容は別途以下の記事もご覧下さい。
・UMiデュアルレンズカメラスマホ『UMi Z PRO』発売! 後からフォーカスも変えられるハイスペックスマホ
UMiDIGI Z Pro 開梱&初期セットアップ
UMiDIGIのお得意のカンカンケース。開けるとZ Pro本体が登場します。同梱品は、USB充電器、USB TYPE-Cケーブル、SIM撮りだしピン、マニュアル。ケーブルはレッド・・・カラーといいケーブルのまとめ方といいOnePlus 3Tとだいぶ似てますね。マニュアルは英語もあり、頑張れば読めます。(Z Proを交うような方はマニュアル要らずでしょうけど)保護フィルムは前面/背面ともにあります。画面の保護フィルムは剥がして使いますが、その下には保護フィルムはなくガラス面にさらされますので、気になる人は別途保護フィルムを買っておきましょう。初期セットアップでは、日本語が最初からあり、以後は日本語のAndroidとして使えます。ほとんど日本語化されていますが、恐らくAndroid共通の部分だけで、この端末特有の機能などは一部英語が残っている所もあります。
外観チェック
スマートフォンとしては一般的な見た目で、ディスプレイ下部にはホームボタン兼指紋認証センサーがある。ホームの左右にはタッチボタンはないので、基本的にはソフトウェアナビゲーションボタンを併用することになる。他メーカーだとホームボタンの左右スワイプで戻る/マルチタスクと切り替えられるのですが、このあたりはちょっと工夫はないので残念。
USB TYPE-C端子側も良い意味で標準的で、スリット部がスピーカーとマイクにになっている。ただ中華スマホとしてはUSB TYPE-C端子を採用している点とコンサバだけどしっかりとしたデザインは好感が持てます。左側面。SIMスロットがあり、nano SIM x2かnano SIM x1 + microSDが入る。上部にはイヤホンジャック。ケースが凸凹しているのは残念ながら最初からです。背面。マットブラックの為、指紋が目立たないのは◎。上部にはiPhone7 Plusを彷彿とさせるデュアルカメラがある。(狙ってこの位置にしているのでしょうが) フルメタルボディの本機は8.2mm厚と最近のスマホを持ち慣れていると若干厚めな印象を受ける。とは言ってもそれはHUAWEIやSONYと比較してという印象であって、あくまで中華スマホとして考えれば、デザイン、質感も高く非常によくできています。背面のデザインにオリジナリティはないものの、やはりデュアルカメラはそれだけで強いアイコンになります。実力のほどは後ほど。
AnTuTuベンチマーク結果
Helio X27と現時点ではMediaTekの最高峰SoCを搭載するZ Pro。AnTuTuベンチマークの結果は、約98,000。SoCでは格下(?)のHelio X25を搭載しているElephone S7は10万超えしているので、それにも劣っています。X27自体、X25の強化版というレベルなのであまり差が無いのかもしれません。ただSnapdragon820には及びませんが、HUAWEI P9のKirin955,Snapdragon650あたりよりは上で、Z Proの価格が2万円台という事を考えれば、十分な結果でしょう。
機種名 | SoC(CPU) | AnTuTuスコア |
---|---|---|
OnePlus 3T | Snapdragon821 | 163834 |
Xiaomi Mi MIX | Snapdragon821 | 153824 |
AXON7 | Snapdragon820 | 143811 |
XPERIA XZ | Snapdragon820 | 137776 |
HUAWEI P10 Plus | Kirin960 | 136173 |
Galaxy S7 | Exynos 8890 | 129310 |
Xiaomi Mi5 | Snapdragon820 | 115337 |
Elephone S7 | MediaTek Helio X25 | 100104 |
UMiDIGI Z Pro | MediaTek Helio X27 | 97913 |
Xiaomi Redmi Pro | MediaTek Helio X20 | 93285 |
HUAWEI P9 | Kirin 955 | 89387 |
XPERIA X Compact | Snapdragon650 | 77226 |
Xiaomi Mi MAX | Snapdragon650 | 73643 |
HUAWEI honor 6x | Kirin655 | 56936 |
XPERIA XA Ultra | Mediatek Helio P10 | 49112 |
