4Lものゴミタンクを装備し、ロボット掃除機からゴミを自動的に吸い上げて、最大65日もゴミ捨てが要らなくなるロボット掃除機「Dreame Bot Z10 Pro」を使ってみました。
主な特徴
DreameはXiaomi Ecological Chainに参加したXiaomi関連企業で、多数のロボット掃除機やコードレス掃除機を発売しています。
私も以前こんなスティック型のコードレス掃除機をレビューしていました。
コードレス掃除機「Dreame T20」をDreame様からご提供頂きましたのでレビューしていきます。 1万円と廉価な割にコードレスで手軽に使え、機能的にも「これでいいんじゃない?」と思えるレベルに仕上がっています。 Dre[…]
Dreame Bot Z10 Proの最大のポイントは以下画像を見て分かるように4Lもの大タンクを搭載してロボット掃除機が掃除したゴミ吸引し、毎回捨てる必要がなく、スケジュールしておけば完全にほったらかしで毎日掃除が完了する点でしょう。
また更に水拭きもできるオールインワン型ロボット掃除機となっています。
*Dreame様からお借りしてのレビューです。
開梱物と外観
箱を開けて中身を確認。
同梱物はオートエンプティベースと呼ばれる自動ゴミ収集スタンド、電源ケーブル、ブラシ、水拭きモップ取付けパーツ、モップ、ダストボックス紙パック(予備)、マニュアルです。
マニュアルは丁寧な図解もあってとても分かりやすい。初めてロボット掃除機を使う人にとってはこうしたしっかりとしたマニュアルは有り難いでしょう。
オートエンプティベース=自動ゴミ収集ボックスの上部の蓋を開けると既にダストボックス紙パックがセットされています。
本体はガンメタカラーで渋い。全面にカメラ、上部にレーザーとセンサー類が充実しています。
ダストカップ自体も比較的大きく、毎回ゴミはゴミボックスに収納されて空になるとはいえ充分な大きさです。定番となりつつある掃除用ブラシも内蔵されているのは有り難い。
裏面。回転ブラシは1つだけです。2つあったほうが効率的ではありますが、ルンバやその他ロボット掃除機を見ていると1つでもそんなに結果は変わっていない気がします。メインブラシも簡単に外れる為メンテナンスしやすいです。
水タンクと水拭き用パッドを装着したところ。装着すれば水拭きモードに勝手に変更される仕組み。
WiFi接続でアプリを使うとより便利に
ロボット掃除機 は、Dreame Bot Z10 Proを含めWiFi接続しなくても使えますが、最近のものは殆どスマホアプリを入れたほうが格段に使い勝手が良くなります。というかほぼ必須です。
アプリはXiaomiのMi Homeで、Google Pay(Playストア)にApp Storeで検索してインストールしておきます。アプリを起動するとログインを求められます。未登録の場合はアカウント作成か、facebookでサインインが可能です。別のスマートウォッチ系XiaomiアプリはGoogleアカウントと連携できたりするのにここは惜しいですね。
アカウント登録後にログインし、あとはデバイスを追加していきます。勝手に近くのデバイスを検索してくれてDreame Bot Z10 Proを探してきてくれるので、その後WiFi接続していけばアプリとDreame Bot Z10 Proのペアリングが完了します。
こうしてWiFiでアプリと接続すれば、吸引力の設定や、禁止エリアの指定、絨毯のブースト、水拭き時の水量の調整、掃除のスケジュール/タイマー、等の細やかな設定ができるようになります。また掃除中でもアプリでどこを掃除したのかも確認できます。消耗品の状態まで確認できるようになります。このアプリを使わないとDreame Bot Z10 Proの機能が半減以下となりますのでほぼ必須なわけです。
ルンバ960と大きさ比較
我が家で毎日使っているルンバ960と比較してみました。
本体自体はルンバ960とほぼ同サイズです。ただエンプティベース自体は結構大きいので、存在感はあります。
掃除能力を試す
Dreame Bot Z10 Proのお掃除能力を試してみます。毎度やっていますが数年前のハイエンドモデルであるルンバ960と比較すると圧倒的に静かです。
ルンバ960の音はドライヤーを強風にした感じで、耳障りなギュイーーーンという音がします。
Dreame Bot Z10 Proの場合は「シャーーーーー」という感じで静かです。最近のロボット掃除機自体はある程度静音化されていて、このロボット掃除機が特段素晴らしいというほどではないですが、充分静かなレベル。
私と妻はよくリビングで在宅ワークをしていますが、ルンバ960作動中に電話/オンライン会議は無理なので、「9時前に終わらせろ」と妻によく言われるですが、Z10 Proならまだ許せるレベルですね。
