HUAWEIから、Ascend P7シリーズの後継機としてP8シリーズが発表されています。(日本の発売日は2015年8月)
P8では既にLiteという機種がMVNO向けSIMフリー機として発売間近。
そして、P8シリーズの最高級機種として、「Ascend P8 MAX」が発表され、これが6.8インチというタブレットでもなくスマホでもないぐらいの非常に微妙なサイズで発売されます。
6.8インチというと、日本でも大絶賛された『Ascend Mate7』が6インチでとても近い為、「Ascend Mate7の後継機では?」という噂も出ています。
このあたりちょっと見比べてみましょう。
Ascend P8 MaxとAscend Mate7をスペック比較
製品 | HUAWEI Ascend Mate7 | HUAWEI Ascend P8 max |
ディスプレイ | 6インチ 1920 x 1080 368ppi IPS-NEO液晶 |
6.8インチ 1920 x 1080 324ppi IPS-NEO液晶 |
CPU | Hisilicon Kirin 925 オクタコア 1.8GHz / 1.3GHz |
Hisilicon Kirin 935 オクタコア 1.5GHz x4/2.2GHz x4 |
RAM | 2GB | 3GB |
ROM | 16GB | 32GB |
OS | Android 4.4 Kit Kat | Android 5.1 Lollipop |
カメラ | 前面 500万画素/ 背面 1300万画素 |
前面 500万画素/ 背面 1300万画素 |
バッテリー | 4100 mAh | 4360 mAh |
ネットワーク | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n Dual-Band | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n |
Bluetooth 4.0, NFC | Bluetooth 4.0, NFC | |
SIMスロット | マイクロ SIM x1, nano SIM(SDカードと共用) x1 |
nano SIM x1, nano SIM(microSDと共用) x1 |
4G LTE |
LTE : B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B19/B20/B40 WCDMA : B1/B4/B5/B8/B19 GSM : 850/900/1800/1900MHz |
FDD-LTE: B1/B3/B7 TDD-LTE: B38/B39/B40 UMTS: B1/B6/B8/B19 TD-SCDMA: B34/B39 GSM: 900/1800/1900 |
サイズ | 縦157/幅81/ 厚み7.9 mm |
縦182.7/幅93.0/ 厚み6.8 mm |
185g | 228g | |
価格 | 実売45,000円 | 59,800円 |
液晶サイズとppi
サイズは前述の通りP8 Maxが6.8インチ、Ascend Mate7が6インチです。
ともに解像度は同じFull HD(1920×1080)です。
大きめのスマホとしては、この解像度は最低限であるのですが、それでも実用性は十分でしょう。
Ascend Mate7のIPS Neo液晶は大変綺麗ですし、P8 Maxも同等の綺麗さを保って発売されると予想されます。
しかし、解像度はそのままで、液晶自体が大型化している為、ppi(画素密度)は下がってしまうため、Ascend Mate7よりは荒い画像になりそうです。
とは言え、液晶サイズは違うとはいえiPhone6が326ppiですから、P8 Maxの324ppiはそれほど悪くない。
RAMやROM容量はアップしている
P8 MaxはRAM(メモリ)が3GBと世の中の流れを踏襲しています。3GBメモリはGoogle Nexus6などが採用しています。これはAndroid 5.0以降でマルチタスクをかなり多く立ち上げる為に必要なことで、今後は3GBメモリのスマホは増えていくのかも知れません。私はnexus6を使用していますが、マルチタスクがあまりに多くて管理できないぐらいですが、アプリを終了させないと困るとといったことは一度も有りません。それくらい3GBメモリの恩恵は大きいのです。
ROMもAscend Mate7の16GBから32GBにアップしています。
個人的にはSDカードスロットがあれば、内蔵メモリは使わない人なので、ROM容量少なくして安くして派なのですが、32GBあればだいたいの人は事足りるかと思います。
OSはLollipopへ
Ascend Mate7はAndroid 4.4.2のKitKatで、擬似的にUIでLollipop風にしていたのですが、P8 Maxでは正式に5.1 Lollipopになっています。
Lollipopはランタイム(ART)が変わって高速化されているのですが、まだまだARTに対応していないアプリもあり移行期とも言えます。
しかしすでに大手アプリはLollipop対応になってきましたし、ある程度安心して使えますし、なによりキビキビ感が違うので、今後買うならAndroid5以降ですね。
日本のLTEバンド対応が少ないP8 MAX
基本的にはLTEがデータ通信周波数となるわけですが、P8 MaxのLTEバンド対応を見てみると、ちょっと厳しい仕様です。
格安SIM:MVNO での使用が基本となるSIMフリー機ですから、docomo帯の対応が気になる所。
ということで一覧表にしてみたのですが、ご覧のとおりです。
LTE Band | 周波数(MHz) | ドコモ | Ascend Mate7 | Ascend P8 max |
1 | 2100 | ◯ | ✔ | ✔ |
3 | 1800 | ◯ | ✔ | ✔ |
6 | 800 | ◯ | ||
8 | 900 | – | ✔ | |
9 | 1700 | – | ||
11 | 1500 | – | ||
18 | 800 | – | ||
19 | 800 | ◯ | ✔ | |
21 | 1500 | ◯ | ||
28 | 700 | ◯ | ||
41 | 2500 |
Ascend Mate7よりも更にLTE帯が日本にマッチしてなく、2つだけです。
P8 Maxは3G帯ではdocomoバンドを比較的カバーしてますので、電波を掴まず通信が切れるという事は少なそうですが、LTEバンド数が多ければ混信を避けて速いデータ通信ができるだけにちょっと残念ですね。
サイズ
P8 MaxはAscend Mate7は比で縦方向で25.7mm,幅で12mmも大きくなっています。
目安となりそうなサイズで言いますと、Xperia Z Ultraがほぼ同サイズです。
※Xperia Z Ultraサイズ : 縦179.0/幅92.0/厚み6.5 mm
つまり、Xperia Z Ultraを持っている方でサイズに不満がなければ、ほぼ同サイズの6.8インチファブレットとして使えるという感じです。
HUAWEI Ascend P8 maxは Ascend Mate7の後継機になりえるか?
謳い文句では『MAX(究極)を纏ったスマートフォン』となっていますが、スペック上はある程度そう言えると思います。
オクタコアに6.8インチFull HD液晶ですし。美麗なデザインはiPhoneを意識したことは明らかです。
ただAscend Mate7のように、実売価格が4万円前半で爆発的に売れたのと違い、6万円弱という価格はちょっと高い。
スペック的にはメモリ増と内臓ROM増はあれど、Ascend Mate7とそう変わらないわけで、それで価格が上がるのであればRAM/ROM増は要らないと感じます。
同時に発表された、「MediaPad M2 8.0」は8インチタブレットとは言え、SIMフリーで同等性能を有して39,800円です。
個人的にはこちらのほうに興味が出てしまいました。
また、LTEバンドの日本対応の周波数帯が少ないのもちょっと心もとない。
実際使ってみれば問題ないのかもしれないが、docomoのB1/B3の高周波数帯だけだと、LTEとして繋がらない領域も広い気もします。
そんなわけで、端末としては非常に面白いAscend P8 Maxですが、ちょっと見送りかなと感じています。
それだけAscend Mate7が出来た端末ということもありますけどね。