いま11.6インチのノートPCの世界では、2つの新しいPCが格安・軽量・コンパクトで席巻しています。
そのPCは、ASUS EeeBook X205TAと、hp Stream11 d000の2機種。
なぜ席巻しているか?それは以下3点です。
・価格は3万円前後とノートPCの相場観である5万円を大幅に下回っている
・重量が980g~1.2kgと、軽量サブノートの代名詞でもあったMacBook Air11と競えるレベル。
・かっこいいデザイン
ということでこの2機種をスペック比較してみることにしました。
ちなみに私はASUS EeeBook X205TAを所持してますが、あまり贔屓目にはみないつもりです。
スペック比較
製品名 | ASUS EeeBook X205TA | HP Stream 11-d000 |
ディスプレイ | 11.6インチ WXGA (1366×768) グレア(光沢) |
11.6インチ WXGA (1366×768) アンチグレア(非光沢) |
CPU | インテル Atom Z3735F Quad Core 1.33-1.83GHz |
Celeron Dual-Core N2840 Dual Core 2.16-2.58GHz |
メモリ | 2GB(増設・交換不可) | 2GB(増設・交換不可) |
ストレージ容量 | 64GB(eMMC) | 32GB(eMMC) |
OS | Windows 8.1 with Bing (32bit) | Windows 8.1 Update (64bit) |
カメラ | 30万画素 | 92万画素 |
バッテリー 駆動時間 |
11.3時間 | 8時間15分 |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n Bluetooth V4.0 |
IEEE802.11b/g/n、 Bluetooth4.0 |
SDスロット | MicroSDx1 | SDXCx1 |
カラー バリエーション |
ホワイト/レッド/ダークブルー | ホライズンブルー |
サイズ | 幅286 mm×奥行き193.3 mm× 高さ17.5 mm |
幅300 mm×奥行き207 mm× 高さ21.0 mm |
インターフェース | USB 2.0×2 ヘッドホン×1(マイクコンボ) microHDMI (タイプD)×1 |
USB3.0×1、USB2.0×1 ヘッドホン×1(マイクコンボ) HDMI 出力端子×1 |
Webストレージ | OneDrive 100GB:2年 ASUS web storage 500GB:2年 |
OneDrive 100GB:2年 |
重量 | 0.98kg | 1.26kg |
価格 | 実売31,000円 | 実売30,000円 |
液晶違い
この2機種ですが、まずは液晶で好みが分かれそうです。
解像度・サイズは同じなのですが、ASUS EeeBook X205TAが光沢、HP Stream 11が非光沢です。
私は個人的に光沢液晶のほうが発色がいいので光沢液晶好きですが、ちょっとの反射でも嫌いという人もいますのでここは好みかと。
ただX205TAで室内で使っている分には蛍光灯の反射はそれほど気にならないですねー。
CPU比較
Atom Z3735FのQuad Coreと、Celeron N2840のDual Core。
これはどちらもあまり変わらないかと。
性能を比較しているサイトもありますので参照してみましたが、ほぼ同性能です。
参照 :http://little-beans.net/topics/compare-celeron-n2830/
Core数が多い分、マルチタスクに優れるのがAtomで、CPU自体の性能はCeleron N2840という結果。
基本的にはほぼ同等と考えておいていいでしょう。
メモリは交換不可
双方ともメモリは2GBで交換不可です。マザーボードにオンボードでメモリが直付けされていてメモリスロット自体が無いため交換も増設も不可なのです。
価格が安いだけあって、この点は割り切りが必要です。
ただ、実際X205TAを使っていて思うのは、2GBメモリでも十分使えるなという事です。
ここはWindows8.1が低スペックタブレットにも使えるようにチューンされているからで、X205TAにしても、Steam11にしてもその恩恵は十分受けています。
バッテリー駆動時間
数値上はX205TAが11時間、Stream11が8時間です。
普通に使う分には8時間でも十分でしょうし、これは問題無いですね。
ストレージ容量には大きな差がある
これは段違いです。X205TAがマイナーチェンジで32GB⇒64GBに倍増し、Stream11を大きく引き離しました。
基本的にPCのストレージは32GBでも実際は厳しいのが現実です。
OSやアプリを入れたら、32GBだと結構ギリギリなので、この2機種とも「OneDrive100GB 2年間無料」を謳っています。
要はクラウドストレージを併用してくださいねって事なんですが、PCの使用環境に必ずネット環境があるとは限りませんので、ここは不安要素です。
そういう意味ではX205TAの64GBという容量は、Stream11よりは遥かに安心できます。
また、2機種ともSDカードスロットがあるので、そちらをDドライブ扱いにして、データなどは格納するといいでしょう。