段差の乗り越え能力もとても高く、リビングや畳に敷いてあるラグは余裕で超えますし、ラグが多少くしゃっとすると無理して乗り越えず、違う角度からアプローチするなど、見ていて賢いな~と感心します。
段差もこの椅子ですらなんとかして乗り越えようとするぐらいで、こちら側としてはヒヤヒヤ。中に入って出てこれませんは困りますし。それでもちゃんと「やめとくか」となる所は賢い。
掃除自体はざっと家の中を把握した後、丁寧に隙間無く掃除していくタイプで、我が家の掃除エリア37㎡ぐらいを49分ぐらいで掃除完了となります。
自動ゴミ収集機能はあると楽
掃除後はエンプティベースに戻ってきて、その後ゴミタンクにゴミを回収していきます。この時は5-6秒ほどそこそこの爆音で「ゴォォォォォ」とゴミを吸引していきます。その為、オンライン会議や授業、電話中などは厳しい。
このあたりも1度やれば慣れたもので、だいたい掃除+吸引に40分掛かるなら、朝7:40ぐらいからスケジュール組んで毎日掃除させればいいかぐらいの対策でOKです。
自動ゴミ収集機能は正直あると楽。無くて困る訳ではないのですが、脳みそから「ゴミ捨て」というタスクを取り去ってくれる。ただこれだけの事に価値を見いだせるか次第ですね。私は充分価値があると思います。
というのも普通のロボット掃除機の場合は、毎日か2回ぐらいでゴミ捨てが発生するのです。ゴミがダストカップに詰まっていたら警告がでるか、出ない場合でもカップが一杯ならちゃんと掃除が出来ないから、結局ほぼ毎日掃除前か後に捨てる必要が出てくる。ルンバ960の場合はそれが苦行かと言われればそうではないのですが、やらなくて済むならすんごく楽になります。これは間違いない。
ゴミ量比較
2日分のゴミをルンバ960と比較してみました。ゴミパック自体は4Lと大容量で最大65日と2ヶ月ほどもため込むことができます。そのため2日間分ではかなり勿体ないですが量を確認するために切って開いてみました。
ルンバ960と比較しても遜色なく、それでいて静音という点を考えると、しっかりとした吸引力があることが分かります。
水拭きもできるのは便利
Dreame Bot Z10 Pro 水拭きも可能です。
やり方もとても簡単で、水拭き用タンクに水を入れて布パッドを水に濡らして軽く絞っておきタンクに装着。あとは本体に取り付ければ自動で水拭き掃除モードにになります。
床掃除はパッドを床面に接着させて拭き掃除するだけなので、モップ掛けのような効果は期待できないものの、床のざらざら感みたいなものは無くなり、掃除の後に素足であるくとぺたっとした感触が得られて拭き掃除の効果が実感できます。
掃除禁止エリアを指定できる
一度掃除してマッピングが完了すると、アプリで勝手にエリア分けがされます。
その特定エリアを指定して掃除もできますし、また個別に禁止エリアを指定する事もできます。
普通の掃除と水拭きのそれぞれに禁止エリアを指定できるので、例えば我が家だと畳部屋は掃除してほしいけど、水拭きは厳禁って指定も可能。
真ん中のスクショは指定したところですが、右の画像では、軌跡がちゃんと紫の禁止エリアは掃除していない事を示しています。
わずかな難点
不満点があまりないDreame Bot Z10 Proですが、あえて難点を挙げるとすれば、純正紙パックのランニングコストが掛かる点。
紙パックは30-60回分のゴミが収納できるので1-2ヶ月に1回で捨てることになります。最初に付属しているのは2つ。(1つは既にエンプティベースに装着)。その為購入2-3ヶ月後からは必然的に紙パックの追加オーダーが必要です。
Amazonでは純正品は見当たらず、互換品となり、5個1700円ぐらいなので1つ340円程度が掛かります。
1ヶ月毎に捨てるなら、340円がランニングコストとなります。
他のロボット掃除機のレビューでも書いていますが、専用ゴミパックに関しては、底面がチャックになっていて、開けて中のゴミが捨てられる仕様にしてくれたら、最高なんですけどね。インクジェットプリンターのインクのような商売っ気が感じられるのですが、Xiaomi/Dreameが純正品を売らないなら、こうした使い捨てビジネスは必要無いんだから要らないと思うんですよね。
総括
Dreame Bot Z10 Proを2週間ほど使ってみましたが、さすがに高級機だけあって不満点は殆どない。
掃除はしっかりやるし、段差/絨毯等の乗り越えも工夫しながらやるし、エンプティベースにゴミ収集するのは楽だし、水拭きも希望ならできちゃう。アプリも使いやすいし、殆ど言うことがない。
使い続けるならゴミの紙パックを買う必要があるぐらいが不満点ですが、それでも月に340円ならたいした負担でもないと言えます。
価格はセールやクーポン併用で5万円ぐらいと安くは無いものの、同機能のルンバを買うよりは断然安い。
そう考えると結構お買い得だと思います。
関連リンク
・公式サイト : Dreame公式サイト