ここがイイ! ASUS EeeBook X205TA 使い倒しレビュー【その2】

前回の『ここがイイ! ASUS EeeBook X205TA レビュー【その1】
に引き続き、今回も【その2】として、レビューをしていきます。

【その2】では、主に体感速度などの実使用レベルをレビューしていきます。
私の場合はこのASUS X205TAを仕事とプライベートの両用として使い込んでいるため、結構ガチで使い倒しています。
だからこそ分かるメリット・デメリット含め、「でもコレぐらいは許容範囲だよな~」という部分まで含め、いろいろとレビューしてみました。

その1に引き続き、Q&A形式のような形でまとめましたよ。

起動速度/スタンバイ復旧は速い?

起動速度もスタンバイ復旧速度も十分速いです。

手元計測ですが以下計測してみました。

・完全に電源が切れた状態から、ログイン画面が出るまで『16秒』

・画面を閉じてスタンバイから復旧するまで『1.8秒』

・シャットダウンまでの時間『10秒』

低スペックPCということを考えるとこれは本当に速い。
ASUSが頑張っているという所もあるでしょうが、Windows8.1を作ったMicrosoftの頑張りは相当デカイでしょうね。

以前使用していた業務用のPC[ThinkPad X230]はCore i5+4GBメモリ+Windows7でしたが、起動してPCが使用できるようになるまでに2分以上掛かっていましたから、3万円の底辺スペックPCで16秒で起動された日には、「あの毎日はなんだったんだ」とガッくりしてしまいます。
もともと、低スペックのWindowsタブレットでも快適に動くようにと作られたのがWin8.1なのですが、Atom CPU+2GBの「パソコン界では底辺」と言っていいスペックのこのX205TAであっても、快適そのもの。凄い時代になってきたものです。

使用時のもたつきはあるか?

はっきり言いますと、ほぼありません。
これには私もびっくりしたのですが、起動直後はまだeMMC(SSD)から読み込みがあり、多少引っかかるような遅さがありますが、一度起動してしまえばキビキビさくさくです。

ブラウザはChromeを使用して、だいたい5-6個のタブを開くぐらいなら問題ない感じ。



ここでは4つのタブを開き、一つはYouTubeのHD動画を再生している為、メモリ使用率が86%まで上がっています。
結構ギリギリ。これ以上開くと、メモリスワップが発生して少しずつ遅くなるので注意。
ただこれは重いYouTubeを開いているからというのもあったので、閉じて見ると一気に69%まで下がりました。

ここのメモリ使用率はさすがに2GBが上限の為、結構厳しいので、タブは4-6個程度に抑え、重いwebサイトはできるだけ単独で開く(他は閉じる)ようにすると良いでしょう。

また私はOfficeアプリ(Excel)を多用していますが、起動も動作も快適でとても感心しました。少なくともExcelについてはメモリ使用率も低く、遅い動作をしている感覚は全く有りません。
以前、Lenovo ThinkPad X230を職場で与えられていましたが、Core i5のCPU+4GBメモリを搭載していたにも関わらず、X205TAのほうがダントツに速いです。X230に関しては職場PCというのもありWindows7だったことも大きく速度低下している部分だと思います。

起動速度の項目でも書きましたが、Windows8.1は非力なタブレットPCでも快適に動作できるように、Microsoftがチューンナップしている効果が絶大だと思います。PCメーカーにとってはCore i5などの高額PCが売れなくて困るとは思いますが、底辺スペックでも快適動作するPCが廉価で手に入る今は幸せです。

キーボードは使いやすい?

まずはキーボード配列を見てください。

私は比較的キーボード配列にはうるさいですが、この配列は見事です。
たいてい11インチのノートPCでは、キーボード右側のキーが窮屈になっていくつかのキーは半分のサイズだったり、配列自体がおかしいことも多々あります。

しかしX205TAはビジネスノートパソコン並のきれいな日本語キーボード配列です。
小さいキーはカーソルキーぐらいで、それを差し引いても90点くらいはあげたい。
打ちやすさもなかなかのもので、アイソレーションキーボードでキーストロークは少ないのですが、しっかりとした打鍵感はあります。

そりゃThinkPadようなビジネスノートパソコンと比べたら酷です。
ビジネスノートはしっかり作っている代わりに高いのです。
3万円という価格にも関わらず、ここまで綺麗の配列で打ちやすいキーボードはあまり見かけない。
ASUSというメーカーの良心を感じます。

タッチパッドの使用感は?

