いまさらだけど「XPERIA 1」実機レビュー! 3ヶ月使ってみて分かった良い点/悪い点

SONYのフラッグシップスマートフォン「XPERIA 1 」を3ヶ月ほど使ったので、良い点といまいちな点をまとめてみました。

前回のレビューはこちらから。

海外SIMフリー版「SONY XPERIA 1」ファースト・インプレッション~XPERIA 10 Plusと比較しつつレビュー

良い点

買って良かったと思う点をまとめました。

デザイン : やっぱりXPERIAはパープルが映える

XPERIA と言えば以前はパープルがイメージカラーでした。私もXPERIA Z ULTRAの紫カラーを持っていましたので、感慨深い。写真で見るとぺたっとしたカラーに見えますが、実物は深い色合いの紫で、高級感もあります。

少なくとも、人に見せると「おお」と思われるので、それだけでも物欲は満たせます。ちなみに私の義妹はXZ3でこれ見せたらかなり悔しがってました。そのXPERIA XZ3から比べると背面がフラットになり、8.2mmと薄型になったのも良いところ。

アスペクト比21:9 AMOLEDディスプレイは迫力充分

アスペクト比 21:9というスマホとしては異様な比率ですが、これが使いやすい。2画面分割してYouTube流しながらネット見たりも出来ます。また6.5インチとインチ数はデカいのですが、全幅は72mmと細く、持ちやすいのもGood。Twitter等のSNSは縦方向コンテンツの為、1画面の情報量が上がり見やすく使いやすい。(左がXPERIA1,右はiPhone XR)

またやはり21:9を活かすのは映画で、上下に黒帯が出ないフルスクリーンの迫力は素晴らしいの一言。もうコレで映画みたら、普通のディスプレイでも物足りなくなる破壊力があるんです。これはSONYの英断ですね。ただ心配はこれ単なるハードの特徴なので、他メーカーが真似しようと思えば簡単にできちゃうので、SONYの独自のスマートフォンと言える期間は短いのかもしれません。実際OnePlus 7Tは20:9というアスペクト比ですし、じわじわと縦長方向に寄ってきています。

快適操作&ベンチマーク

XPERIA 1はSoC(CPU)に現時点で最上位のSnapdragon855を搭載している為、操作は当然軽快です。

AnTuTuベンチマーク(ver7)では約35万点で、ハイエンドらしい結果。Exynos版ですが34万点はSnapdragon845を遙かに上回っています。ブラウザーでネット閲覧、カメラでの撮影、動画視聴、電子書籍漫画リーダー、ゲーム等々、私が普段使うアプリでの動作で不満が出ることはありません。

機種名 SoC(CPU) AnTuTu Ver7スコア
OnePlus 7 Pro Snapdragon855 371651
XPERIA 1 Snapdragon855 356433
Galaxy S10+ Exynos 9820 341168
OnePlus 6T Snapdragon845 296894
HUAWEI P20 Pro Kirin 970 210380
XPERIA XZ1 Compact Snapdragon835 205788
honor 10 Kirin 970 204400
HUAWEI honor 9 Kirin960 165134
Ulefoone ARMOR 6E MediaTek Helio P70 142908
ZenFone5 ZE620KL Snapdragon636 139085
ZenFone4 Snapdragon660 137253
HUAWEI nova lite3 Kirin710 129074
XPERIA 10 Plus Snapdragon636 117822
HUAWEI honor8 Kirin 950 97517
Ulefone ARMOR 3 Mediatek Helio P23 MT6763T 95055
XPERIA XA2 Ultra Snapdragon630 90087
HUAWEI nova lite 2 Kirin 659 89273
UMIDIGI ONE Max Mediatek Helio P23 85236
Vernee Active Mediatek Helio P25 79228
KOOLNEE K1 Trio Mediatek Helio P23 67080
UMIDIGI A1 Pro Mediatek MT6739 45258

 

日本語もありプリインストールアプリケーションはシンプル

XPERIA 1の海外版と言う事で日本語があるか不安も有る方もいると思いますが、全く問題ありません。日本語も初期セットアップから選択でき、以後は完全な日本語で使用することができます。以下はプリインストールアプリケーションの一覧です。

余計なアプリ一切無しでシンプルです。なおアプリは初期セットアップ時に選択も可能で、要らないアプリは除外していくことも出来ます。

バッテリー

Geekbench 4のバッテリーテストで、Partial Discharge(3時間の放電)モードでテストした結果です。

3時間で100% → 70%と良好な結果です。ハイエンドスマホにしては3300mAhとあまり容量は多くない割にバッテリーの持ちは良いです。
また通常使用(ネット2時間、電子書籍で読書2時間程度)では夜にバッテリー残は45%ほどあり、余裕はあります。

