SIMフリー版『XPERIA XZ F8332 Dual SIM』のカメラ比較や電子書籍の読みやすさをチェック

SONYの5.2インチのSIMフリー版『XPERIA XZ F8332 Dual SIM』のレビュー後編です。

前回のレビューはこちら : いまさらだけど型落ちで安くなってきたSIMフリー版『XPERIA XZ F8332 Dual SIM』を購入してみた

購入から1ヶ月ほど使用経過したレビュー後編と言う事で、メモリやストレージの空き容量のチェックなどの基本的な点と、ベンチマーク、そしてカメラ画質をHUAWEI mate9と比較し、感想をまとめてみました。また私の中で大変重要な要素の一つ「片手での電子書籍の読みやすさ」も試してみました。

メモリ/ストレージ容量

メモリは3GB搭載のXZ。初期状態で1.8GB使用していました。私が主に使用するのは、Chrome、LINE、カメラ、音楽プレーヤー、Kindle程度ですが、これだけ起動させていても概ね2.1GB程度です。ただ相当重たいゲームをやるのであれば、3GBでは足りないケースもありそうですが、docomo等のキャリアスマホよりは遙かにプリインストールアプリが少ないはずで、メモリ使用量に関してはSIMフリーが有利ですね。また、ストレージは64GB中14.33GB使用。50GBぐらい空いているので基本的にはこちらは余裕でしょう。デュアルSIMのうち一つはmicroSDとして使えますし、DSDSを使わないなら余裕です。

ベンチマーク

SoC(CPU)はSnapdragon 820と、今でこそ821と835の上のスペックのものがありますが、それでも充分ハイエンドなSoCです。AnTuTuベンチマークを実施してみましたが、137,776点とよほどCPU/GPU Powerを求めるゲームをしない限り困ることは無いスコア。
スコアの比較の一覧も掲載しましたが、充分ハイエンド。

機種名 SoC(CPU) スコア
OnePlus 3T Snapdragon821 163834
Xiaomi Mi MIX Snapdragon821 153824
Xiaomi Mi Note2 Snapdragon821 152516
AXON7 Snapdragon820 143811
XPERIA XZ Snapdragon820 137776
HUAWEI Mate9 Kirin960 130859
Galaxy S7 Exynos 8890 129310
Xiaomi Mi5 Snapdragon820 115337
Elephone S7 MediaTek Helio X25 100104
Xiaomi Redmi Pro MediaTek Helio X20 93285
HUAWEI P9 Kirin 955 89387
XPERIA X Compact Snapdragon650 77226
Xiaomi Redmi Note3 Pro MediaTek Helio X10 75345
Xiaomi Mi MAX Snapdragon650 73643
XPERIA XA Ultra Mediatek Helio P10 49112

動作自体も充分サクサクで、カメラ等のプリインストールアプリ起動/動作、自分でインストールした各アプリケーションの動作において、不満を感じることはほぼありません。私がよく使うのはKindle、Chrome、YouTubeなどですが、動作が遅い・カクつくといった事は皆無です。

プリインストールアプリ

以下はプリインストールセットです。

SIMフリーなので当然ですがキャリアアプリなど余計なものは一切無し。キャリア版(docomo SO-01J)等も検討しましたが、キャリア純正の消せないアプリが多数ある(はず)ので、うっとうしいのがいやな私としては、それだけでキャリア版を買う気が失せます。ましてMVNOで使うならキャリアアプリは一切使えないので邪魔なだけですし。

カメラ比較

スマホの中でも相当綺麗な部類に入るHUAWEI Mate9とカメラ画質を比較してみました。
設定はAutoにして、HDR Onにて撮影し、公平を期すためにMate9はぼけ感がでる「ワイドアパーチャ」を無効にしています。

写真サンプルは美しい場面ではありませんが、日常使いという事に主眼を置いて「普段なにげなく撮る写真」で差分を見てみました。

~近接飯写真~

焼津で桜エビのかき揚げ丼を食べたときの写真。(真ん中のバーを動かすと比較できます)

[twenty20 img1=”25286″ img2=”25283″ offset=”0.5″] 鮮やかさという点ではXZが上回りますが、補正が強めです。「どや!鮮やかだろ!」みたいな感じも受けなくも無い。Mate9の写真は見た目通りで、自然な感じです。

~風景写真~
[twenty20 img1=”25291″ img2=”25292″ offset=”0.5″]

XZのほうが広角なので、画角という意味ではXZのほうが風景向き。こういう曇り空の暗めの場合でもXZは「より明るく鮮明に」という感じで撮れる。ただピーカンだとそれが裏目にでることもあり、「見たままを切り取る」mate9のほうが自然とも言えます。

~暗いところでの写真~

暗い水族館の中で撮影してみました。

[twenty20 img1=”25288″ img2=”25285″ offset=”0.5″] ここでもXZのほうが明るく撮れています。暗い中でも肉眼で見えているところがしっかり明暗が付くように撮れている。細かい設定などせずとも、プレミアムお任せオートモード撮影で、水槽の自体や柱などが綺麗に撮れているのは地味だけど凄い。

全体的に、XPERIA XZのほうが色味が強く鮮明で明るい写真が撮れています。Mate9の本領発揮はデュアルカメラを使ったポートレートモードなので、ポートレートOFFというのは不利でした。ポートレートOnではまた別次元のボケ感のある写真が撮れますし、どちらかというと肉眼のイメージに近いのはMate9の写真のほうですから、このあたりは好みで変わると思います。個人的にはどちらも良い面があると思いますが、一般的には自分の見た目よりも明暗がはっきりするXZのほうが好まれるのかなという気がします。