キーボードも素晴らしいのですが、タッチパッドも実は素晴らしいのがX205TAの特徴です。

パッド部が大きいのは誤動作の元だからと実は私はあまり好きではなかったのですが、このX205TAは誤動作も少なく気に入ってます。特にweb閲覧をマルチタッチを使ってスクロールさせる(二本指で上下させるだけ)のですが、これがまたキビキビサクサクスクロールで快適。

タッチパッド部分もサラサラで、とてもマルチタッチでの操作がし易い。
タッチパッド部がザラザラ(一部ThinkPadなど)だったり、引っかかるような感じだとスクロールが快適にできないんですよね。

Macbook Air11を以前持っていた時も同様の感覚で「さすがMacやなぁ」と思いましたが、この快適感を3万円PCで実現させたASUSはほんと凄い。

バッテリーの持ちは良いか?

X205TAの宣伝上は『駆動時間11.3時間』です。
では実際はと言いますと「宣伝通り」と言っていいくらいバッテリーが持ちます。
私の場合、だいたい3時間/1日くらいはX205TAで仕事しているのですが、3時間では20%前後しか減りません。
試しに充電せずに使ってみましたが、3日間は充電しなくても余裕で使えています。

これはWindows8.1の省電力と、ファンレスの効果も大きのかもしれません。

基本的には私は毎日充電していますが、それでも充電忘れても使えるというメリットは大きいです。
また、バッテリー性能が経年劣化により30%減少したとしても、まだ7時間は使えるノートパソコンだという点も将来的にも安心です。

動画再生はもたつかないか?

これも凄いことにYouTube HD動画であってももたつく動作は見せません。

試しにMVNO SIM(NifMo)をテザリングして、X205TAでYouTube再生してみましたが、とてもクリアで美麗動画が再生できています。
これもWin8.1がタブレットでも快適動作を目指したのと同様の効果ですね。
さすがはMicrosoft。Atom+Win8.1でも問題なしとは驚きました。

外出時の動画閲覧でもたつくことがあるとしたら、PC側ではなくネット環境の問題でしょうね。

スピーカーの音はいいか?

これは凄く良いとはいえません。

スピーカー位置がパームレスト下にある為、どうしても音はこもった感じになってしまいます。

この位置だと、本体底面のゴム足で浮かせた僅かな隙間に向かってスピーカーから音が出て、テーブルに当たって、本体とテーブルの隙間から音が出てくるようになるので、どうしても音がこもってしまいます。

それでも酷い音というわけではなく、自宅などでは音量も上げられるので、実際にはそんなに影響は出てませんね。

そもそもノートパソコンに音を期待していないというのもありますが、廉価なノートPCでスピーカー性能を期待するほうが難しい事なんです。
廉価PCでは基本的にモノラルスピーカー(スピーカー1つ)というのも珍しくないのですが、このX205TAはステレオスピーカーで、多少位置は悪いとはいえ、コスト的に妥協していない。

ここがイイ! ASUS X205TA レビュー【その2】のまとめ

このASUS X205TAというPCは、見た目は派手だし、価格も3万円と聞くと「おっ?いいね」となるのですが、PC界の底辺スペックであることが分かると躊躇してしまうことも分かります。それにクラウド時代のノートパソコンみたいな売り方もしているので、「えー・・・ネット接続前提なの?」と思ってしまいがち。

ですが、実際はただの超軽量ノートパソコンとして普通に使えてしまうということをお伝えしたかったのです。
そしてこの980gというPCを3万円で提供してくれたASUSに感謝です。

超軽量PC+廉価という市場ニーズはとても大きいため、今後このX205TAの成功で、ASUSやhp以外からも似たような製品が出てくると思いますし、そうでなければAppleのMacbookや、GoogleのChromebookをWindows陣営は打ち破れません。

価格帯的にはChromebookは魅力的でライバルとなる価格帯ですが、Chromebookはネット接続が前提の為、まだまだ日本では敷居が高い。
macbookはカッコいいけど10万円以上しますし、Windows機もVAIO Pro11やLavie Zも10万円以上と、「特別なものには金払え」と言っているようで腹が立ちます。

いまはタブレットの市場が出来上がり、その技術を使えば今回のX205TAのように廉価で軽量という事もできるんだぞというお手本です。
ASUS EeeBook X205TAはそんな貧乏人でもしっかり使えるモバイルノートです。

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