「GPT-4」を組み込んだ「Microsoft 365 Copilot」を発表!できる事が凄い~ExcelもPowerPointもWordもチャット形式で文章作成補助可。やりたいけど面倒臭かった事が半自動化に

マイクロソフトは、「ChatGPT」のようなチャット指示ができる「Microsoft 365 Copilot」を発表しました。

Copilot(コパイロット)は、いわゆる副操縦士という意味で、あくまで操縦士は自分だが、指示/相談/やりたいことを言えば適切なアドバイスとサポートをしてくれるという意味でしょう。

このMicrosoft 365 CopilotはMicrosoft365(いわゆる以前のOffice365)に「GPT-4」を組み込んで、あらゆるOffice系文書で「ChatGPT」のようなチャット形式で文章作成、ひな形、データ分析、メール返信、会議設定といった面倒な処理を肩代わりしてくれる。

 

こうした書類作成や事務処理は、作成者の能力だけでなく、ExcelやPowerPointを使いこなす知識が莫大に必要でしたが、Copilotによってこれらの作業が大きく敷居が下がる事になるでしょう。

Office系のアプリは大抵10%程度の能力しか使われていないようで、90%は関数、マクロといった使いこなせれば有用だが難解で、理解するのに本で勉強したり熟練が必要であったりしましたが、マイクロソフトはこのMicrosoft 365 Copilotで「誰もが100%を使う事ができるようになる」と言っています。

できる事が豊富すぎる

Wordであれば文書のテンプレートや内容も代筆してくれるし、スピーチの草文を作ってくれたりする。

デモでは、娘の卒業パーティーの招待状作りをしています。
まずはoutlookでチャット形式で選択するだけでメールで招待状が作成でき、続いてPowerPointでパーティーで披露するスライドを作りますが、Copilotに概要を入力し、その後スライドのスタイル「Fun」や「Colorful」「Porfessional」といった感じで選ぶだけ。

あとはOneDriveから画像を勝手に探してきて、ざっとスライドを作ってくれます。思い出の写真や動画もいい感じで配置されているのが分かります。

パーティーのプランや時間割までひな形を作成可能。

スピーチも作成可能で、スピーチの長さとエピソードを入力すれば、こちらも簡単に作成してくれます。
更に「こんなことがあったよ」というようなエピソードも追加すれば、それをスピーチ内にうまく文章化して取り込み、更にそのエピソードを「面白く」というような指示をすることで、内容をよりスピーチらしく仕上げてくれるのです。

ビジネスでも有用で、データさえあればCopilotに「こんな感じで分析して」と指示することで、関数もマクロも知らなくてもそれらしい表やグラフを作成してくれます。

仕事でExcelとにらめっこしている方にとっては、こうした分析のたたき台作りをCopilotがしてくれるだけでもかなり助かるはず。

できあがった文章や情報に対して「これらのサマリーを追加して」と指示すれば、簡単な文章サマリーを追加してくれます。

ビジネスゲームチェンジャーになりそう

マイクロソフトはこのMicrosoft 365 Copilotに単純に「ChatGPT」を組み込むのではなく、あくまでビジネス用途としてセキュリティ面も考慮してカスタマイズして組み込んだと言っています。

確かにChatGPTは希に嘘も混じるので、ビジネス用途としてはそれは致命的にになる可能性もあり得ます。

しかしMicrosoft365(Office365)で使用するのであれば、基本データの元となるのは自分であり社内文書という事になるので、ある程度元データの信頼性は高く、それらのデータを引用しての文章作成やデータ解析はむしろ正しい使い方であると思います。社内ではアクセス権があるところまでしかユーザーデータとして使わないなどの配慮もあります。

今回発表されたデモはあくまでマイクロソフトがこのデモ用に”用意された”もので、出来過ぎな面もありますが、それでもこのデモを見る限り、「これは仕事を格段に楽にしてくれそう」だし、未来は明るそうだという希望が持てる内容です。少なくとも生産性は格段に向上するでしょうね。

このMicrosoft365 Copilotは、今後数ヶ月以内にWord/Excel/PowerPoint/Teams/Outlook等に組み込まれていくそうで、価格や発売日はまだ決まっていません。

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