Ryzen5 Pro 4650GとパワフルなCPUを搭載したミニPC「Minisforum EliteMini X400」がMakuakeに登場します。
それに合わせて、この「EliteMini X400」をMinisforum様からお借りできましたので、レビューします。
当然スペックはパワフルなのですが、小型なのにベンチマーク回っても至って静音で驚きました。
※Makuakeでのクラウドファンディングは終了しました。公式サイトはこちらです。
Minisforum EliteMini X400の主な特徴
MinisforumはミニPC専門メーカーで、ローエンドからハイエンドまで多数のミニPCを販売していますが、EliteMini X400はRyzen5 Pro 4650Gを搭載した15cm角程度の小型ハイエンドPC。
Ryzen 4000シリーズCPUは最新のZen2アーキテクチャが採用され、性能が前世代より25%向上。
CINEBENCHのシングルコアスコアはCore i5 1035G1,Core i9 9880Hをも凌いでいます。
スペックは以下の通りで、メモリは16GB、ストレージは256GB NVMe SSDと余裕がある組み合わせ。RAMが16GB もあれば、ゲームだけでなくChromeのタブをかなり開いたり、Excel等のOfficeアプリを並行させても、PC操作自体に余裕がでて操作感が良くなるはずです。
拡張ポートも以下のように豊富。USB3.1Gen2 x4と困らないレベルです。WiFi6対応の無線LANと有線のGigabitEthernet のRJ45端子も2つありのす。映像出力はDisplay PortとHDMI端子があるので、デュアルディスプレイも可能。
- USB Type-3.1 x4
- HDMI
- Display Port
- 3.5mmイヤホンジャック
- 音声出力(ライン出力)
- RJ45 Gigabit Ethernet x2
- microSD
同梱品と外観周り
さっそく開梱していきます。
同梱物はACアダプタ、HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、VESA取付プレート&ネジ、マグネットメッシュとなっています。Makuakeで発売されるこのモデルは日本用の為、電源コンセント形状も(当然ですが)日本仕様。ディスプレイ系のケーブルも揃っているので、他に必要なのはマウスとキーボードぐらいです。
本体は976gと超軽量。上部通気パネルからは大型のCPUファンが見えます。
付属のマグネットメッシュパネルは、通気パネルの上に載せて使うことで、より埃の侵入を防ぐことが出来ます。ミニPCは非常にコンパクトですが、埃を取り除く掃除を内部で施そうとするとやや面倒なので、こうした細かいながらも必要なパーツを提供してくれるのは助かりますね。
正面には電源ボタンとイヤホンジャック。隣にある小さな穴はリセットスイッチで、完全フリーズした際などに使う)
左側にはLINE-IN、マイク、スピーカーアウト。更にmicroSDスロットもあります。
背面には、HDMI/DisplayPort、RJ45 x2、USB 3.1 Gen2x4と小型デスクトップPCとしては豊富です。
内部構造
内部にアクセスする為には背面のネジx4を取ります。ネジは特殊なものではなく、一般的なプラスドライバーでOK。
背面を開けると、このような形でSATA HDD/SSD用ブラケットが登場します。ケーブルも付いているので、増設したい2.5インチHDD/SSDをあとは取り付けるだけで簡単に容量を増やせます。しかしケーブルもしっかり固定されているあたり、よく考えられているなと感心します。
ブラケットを外すと、以下のようにSSD、メモリ(RAM)にアクセス出来るようになります。
ノーマルの状態では、SSDは256GB、メモリは8GBx2で16GBとなっています。
これらはより容量の大きいものに変更したいとなると、今付いているものからリプレース(換装)となりますが、ストレージに関してはM.2 2242(SATA)でSSD増設もできるし、SATAブラケットに2.5インチのものも付けられるので、足りない場合は自由に増やせます。メモリだけ換装が必要となりますが、それでも16GBあれば殆どの人は困らないでしょう。
ハード的な使い勝手
ポート類はHDMIやDisplay Portがあり、USB3.1も4ポートあるので、自分の環境に応じて変更できるようになっている。
ただミニPCってそもそもデカイTVに繋いだりしてワイヤレスで楽しむ事も多い為、ゲーム等でコントローラーやマウス/キーボードは有線じゃないとというなら、USBハブを増設するとかした方が良いかもしれません。
メディアカードリーダーがなくてもmicroSDも挿せるのは便利。
X400の本体はこのように付属のVESAマウンターでディスプレイ裏に取り付け可能。
コネクタが下になるのでポート類は挿しづらくなるのがマイナスですが、ディスプレイ周りが見た目スッキリする。メリット/デメリットがはっきりしますが、個人的には一度背面に取り付けると、ケーブル周りのごちゃっとしたのが見えなくなるので、もう戻れない、、、と思う。
