WiFiの次世代通信「Li-Fi」とは? 映画18本を1秒でダウンロード可能な技術を紹介

現在私達が使っている「WiFi」。

以前に比べれば速くはなっているものの、技術的には頭打ちに近づいている。
周波数帯を束ねてバクル転送をする事で高速化したりして理論値は400Mbpsなどに向上しているが、体感的には「速くなったな-」というレベルまでは至っていない気がする。

では次世代の無線通信はどうなっているんだろう。気になりません?
いま「Li-Fi」と呼ばれる規格が進められている。

この「Li-Fi」は実験段階でなんとWiFiの100倍高速、映画18本を1秒でダウンロード可能という夢のような規格だ。

Li-Fiってどんな無線通信方式?

Li-Fiは「光通信」の規格だ。

光通信はなにも特別な通信方式では無い。サーバーの高速ネットワークなどで使われるFiber Channel(ファイバーチャネル)なども同様で、要はデジタルデータである「0」と「1」を光る・光らせないの2つだけでモールス信号のように伝える技術だ。光通信はこのように単純だが「光」という超高速ならぬ「超速」でデータのやりとりができる。単純な構造だけに高速化しやいのだ。
「Li-Fi」はそれを無線化したものだと考えれば分かりやすい。

どうやって使われるの?

こちらのイメージ画像が分かりやすい。

出典 : Science Alert
ミクロ単位のLEDと光センサーを使って、天井照明灯に埋め込んでおき、光が届く範囲であればデータ通信が可能となる技術だ。

米オックスフォード大学の研究者の実験では、約224Gbpsが平均データ通信速度となることを発表した。
つまり1.5GBの映画であれば、18本分が1秒でダウンロード可能という事になる。

セキュリティ的にも最適

WiFiの難点は無線電波が隣室や屋外にも漏れてしまう為で、無線のただ乗りやハッキングにも遇いやすいのが問題だ。
その点、Li-Fiは「光が届く範囲」でしかデータ通信ができない。
つまり壁を通り抜ける事ができないので、無線データが指定範囲外から漏れる心配は無いという事になる。

このようなセキュリティの観点から、実験ではオフィスや病院といった情報漏洩に敏感な場所でまずは使われ始めている模様。

難点は?

逆な言い方になるが、「光が届かない場所では通信できない」という点。
これはセキュリティ面と相反する事にはなるが、利便性/経済性を損なう可能性もある。

例えば自宅内でどこにいても「Li-Fi」のデータ通信を受けたければ、室内くまなくLi-Fiが届くように天井にデバイスを配置しなければならない。
基本的にテレビのリモコンである赤外線同様、人や物の影になるとデータ通信ができない可能性もある。

そういう事を回避したければやはり多数のLi-Fi機器を天井に取り付け、できる限り死角を無くしていく必要がありそうだ。
ただ実用段階ではいろいろとこのあたりの問題は「当然のこと」として回避策が講じられることになると思う。

実用化は?

ここが一番気になる部分でしょう。

実用化については、世界中の企業と研修チームが実験を行っている。

既にこの技術について「PureLiFi」という企業が設立されました。
彼らのロードマップでは、2015年中にPCに接続出来るデバイスの開発、2017年には実用化(?)のようになっています。
PureLiFi : http://purelifi.com/

実際デモ動画もあります。


いやー未来感があっていいですね。近い将来を楽しみにまっていましょう。

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