片手で持てる8インチのUMPC「 CHUWI MiniBook」をBanggood様からお借りしたのでレビューします。
CHUWI MiniBookの特徴
UMPC(Ultra Mobile PC)というカテゴリになるCHUWI MiniBookは、8.0インチフルHD解像度のディスプレイを持ち、YOGAタイプのように360°回転します。
CPUはCore m3 8100YかCeleron N4100を搭載。メモリは8GB/16GB版があり、ストレージ 128GB eMMCと256GB/512GB SSDがあります。eMMCはHDDよりは早いもののSSDよりは遅いという中間的な速度となります。またM.2 PCIeスロットが空きスロットで別途存在し、不足であれば自分で買い足せます。
この手のPCで重要なキーボードは、QWERTYの配列は綺麗なものの以下のようなやや変則配列になっています。トラックポイントは光学式でスペースキー上に配置。キーボード右上には指紋認証リーダーがあります。またキーボードにはバックライトもあります。
8インチ台のUMPCは、非常にニッチな世界でしたが、OneMix3やMagicBen MAG1、GPD P2 Maxなどなどライバルがひしめきあう群雄割拠時代になりつつあります。ただライバル達は700~800ドルとそうそう簡単に買えない価格帯なのですが、MiniBookは構成によりけりですが400-500ドル台と低価格なのが良いところです。
同梱物
同梱物はUSB充電器/USB Type-Cケーブル/マニュアル。
USB充電器は日本でも使えるコンセントタイプになっています。45WタイプのUSB Type-C充電器です。PSEマークもありますね。
マニュアルもちゃんと「日本語化」してあります。
ディスプレイ
8インチ フルHD解像度のディスプレイはIPS液晶で、発色も良く視野角も広い。オプションの筆圧1024段階のアクティブスタイラスペン「HiPen H3」を使えば、メモやお絵かきも可能です。
ディスプレイはくるっと360度回転させることができるので、テントモード、タブレットモードにできる。お絵かきする際は便利です。
キーボードなどの操作系
キーボードはUMPCとしてはかなり珍しい日本語キーボード。この配慮は非常に嬉しいですね。日本でMakuakeによるクラウドファンディングをしていましたし、日本向け製品と言う事もあるでしょうが、GPDなんかはシール自分で貼ってねぐらいの対応なのに(それでもありがたいんですけどね)、CHUWIはハードな日本語キーボードは正直凄い。
このレビュー記事もMiniBookを使って書いているのですが、打鍵感はとても良いです。キー配列は右側が変則的で、「PrSc(プリントスクリーン)」が「ろ」と兼用。この「ろ」はShift押しながら押すとアンダースコアになるなど、印字以外のキー入力も可能で、ちょっと癖が強い。その他カーソルキー周りにコロンやセミコロンがあったり、F1等のファンクションキーと123等の数字キーが兼用など、どうしても窮屈な中に押し込んでいるので、キー数が足りず兼用キーが増えています。半角/全角キーも一番上の列にあるなど、慣れるにはなかなか時間が掛かる。
ただ「QWERTY」などの英語キーの部分はキーも大きくとても打ちやすい。ノートPCの代替になるとまでは言えませんが、UMPCで長い文章を書くというのはあまり想定された使い方ではないでしょうし、メール書くぐらいなら余裕です。バックライトも付いているので、暗い中でも使用可能。
キーボード右上には赤い電源ボタン+指紋認証リーダーがあります。キー配列の一角にはありますが、丸いので間違えないので使いやすい。Windows Helloに対応しているので指紋認証でパスワード解除してログインできるのは楽です。
またキーボード下部にある四角いところが光学式のポインティングデバイス。トラックスティックとは違い、四角いところをタッチパッドのように指を滑らせて使うのですが、これは思ったより軽快に使えます。細かいところに合わせるのは多少微調整が必要ですが、比較的イライラは少なく使えます。ベストではないけどこのサイズではベターと言った所でしょう。タッチパネルもあるので、都度使いやすい方を選ぶのが良いと思う。
左右拡張ポート類
8インチとコンパクトなPCの割に拡張ポート類はしっかりしています。右側にはUSB Type-A(フルサイズUSB 2.0)とイヤホンジャック、microSDがあります。
左側にはUSB Type-C、MiniHDMI、USB Type-A(3.0)となっています。このちっさいサイズにここまでの拡張ポートはありがたい。充電はUSB Type-C(PD)経由となっていて、45WのPDなら充電できる。
背面には2242までのサイズなら使えるM.2 SSDスロットがあります。
重量
実重量は670g。13インチぐらいのノートPCの約半分ぐらいの重さなので、片手でも余裕で持てます。
ベンチマーク
お借りしたMiniBookはCeleron N4100 +16GB RAM版ですが、その実力をベンチマークで試してみました。
まずはCrystalDisk Mark。128GB eMMCを搭載しているのですが、結果は以下の通り。
シーケンシャルで268.0MB/sとeMMCとしてはまずまずですが、一般的なSSDの速度の半分ぐらい。ただ実際のWin10操作上/アプリ起動でモタつくことはありません。
次にドラゴンクエストXベンチ。こちらは「普通」という結果。(1280×720での結果)
CeleronN4100版なので高望みはできませんが、それでもこの成果はまずまずです。
この性能と8インチのディスプレイサイズでゲームという場面は少ないと思いますが、ライトなゲームなら問題無く動きます。
バッテリーライフ
キー配列に慣れが必要な点以外ではかなり優秀なMiniBookですが、やや気になったのがバッテリーライフ。
このレビューを書きながら使い倒していたのですが、100%→0%まで概ね3.5時間という所でしょうか。
Win10で省電力(バッテリー節約)最大にしてもこのぐらいで、1時間ぐらいで30%ぐらい減るので少し焦ります。ただ充電もめちゃ早いので45W PDで充電できるモバイルバッテリーを持っていれば、継ぎ足しでロングライフは可能です。
まとめ
小さなボディにいろいろと詰め込んだUMPCなので、キーボードは慣れが必要だったり、バッテリーライフに気を遣うなど、ラップトップPCの代替になると思っていると厳しいです。
しかし、超小型の8インチで600g台のWin10 キーボード付きPCで、タブレットにもテントモードにもなり、スタイラスペンを用意すれば絵やメモも書ける。用途にもよりけりですが、Win10 PCを持ち歩きたいが、メールチェックしてたまに返信したり、Office文書も軽いものを作成/修正したりする程度だというなら、こうしたUMPCで充分なんです。そうした使用方法なら出来ない事よりも出来る事のほうが大きく、メリットが上回るはず。
価格は以下に書きましたが、4万円台からとその他ライバルとなるUMPC製品よりは安いのも魅力です。
価格
今回レビューしたCeleron N4100版はBanggoodでは日本語キーボード版が47,737円=429.99ドルです。
Amazonでも販売しており、セール等で3万円前半などもありますので、併せてチェックしてみると良いでしょう。
関連ページ
・公式ページ : CHUWI Mini Book
・Banggoodでの買い物の仕方 : Banggoodで買って輸入してみよう~買った商品が届くまで