OUKITEL U20 Plus | MediaTek MTK6737 | 40570 |
Ulefone ARMOR | MediaTek MTK6753 | 37435 |
SHARP AQUOS SH-RM02 | Snapdragon 400 | 23516 |
カメラ
UMiDIGI Z Proの一番の売りであるデュアルカメラ。HUAWEIのデュアルカメラのようにポートレートモードでぼけ感のある写真が撮れます。但しカメラは標準ではポートレートモードになっておらず、設定で「ぼけ味」というモードにしないと撮影できません。(この日本語もどうかと思うけど、ここではややこしいので「ポートレートモード」で統一します)
そのポートレートモードでシングルカメラのXPERIA XZと比較してみました。XPERIA XZはHDRをOnにしてあとは全てAuto設定で撮影しています。
[twenty20 img1=”26060″ img2=”26061″ width=”400px” offset=”0.5″]環境は同じ条件で撮っているのですが、Z Proはやや暗め。ですが、肉眼ではだいたいZ Proぐらいです。XZは明るく撮れていますが、Z Proのボケ感はさすがデュアルレンズカメラで、背景を綺麗にぼかしてくれます。
またフォーカスを撮った後から変えられるのがデュアルカメラの最大の利点でもありますが、UMiDIGI Z ProもHUAWEIのようにあとから変更が可能。
標準の「ギャラリー」アプリを開くと、ポートレートモードで撮影した写真は左下にある「refocus」が有効になります。「refocus」をタッチすると、F値(ボケ感)の調整と、ピントを合わせる位置の調整が可能。
バッテリーは意外と消耗する
カメラ撮影した後、アプリはその他起動していない状態という状況で、しばらくずっと放置してみました。スタンバイの状態で20時間程度で90%→38%まで低下。HUAWEIやXPERIAのスマホだとスタンバイではあまり減らないのですが、このあたりは中華スマホらしさが出ています。通常使用でも使えばぐっと減るイメージで、バッテリー残がキツい時の使用は多少ヒヤヒヤします。
総括 : 廉価なデュアルカメラにも関わらず機能はしっかり
●Good
- デュアルカメラはシングルカメラでは得られない綺麗でボケ感のある写真が撮れる
- ポートレートモードは撮った後にリフォーカスできる
- 安っぽさがなくフルメタルボディは質感が高い
- 2.7万円という価格の割りにスペックは高くコスパがいい
●Bad
- 減りがやや早いバッテリー
- 他社と比べると若干暗めのカメラ(見た目以上にはならない)
デュアルカメラの良さというのはカメラが二つあればいいというのではなく、「HUAWEIのデュアルカメラと同様の事ができる」というのがユーザーの求める所で、それができて初めてデュアルカメラの良さが体感できる。それはボケ感のある写真が撮れる事と、あとからリフォーカス(フォーカス位置の変更とF値=ボケ感の調整)が出来る事。
この二つができると、スマホで写真をどんどん撮り溜めておきたくなる。そしてあとからリフォーカスして、自分にとって理想的な写真に仕上げ、知人友人、或いはSNS等でシェアするのが楽しい。
このUMiDIGI Z Proは、まさしくこれができる。中華スマホでは少し前までは「カメラ2個ついてるけどリフォーカスはできない」とか「ボケ感のある写真すら撮れない」というものもあったが、このZ ProはHUAWEIのデュアルカメラスマホで出来ることは同様にできるのが良い所。撮れた写真は多少暗め=肉眼と同様レベルで、派手に盛った写真にはならないが、充分綺麗に撮れている。
Helio X27のAnTuTuスコアは期待の10万に届かず残念だが、このスコアなので動作は当然サクサク。端末自体もフルメタルボディで質感も良く2.7万円という価格にしてはとても良く出来ている。
海外端末なので当然日本のプラチナバンドはサポートしていない為ある程度割り切りは必要だが、このカメラ、質感の高い本体、スペックを総合して考えると、2.7万円はお買い得レベルだと言えます。
UMiDIGI Z Proの価格
記事作成時点の価格ですが、Banggoodでは現在セール中で約27,000円ほどで販売中です。
・Banggood 販売ページ: UMI Z PRO 5.5 Inch Dual Rear Camera 4GB RAM 32GB ROM
Banggoodでの購入方法などは、下記記事に取り纏めていますので、参考にしてください。
・Banggoodでの買い物の仕方 : Banggoodで買って輸入してみよう~買った商品が届くまで