私のX205TAは、64GB eMMC+32GB microSDカードで、合計96GBのデータ容量があるため、クラウドストレージレスでも十分使えてます。
ちなみにeMMCとは、SSDよりは遅いけど、HDDよりは速いという中間的なストレージで、スマホやタブレットなどのモバイルデバイスでよく使用されるストレージです。(安価でそそこ速いという特徴があります)
無線LANは11a対応の差がある
IEEE 802.11aの5GHz帯の対応がASUS EeeBook X205TAにはあります。
些細なことですが、自宅などで無線LANをする際、一般的に11aの5GHz帯の対応があるかどうかで安定したネット環境に繋がります。
マンションのような場所だと、周りに2.4GHz帯の無線LANが溢れるため混線しやすく、11aの5GHzが使えればできればそちらに繋ぎたいものです。
自宅の無線LANルーターが11aに対応していないのであれば、どちらのPCを選択しても問題無いんですけどね。
SDカードスロット
ASUS X205TAはmicroSD,Stream11はSDカードスロットです。
一般的なPCでは、ここにデジカメからSDカードを取り出してPCに挿入し、画像を取り込んだりするわけですが、この2機種については前述の「ストレージ容量」の箇所での解説どおり、メインストレージの容量不足を補うために、「Dドライブ」扱いで挿入しておくことが多くなると思います。
Stream11の場合、eMMCが32GBしか無いため、SDカードスロットには最低でも32GB以上は挿入しておき、容量不足を解消したいものです。
ということで、安くなったとは言え、本体代金以外にSDカード代が付加されることは考えておく必要があります。
カラーバリエーションはX205TAの勝ち
カラーバリエーションについては、X205TAはレッド・ホワイト・ダークブルーの3色展開、Stream11はブルーの1択です。
Stream11の米国版ではピンク(パープル?)もありますが・・・この色はなかなか人を選びそうです。
また個人的に私はStream11のブルーを選択肢なかった理由の一つが「このブルーは仕事に使えない」という点です。
自宅使用ならいいんですが、ちょっとファミレスで仕事するにもポップすぎて恥ずかしい。おもちゃっぽいんですよね。
X205TAの3色は、派手なレッドあり、シンプルなホワイトあり、ダークブルーはビジネスにも使えるカラーです。
以前の初期型モデルではゴールド(32GBモデル)もありましたが、マイナーチェンジでゴールドは無くなりましたが、それでも十分なカラバリです。
私は購入時の在庫の関係と、もともと店頭でレッドに一目惚れしたのもあり、赤を購入しましたが、仕事先やファミレスで取り出しても恥ずかしくないカラーです。
塗装にもデザインにもチープさがなく、とても気に入ってます。
インターフェースはUSB3.0が必要かどうかの差
両機種ともUSB端子は2つあり、数としては十分ですが、Stream11にはUSB3.0端子が1つあります。
もちろん3.0のほうが高速なので、USBメモリーキーや外付けHDDを使う際は助かります。
ただし実使用ではほとんど使わない方や、マウスを付けるだけならUSB2.0でも同じですから、これは使用用途によって変わるということですね。
軽さはX205TAが勝ち
X205TAは1kgも切って980gという超軽量ノートPCです。対してStream11は1.2kgと、ノートPCとしては軽い方ですが、11.6インチノートとしては一般的な重さ。
この200gの差は結構歴然としていて、手に持つと次元が違います。
あくまで感覚的な表現ですが、980gはちょっと重いタブレットぐらいの感覚ですが、1.2kgだと明らかにノートPCというイメージです。
価格はStream11の勝ちだが・・・
実売価格はStream11が3.0万円、X205TAが3.1万円ぐらいです。
価格的にはStream11が安いのですが、ここまで見てきたようにX205TAはストレージが64GBと倍もある点、重量が200gも軽い点を考えると、1000円差は軽く縮まります。
特にeMMCのストレージだけは増やすことができないので、この32GBという容量はStream11の最大のネックでしょう。
普通に考えれば64GBでも少ないので、安いにはわけがあるという感じになってしまっています。
まとめ
ASUS EeeBook X205TAとStream11のライバル2機種をスペックを元に比較してきましたが、概ねX205TAがよく考えられたPCであることが分かります。
特にストレージ容量を64GBに増やしたのは正解で、Stream11の32GBはどうしても窮屈な使い方になってしまいがち。
SDカードを利用してストレージを増やす必要があるのは当たり前で、場合によってはSDカードにアプリ関連をインストールするなどの工夫も必要です。
しかしこの実売価格3万円前後のPCに、どれだけ実用性を盛り込むか=ふつーに使えるかがメーカーの腕の見せどころなわけですが、hpにしてもASUSにしても果敢に挑んでいるのはとても好感が持てます。そしてX205TAは高次元で「使える」レベルを持っていて、それでいて超軽量なわけですから、爆発的な売上をしている点も頷けます。
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