液晶は美しい

ディスプレイは5.2インチフルHDでIPS液晶。SONYお得意のトリルミナスディスプレイ for mobile。とは言うもののメーカーのネーミングはあまりアテになりません。ですが、実物は「さすがはSONY」というレベル。カメラ同様鮮やかな色合いで、写真を見ても派手さがあってぱっと見で「綺麗」と感じます。

2K解像度のHUAWEI P10 Plusと比較してみましたが、多少P10 Plusのほうが色に深みがあるものの、どちらも綺麗で遜色ありません。価格差を考えればおつりがくるぐらい。(左がHUAWEI P10 Plus、右がXPERIA XZ)アップの写真ですが、紫の珊瑚の色合い、魚の群れの濃淡など、よく見ればP10 Plusに軍配が上がりますが、比較して見ない限りその差に気付くのは難しいと思う。

片手で電子書籍読書が捗る

私的にはここが非常に重要です。電子書籍での読書を毎日1-2時間はするのですが、スマホの場合は片手で読みたい。つり革には片手、もう片方の手で読書、ページめくりはボリュームボタン。この体制であればどこでも読書ができます。逆に言うと、この体制が撮れないようなスマホであったり、長時間読むと疲れるスマホは私のメイン機にはなり得ないのです。(もう完全に趣味レベルの判定ですが)

で、このXPERIA XZはというと、「素晴らしい」と言えます。  正直、読書という観点からすると5.2インチという画面サイズは「小さい」ので今までは「検討にも値していない」と切って捨てていたのですが、XPERIA X Compactを購入し、試しにKindleで読んでいたら意外と問題無い事に気付いた。そこでXZ購入に踏み切ったのですが、XZでのKindle読書は充分快適です。161gという重量もボリュームボタンの関係上、下のほうを持つ事になりますが、バランスがよく疲れません。

ボリュームボタンが下側にあるという位置が良いのと、ボタン自体が比較的柔らかく、指にあまり力を込めなくてもサクサクと読みこなせてしまいます。HUAWEI P10 PlusやMate9などHUAWEIのスマホを使う事が最近は多いのですが、「片手ボリュームボタンの操作性」という面だけで見ると、XPERIA圧勝です。HUAWEIはちょいと硬い(しっかりしている)ので、指が疲れます。ただXPERIAのこのボリュームボタンの位置は人によっては慣れが必要で、「嫌い」という人も居ると思います。これから発売される、XPERIA XZ Premiumでは、電源ボタンの上にボリュームボタンが移動しているので、ボタン配置が気になるならそちらの方が良いかも知れない。

良い点/いまいちな点まとめ

●Good

  • 5.2インチフルHDの鮮やかな液晶
  • 片手読書が捗る
  • キビキビと気持ち良く動くレスポンスの良さ
  • 鮮やかな色合いで撮れるカメラ
  • ハイスペックにも関わらず5万円台で買える価格
  • 防水
  • ステレオスピーカー

●Bad

  • 3GB RAMはハイエンドとしては若干足りない(使い方による)
  • 良くも悪くも旧態依然としたデザイン

XPERIA XZを1ヶ月ほど愛用しているのですが、この経験で分かった事は「私の場合、ボリュームボタンの操作性とカメラがそこそこ良ければ結構満足出来るんだな」という点。事前に店頭で触っていた印象は、「デザインはあんま進歩してないし、電源ボタンは凹んでいて使いづらそうだし、画面は5.2インチとちょっと小さいし」と良い印象があまりなく、飛びつくほどの端末じゃないというイメージでした。

しかし、サブスマホとして買ったX Compactが良かった為に、少しずつその意識が変わり、実際に買って使ってみてると、5.2インチもなんだか手に馴染んで使いやすいし、液晶は鮮やかで綺麗だし、カメラもそこそこちゃんと撮れる。ライフワークである片手読書もボリュームボタンの操作性が良いし、防水で日常生活で気兼ねなく水場でも使えるし、フロントステレオスピーカーは音が良い・・・。

最近中華スマホを触る機会が多いせいか、どうしてもスペック重視になってしまいがちですが、「使っていてなにげに全てが気持ちいい」のがXPERIA XZだと気付きました。価格もXZsが発売されて在庫限り状態ですが、520ドルほどとRAM 1GB差しかない点を考えると、価格差1.5万円のXZsよりXZのほうが良いと思います。

SIMフリー版XPERIA XZ F8332の価格

XPERIA XZは国内3キャリアでも発売しているので、どこでも契約すれば買えますし、ヤフオク等で手に入れる事も可能です。ただ、そこそこ高い(新品は70,000円ぐらい)。しかしETORENで輸入すれば、520ドル(約5.7万円)です。
ETOREN販売ページ:Sony Xperia XZ Dual DIM F8332 64GB
ETORENの特徴は以下リンクにも書いていますが、まず送料以外に追加費用が発生しないという点が良いところです。expansysなどのショップですと、表示価格以外に送料と輸入消費税(8%)が発生します。ETORENも送料は掛かりますが、消費税込みの価格です。なので商品到着時にこの税金分を現金で支払ったり、あとから郵便局やコンビニ等で支払う手間がありません。そして概ねですが、この消費税の費用分も鑑みるとETORENが一番安い事が多いです。その他メリットもありますが、そちらは下記紹介記事を参考にしてください。

関連リンク

・SONY 公式ページ :XPERIA XZ
・紹介記事 : ETORENでSIMフリー版『Sony Xperia X Compact F5321 32GB』を販売中! 4.6インチの貴重サイズ
・紹介記事:海外ガジェット通販『ETOREN』は輸入が楽に!日本人スタッフ対応~保証まで万全
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