Win10の使い勝手
これだけのハイスペックですから、Win10自体の使い勝手も極めて良好。
ブラウザ程度なら全くノーストレス。
20個程度タブを開いたりもしましたが、もっさりとする事はないですね。CPUもそうですが、16GB RAMと大容量メモリがある為、余裕です。
ベンチマーク
EliteMini X400をベンチマークで試してみました。
まずはCrystalDiskMark 8.0.0でCドライブである256GB NVMe SSDの速度を試してみました。
シーケンシャルリードは 2531.84MB/sと、圧倒的に速い。ライトも1270.33MB/sとこちらも爆速。もっと速いSSDもありますが、これだけの速度が出ていれば、普通のユーザーなら間違いなく不満は無いでしょう。業界最速レベルのSSDが使いたければ換装もできますし、そうした自在性があるのがミニPCの良いところです。
実際に使っていてもWin10起動は10秒前後と速さを体感出来るレベルです。
そしてCPUはRyzen 5 Pro 4650G搭載していますが、ベンチマークソフトでの結果はどうでしょうか。
いつも使っているドラゴンクエストXベンチマークでトライ。1920×1080の標準画質で動かしました。
結果は「すごく快適」。まだグラフィック設定をアップしても良さそうな結果。
Ryzen 5 Pro 4650GにはiGPU Radeon Graphicsが搭載され、以前のVega11よりも10%ほど強力になっている為、その好影響が出ているのだと思われます。この程度のゲームなら余裕で動くというわけですね。
ちなみに、かなり重い部類に入るファイナルファンタジー15のベンチマーク結果です。
「やや重い」という事で厳しめ。これは1280×720の解像度でトライしたもので、フルHDでは推奨外でした。
バリバリのゲーミングPCには及びませんが、ディスクリートのGPUを搭載していない割にはゲームもそれなりに動きます。Minisforum側のテストでは、原神が30-50fps、Fortniteで40-70fpsで動いている事が確認されているようなので、ゲーム主体に購入を考えているなら、Makuakeの販売サイトを参考にすると良いでしょう。
静粛性
起動直後はさすがにファンが高回転で回り、やや動作音がしますが、それ以外はほぼ「静音」と言って良いレベルです。
ベンチマークで高負荷にしていても、それほどファンが爆速で回ることはなく、ゲームなどで高負荷状態にしてもそれほど音は気にならないはずです。
まとめと価格
Minisforum EliteMini X400は見た目の小ささに反して、ほぼ高性能デスクトップPCです。
15cm角の筐体ですが、メモリとSSD/HDDは換装や交換ができますし、拡張性もしっかり備わっています。
ゲームもドラゴンクエストXレベルなら充分楽しめます。ただ重いゲームは厳しいし、GPUを後から載せることもできないので、そこを重視するならX400以外のものを選択した方が良いでしょう。
しかし、EliteMini X400はゲームを主体とする層ではないでしょう。
パワフルなRyzen5 Pro 4650G CPU、16GBという膨大なRAM容量、256GB NVMe高速ストレージがあるので、Officeアプリを使ったり、動画見たり、ネット見たりといったライトユース、そして有り余る性能で動画編集やビジネスアプリでも快適に使いたい、、、そうしたユーザーにはお勧めしたいPCです。
小型なのでVESAマウンターでディスプレイ裏に取り付けて、デスク回りをスッキリできるので、スモールオフィスや在宅勤務にも最適です。
Makuakeでの価格は、11月26日から一般販売され、予定価格が75000円(税込)です。
但し最初の30台に限り15% OFFの65,500円。増設用256GB SSD付は220台限定で16% OFFの71,500円となっています。
近い構成のPCでもだいたい10万円ぐらいとなりますので、価格の面ではかなりリーズナブルです。
Minisforumでは、1年保証(部品は3ヶ月)が付き、Makuakeの注文ページからサポートが受けられるようになっているとの事。また送料は無料で、日本のPSE、TELEC認証も取得しているので安心して使えます。出荷は2021年1月を予定しています。
更に、この購入総人数に応じて、以下追加されます。30名で2年保証になり、700名なら内蔵SSDが256GBから512GBへとアップしたりします。
2年保証は恐らく確実だと思いますのが、12月17日のプロジェクト終了時までの販売台数を楽しみましょう。
なお、メモリのアップグレードが追加されました。16GB→32GBへのアップで12,000円(このアップグレードが無くなった場合 12,500円でのアップグレードがあります)となっています。
なおここでメモリのアップグレードを購入した場合は、製品内部に取り付けられた状態=つまり32GB RAM構成として出荷されるとの事です。内部開けるのが面倒な方にとっては嬉しいサービスですね。
※Makuakeでのクラウドファンディングは終了しました。公式サイトはこちらです。