いまいちな点

ダメだというわけではないのですが、ハイエンドスマホどうかという点をピックアップしました。

カメラ

XPERIA 1はSONY初の12MP (f/1.6)+12MP(f/2.4)+12MP(f/2.4) のトリプルレンズカメラになりました。ようやくという感じもしますが、これは歓迎です。絞り値もF1.6~と暗所に強い仕様です。

以下は作例です。(クリックすると大きく見ることができます。但し容量も大きいのでモバイルの方はご注意を。)
通常の「カメラ」アプリでの作例です。

写真はとてもよく撮れています。ただ昨今はiPhone、HUAWEI、Samsungのフラッグシップスマホのカメラは格段の進化を遂げていて、より暗い中でも明るく撮れたり、見た目以上に美しく撮れたりが出来る中、XPERIA 1はそういう驚きみたいなものはない。自然な色作りが信条なのかもしれませんが、そういうこだわり裏を返せば絵作りが下手とも捉えられかねないので、SONYの気持ちがユーザーに響くかというと微妙かも知れません。

一つ下のXPERIA 10 Plusは背景をボケさせるポートレートモードは今ひとつでしたが、XPERIA 1では違和感無く使える点は進化していると思います(当たり前なんですが)。それはフラッグシップとしては普通の事。ただ撮った後のボケ感の調整もできないのはマイナスで、こういう点はまだダブル/トリプルレンズカメラが初めてというSONYの経験値やソフトウェア開発が大きく遅れている点です。

4Kディスプレイは必要か?

なんとか売りにしたいSONYの気持ちは分からんでもないですが、6.5インチで4K解像度は正直要らないでしょう。世界初の4K HDRスマホという方書きが欲しいだけなのかも知れませんが、それによってコストが上がっているのだとしたら、2Kで充分だよと言いたい。もっと言えばフルHD+解像度でも多くの人は不満がないでしょう。

画面設定にあるクリエイターモードをOnにすれば、より鮮明度が高まって美しくなるのですが、そういうモードのほうがどちらかというと利便性が高い。

そうしないと高く売れないのかも知れないのですが、iPhoneはそんなことしなくても、4GB RAMでも売れるじゃない。それはデザインを含めたトータルでの使い勝手の良さがあるからで、SONYは早くハードスペックで売ろうとするのを止めて、Apple側に近い製品を作るべきだと思うのです。

レビューまとめ

XPERIAファンなら間違いなく興奮する1台。アスペクト比21:9のディスプレイは迫力が凄いし、縦方向に長いのはTwitterやWebサイトなどの縦コンテンツとの相性はとてもいい。パープルカラーは特に昔を知っている方ならうっとりするレベルです。

対して、スマホ界のハイエンド機として見た場合、手放しで喜べない面もあります。
カメラは驚きはなく普通レベル。画面占有率が高い全画面ボディが流行の中、今までのXPERIAからすれば薄めながらもベゼルはしっかりとある。そのためデザイン的にはやや先進性はなくオーソドックスです。

ただこうしたマイナス面はあるものの、私はメリットが上回ると感じています。21:9アスペクト比の唯一無二の使い勝手の良さと独自性は群を抜いています。YouTubeやNetflixの21:9動画の迫力は半端なさは一度体験すると、以前のものには戻れない魅力があります。ディスプレイサイズの割に持ちやすい細さも良いしね。昨今は全てにそつなくというスマホが多い中、こうしたマイナスに目をつぶって尖った所を愛したいスマホというのは珍しいと思うのです。国産スマホという事で応援したいという気持ちもありますが、そういう愛国心だけてけなく素直にXPERIA 1は「動画を見るならこれで見たい」と思わせるスマートフォンです。

できることならもっと大画面で見たいので、10インチクラスでXPERIA Tablet アスペクト比21:9で作ってくれないかなぁ。そしたらNetflix端末として絶対買いたい。

ちなみに私の場合海外SIMフリー版を購入したのですが、おサイフケータイが使えないというデメリットはありますが、国内キャリア版は64GBというストレージの少なさもあるので、どちらが良いかは求める物が何かによって変わるでしょう。海外版のJ9110は周波数帯もdocomo/SoftBank系の4G LTEプラチナバンド対応ですし、au SIM以外なら国内版と遜色なく使えるはずです。

価格

販売価格は83,300円。一時期は10万円越えで安定していましたが、だいぶお安くなってきました。

カラーは4色です。

・ETOREN販売ページ: XPERIA 1 J9110

*但し価格は為替とセールで随時変更となりますので、最新価格はETORENでご確認ください。

ETORENだと輸入消費税がかからない(価格に含まれている)から総額も安く、その上、日本人スタッフ対応や、修理の際は国内の拠点に送るだけでいいなどのメリットがあり、サービスと総額のトータルで見るとETORENはオススメです。ページ自体もリニューアルされ、日本語で見やすくなり、また日本円表示/決済できるなど、かなり日本向けに改善されています。

ETORENについての細かい点は下部にある関連記事をご覧下さい。

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