昨年までは、SIMフリー機のエントリーモデルとしては、ASUS ZenFone5が定番でした。
このZenFone5が築いた地位は素晴らしく、3万円以下のSIMフリー機というかなりの安さであるにも関わらず、そこそこの性能ながらもちゃんと使える性能、カッコイイデザインにカラーバリエーション、使いやすい5.0インチという大きさが幅広いユーザーニーズにマッチして、爆発的に売れました。
しかし最近ではこのZenFone5の快進撃に待ったをかけ、この地位を奪っているSIMフリー機があります。
それが、「HUAWEI Ascend P8 Lite」です。
今回は、そのZenFone5とAscend P8 Liteを比較していきます。
P8は昨年のP7としてZenFone5とがっつり戦っていた端末でしたが、2015年6月19日より新たにP8 Liteとして日本で発売されたばかり。
ここで格安SIM各社がこぞって採用した為、急激に売れ始めました。
販売ランキングで見てもZenFone5の凋落が見える
ここで販売ランキングを見てみましょう。
BCNのサイトで確認すると、P8 Liteはなんと3位!
ZenFone5はなんと19位まで販売が落ち込んでいます。(2015年6月末)
新しいモデルが売れるのは確かに分かりますが、これは恐らく格安SIM:MVNO各社が新しいモデルを求めてZenFone5を切ってZenFone2に移行したり、それこそP8 Liteに切り替えている為と思われますが、P8 Liteとはそこまで差がつくほどの端末なのかをスペックで比較してみました。
スペック比較
製品 | HUAWEI Ascend P8 lite | ASUS ZenFone 5 |
ディスプレイ | 5インチ 1280 x 720 294ppi IPS液晶 |
5インチ 1280 x 720 294ppi IPS液晶 |
CPU | Hisilicon Kirin 620 オクタコア 1.2GHz |
Qualcomm Snapdragon 400 クアッドコア1.2GHz |
RAM | 2GB | 2GB |
ROM | 16GB | 16GB/32GBの2モデル |
OS | Android 5.0 | Android 4.4 |
カメラ | 前面 500万画素/ 背面 1300万画素 |
前面 200万画素/ 背面 800万画素 |
バッテリー | 2200 mAh | 2110 mAh |
ネットワーク | Wi-Fi 802.11 b/g/n | Wi-Fi 802.11 b/g/n |
Bluetooth 4.0, NFC | Bluetooth 4.0 | |
SIMスロット | マイクロ SIM x1, nano SIM(SDカードと共用) x1 |
マイクロ SIM x1 |
4G LTE |
FDD-LTE : B1/B3/B5/B7/B8/B19/B28 TDD-LTE : B40 UMTS : B1/B5/B6/B8/B19 GSM : 850/900/1800/1900 |
LTE:B1/B3/B7/B8/B19 W-CDMA: B1/B2/B5/B6/B8/B19 |
サイズ | 縦143.0/幅71.0/ 厚み7.7 mm |
縦148.2/幅72.8/ 厚み10.34 mm |
重さ | 131g | 145g |
価格 | 実売28,600円 | 実売28,900円 |
このスペック比較でわかるのは「P8 Liteはよくもまぁここまで近いスペックを持ってきたな」という事。
そして、ほぼ同じスペックながら、P8 Liteがわずかに上回るという微妙勝ち状態。
液晶サイズも解像度も同じ。
CPUは同じクロック数ですが、コア数が倍で速そう。
カメラはP8 Liteが圧勝で、最近のスマホっぽいスペック。
あとはサイズも小さく細く薄い、そして14gも軽い。
この辺りがやはり発売日ベースで約1年の差がある分、新しいP8 Liteが圧勝しています。
まとめ
Ascend P8 Liteが売れる理由はよく分かります。
Ascend Mate7のように、綺麗なデザインの端末で安っぽくない点。
むしろiPhone6を意識しすぎたぐらいの端末の仕上がりで、チープさは無い。
ZenFone5は改めて見ると、ややチープさがあるんです。とは言ってもむしろ周りが高級化志向に移行しつつある中で、モデルチェンジが無く取り残されていると言った感じがする。
薄くて軽くてデサインが良くて安い。これはこの5インチというスタンダードSIMフリー機として「売れる条件」が揃っている事を奇しくもZenFone5が2014年に証明したわけですが、きっちりその基本を外さず、ZenFone5を上回ってきたのがAscend P8 Liteという端末です。
個人的には、iPhone6のぱくりじゃないかと思うくらいのカラーの使い方だったり雰囲気が、中華スマホというHUAWEIのイメージと重なってしまい、やや買うのに躊躇しますが、そういったシガラミや意識なく見れば、28,000円前後の価格で、この質感を揃えてきたHUAWEIの本気度はさすがと言いたい。
女性や、中高年が使用してもチープ感無く、年齢などにも左右されず違和感なく使える(他人に見せても恥ずかしくない)スマホとしては、今後もZenFone5の地位を引き継いで売れ続ける可能性がありますね。
ZenFone5については後継機のZenFone2がハイエンド化してしまい、サイズも5.5インチとやや女性が使うには大きな端末になってしまったのが悔やまれます。
ASUSもP8 Liteの対抗馬となり得る後継機を投入して、この市場を盛り上げて欲しいですね。
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