ここがダメ! 『ASUS EeeBook X205TA』使い倒して分かったこと【後編】

3万円で980gという素晴らしいコスパの『ASUS EeeBook X205TA』。
前回、使い倒してみたからこその不満点として「ここがダメ ASUS X205TA【前編】」を記事にしました。

今回は【後編】です。

まだまだ「これは?」と思う部分がありますよ。

Atom CPUとメモリ2GBの限界

Atom CPUと、メモリ2GB。この2つは今販売されているWindowsPCの世界では底辺です。
それでも、HDDではなくeMMCを搭載しているおかげで、SSDほどではないにしろ、「遅い遅い遅い!」と苛つくことはありません。
電源オンからの起動も早いです。

ただ、やはりChromeなどブラウザで多数のタブを開くと、ページ切り替えでもっさりしてしまいます。
これは使用者が気を使って10個とかタブを開かないようにすればいいのですが、うっかり開き過ぎると「Chrome重い」という症状に直面します。

だいたいChromeのページを5個くらい立ち上げ、あとは何も立ち上がっていない状態でも、メモリ使用率は85%くらい使ってしまいます。

本来このような場合、メモリを増設して解決するわけですが、普通のPCと違って増設や交換でなんとかなるわけじゃないところが苦しい所。3万円のPCでも、あとでお金かけてパーツ交換すれば、より使いやすくなるのがパソコンの良いところですが、ASUS X205TAはそれができないもどかしさがあります。

このあたりは分かっていて買ったものの、やっぱり「もう2GBメモリがあれば完璧なのに」と思うこともあるのも事実です。
基本的には『タブレットにキーボードがついた』ようなPCなので、仕方ないんですけどね。

ですので、こういったサブノートに、デスクトップ並の性能を求めてアプリを多数立ち上げて使ったり、Photoshopみたいな重いアプリを走らせるのであれば、違うPCを買うべきでしょう。

このPCでできるのは、ふつーのWeb閲覧、Office系ソフトを使う、ちょっとしたアプリで仕事するなどです。
それがサブノートPCとしての使い方だし、自宅や職場の仕事環境のまま外でも仕事したいという人には向いていないPCです。

挿しづらいACアダプタ

X205TAのACアダプタは、最近ではちょっと珍しい長方形です。

だからノールックでは挿しづらい。というか差し込み口を見ないで挿すことはほぼ無理でしょうね。
上下が無いので、MicroUSBやUSBコネクタよりは刺しやすいですが、長方形はなかなかすっぽりとは挿さらないのです。

他のPCメーカーで一般的なのは丸型、Macbookは磁石で接続できるタイプであり、どちらもノールックで挿せて快適そのもの。
長方形はあまり見ないのですが、最近のThinkPadシリーズが長方形があるくらいです。

ではなぜASUSがX205TAに長方形を採用したかと言うと、恐らく「薄すぎるから」だと思う。
丸型はどうしても高さを取ってしまうし、かと言ってMacBook Airのような磁石型コネクタは金がかかる。
だから小型の長方形タイプになったのではないかと推測する。

ただこれもそれほど弊害は無い。
私の場合、充電は1日1回程度だし、その一回が挿しづらいからイラつく事もない。
気になる人には気にするでしょうけどね。

それよりもACアダプタ形状が、Macと同様にコンセント口と一体型になっている点のほうが努力の賜物。
何度も言ってしまうが、「3万円」というノートPCであれば、ユーザーの利便性に影響が出ても安く作れる現状型のACアダプタが採用されてもなんらおかしくない。

そこを「モバイルノートPCなんだから、ACも小さくするべきだ」という考えを持っている所が素晴らしい。
これはASUSの中でもハイエンドノートのZenBookや、これ以前に出ているX202Eなどのコンパクトノートなどでもだいたい似たようなACがあるから流用しているという部分もあるのでしょうが、いままでローエンドPCでもコンパクトなACを提供していたからこそ、X205TAにも採用されているわけで、ASUSのその姿勢は評価されるべきです。

ディスプレイフットがちょっとだけカッコ悪い

ディスプレイフットってなんぞや?
と思うでしょう。
私もたったいま勝手ながら名付けました。

説明が難しいので、写真で見てください。

こんな感じで、ディスプレイ面カバー(トップカバー)下側に、なにやら突起が出ています。
これがディスプレイフット。アップで見るとこんな感じ。

これ、なんなのかと言うと、ASUS X205TAをテーブルに置いて、ディスプレイを開けていくと、本体が少しだけチルト(持ち上がる)するんです。
このディスプレイフットの突起がテーブルに出っ張る形で、ほんの僅かですがチルトする。

チルトすること自体凄く好ましい事で、キーボードに傾斜がついて打ちやすくなるわけですが・・・
気に入らないのは、これだけ綺麗な筐体なのに、部品カラーむき出しなのが気になります。
私の場合、レッドの筐体なので場所はわかりづらいものの、見つけると凄く目立つ。
最初は「壊れてる!」って一瞬思ったほど。

多分塗装なども考えたと思うのですが、テーブル等の上にこの金属が立つようになるので、塗装だと剥がれてしまうんでしょう。だからシルバーの素材むき出しのままなんでしょうが・・・

できればブラックっぽい素材のものにして欲しかった。
けど、定価で3万円のパソコン。他は完璧なチープ感ゼロのPCだけに、文句を言う筋合いもないですね。
ここにケチ付けたいのであれば、10万円出してより良いPCを買えばいいだけの事ですから。

気になるのも最初だけで、使っていれば目につく場所じゃないので、いいんですけどね。

ここがダメ! X205TAの前・後編まとめ

ASUS X205TAのここがダメ!として、USBの位置、CPUやメモリなどの貧弱さ、ほんの少しだけ突起が出ているなど、いろいろと不満になりそうな点を書き出してみました。しかしこれからは回避策があったり、ある程度使い方でカバーしたり、目立たないから我慢できる部分であったりと、結局のところこのX205TAの魅力を半減させるほどではありません。

もちろん、PCにかけるお金が10万円あるというのであれば、AppleのMacbook Air 11や、LavieZ、VAIO Proなど、選択肢はある程度あります。これらの不満点も解消されているでしょうし、CPUもメモリも強力です。

しかし、X205TAの凄い所は3万円でこの欠点の少なさなんです。
ケチ付ける所があんましないんですよね。

不満点の中では、メモリ増量だけはなんとか今後対応して欲しいところかな。
+1万円かかっても良いので、4GBメモリにしてくれれば、相当完璧なPCになると思う。

それでも個人的には、現時点でこれだけ完成度が高いと、世の中のPCは売れなくなるんじゃないかと思うくらいです。

X205TAは世間的にはクラウド時代のPCとして、低スペック低価格で認知されているし、メーカーもそのつもりで売っているところもあるんですが、64GB eMMC(SSD)にマイナーバージョンチェンジされたX205TAは、クラウド=ネット環境なんかなくても単独のPCとして死角がなくなってしまいました。

ASUSはこのクオリティ保ったまま、軽くて大きい画面(13-15インチくらい)のノートPCを作れたら、半端無く売れると思います。
私の妻もこのX205TA購入を考えているのですが、画面サイズが13インチくらいは欲しいって言ってました。
女性は自宅使用ならそれほど画面の小ささは求めてなくて、ネットで商品買うときに、大きめの画面で服や靴の品質とかを見たいようなのです。ASUSさん、是非!

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