ロボット掃除機「ECOVACS DEEBOT N8+」をECOVACS様からご提供頂きましたのでレビューしていきます。
ゴミを自動的にステーション内のタンクに吸い上げて収納するので、毎回ダストカップが空っぽで掃除ができるのが大きな特徴で、更にレーザーで部屋をマッピングして、バーチャルウォールが簡易にでき、また水拭きまでできちゃう万能なロボット掃除機です。
手持ちのルンバ960の吸引力や使い勝手などとも比較しつつ使ってみました。
主な特徴
ロボット掃除機メーカーのECOVACSから発売されているDEEBOTシリーズはエントリーからハイエンドまで様々な製品があり、N8+はレーザーマッピング、大容量バッテリー、WiFiアプリによりバーチャルウォールが可能で、更にステーションではゴミの自動回収までしてくれるハイエンドモデル。ちょうどルンバのi7+と似たような機能となっています。
最大の特徴であるゴミ自動回収は、掃除終了後にステーションにあるダストバッグ内に最大60日分も自動で収納してくれます。ロボット掃除機から毎日ダストカップを取りだしてゴミ箱に捨てる手間を60日間も省いてくれるわけです。
更に水拭きも可能と、かなりの多機能なモデルとなっています。
開梱
箱を開けて中身を確認。
梱包しっかりしていて、各箱に綺麗に収まっています。
同梱物は自動ゴミ収集スタンド、電源ケーブル、ブラシ、水拭きモップ、替えモップ、ダストボックス紙パック(予備)、マニュアルです。
マニュアルは図解が多くいろいろとできる事が多い本機にとって有り難い存在です。
自動ゴミ収集スタンドの裏はこのようにケーブルを巻き付けられるようになっていて、余分なケーブルがリビングで無造作に放り出される光景を防いでくれます。
自動ゴミ収集スタンドにはこのように紙パックが最初から収納されています。(予備もあるので紙パックはトータルは2つ)
外観
本体は清潔感のあるホワイト。ボタンは1個だけで、このボタンで電源オン/オフ、掃除の開始と停止が可能。蓋を開けると赤いレバーが電源オン/オフ、その右にリセットボタンがあります。リセットボタンはWiFiペアリングにも使われます。
真ん中がダストカップ、そして下にはダストカップを掃除する為のブラシが内臓されています。これは地味に便利。ダストカップ自体は取っ手を持ち上げれば簡単に取り外せます。
ダストカップ自体には、自動ゴミ収集スタンドがあるのでゴミは最終的には溜まらず、このダストカップを取り出す機会も少ないのですが、フィルターには溜まるので、紙パックを捨てる30-60日のタイミングで掃除すると良いでしょうね。
背面。回転ブラシを取り付けた後です。黄色い所が吸引口です。ブラシは簡単に取り外せ、絡まった髪の毛などを掃除しやすい。
透明の所が水拭き用の給水タンク。
水を入れてこのタンクの上に水拭きモップを取り付ければ、自動的に水拭きモードになります。
WiFi接続でアプリを使うとより便利に
DEEBOT N7ロボット掃除機 は、WiFi接続しなくても使えますが、スマホアプリを入れたほうが格段に使い勝手が良くなります。
アプリはECOVACS Homeで、Google Pay(Playストア)にApp Storeで検索してインストールしておきます。
アプリ起動後は画面の指示に従って本体のWiFiをオンにし、アプリ側でDEEBOT N8+を選択して繋げばOKです。
こうしてWiFiでアプリとN8+を接続すれば、吸引力の設定や、カーペットでの吸引力の設定、掃除のスケジュール/タイマー、等の細やかな設定ができるようになります。DEEBOT N8+の音声は最初は英語ですが、アプリと連動させた後は、日本語音声に切り替えられるようになります。
また各パーツのメンテナンス情報も確認できますので、これだけできることがあるとほぼアプリとの連動は必須といっていいものになっています。
ルンバ960と大きさ比較
我が家で毎日使っているルンバ960と比較してみました。
自動ゴミ収集スタンドはかなり存在感がありますが、DEEBOT N8+自体はルンバ960とほぼ同サイズです。
掃除能力を試す
DEEBOT N8+のお掃除能力を試してみます。 ルンバ960との差は圧倒的な静かさ。ルンバ960はドライヤー強風レベルのギュイーーーンという音がしますが、DEEBOT N8+は「シャーーーー」というドライヤーの弱より静かな音。私や妻はリビングで在宅ワークも多々あるなか、DEEBOT N8+なら電話会議中でもOKですね。ルンバ960だとさすがに電話先の音が聞こえません。
段差の乗り越え能力はとても高く、畳に敷いてあるラグは余裕で超えます。
留めていないラグは少し厳しいですが、四隅をピンと張って固定したりすれば、まっすぐ行ったり、斜めから乗り越えようとしたりと工夫しながら掃除してくれます。
ゴミの量をルンバ960と比較
12畳のリビング、8畳の畳部屋、廊下、キッチン等の掃除は56分で完了。ルンバ960もだいたい同程度なので、高級機と同性能に近いと言って良いでしょう。
そしてルンバ960とゴミ量を比較してみました。
概ね同条件(平日)の2回掃除をした結果が以下です。ルンバ960よりも多く取れてます。
我が家のゴミで申し訳ないのですが、DEEBOT N8+のほうが髪の毛をよく取ってくれているのが分かります。恐らく絨毯に絡んだ髪の毛をよく絡み取っているのではないかと予想しています。
静音なのに掃除能力もDEEBOT N8+のほうが上とは恐れ入りました。
自動ゴミ収集は予想以上に便利
ゴミ量は2日間でこれだけ溜まりましたが、紙パックの容量は余裕ですね。ルンバ960のダストカップはまだ余裕ありますが、大抵2日-3日ぐらいでゴミ捨てが必要なイメージです。
DEEBOT N8+の紙パックは60回分入れられるそうなので、ルンバが2日で捨てているのが30日に1回で済む計算になります。これはある意味凄く楽。ルンバ960の場合は常に「あ、昨日ゴミすてたっけ?」となってダストカップ覗くのが日課となっていますが、こうした事を考えなくて良いのは凄い事。別に今までそれが苦痛では無かったことが、DEEBOT N8+を知った今、「あールンバ960は時代遅れなんや」と気付く。もちろんルンバだってi7+があるので、ゴミ収集スタンドタイプはあるんですけどね。
紙パックも非常にお利口で、取り出す際は取っ手部分を引き上げるのですが、その際にパック内のゴミが出てこないように蓋をする工夫がされています。こういう気遣いはなかなか嬉しいですね。
ただ少し難点というか気をつける必要があるのは、DEEBOT N8+が掃除終わって自動ゴミ収集スタンドに戻ってきて、ゴミをスタンドに吸い上げるのですが、その際の音がかなりデカイ。普通の掃除機の最強パワーぐらいの音がします。DEEBOT N8+自体がとても静かなので、安心してZoom会議していて最初は驚きました。
次からは分かっていたので、始業前に掃除が終わるように設定し直したのですが、15-30秒ぐらいうるさいのでそこだけ注意。
自動ゴミ収集スタンドにゴミを送り届けたDEEBOT N8+側のダストカップを念のため確認しましたが、本当に全部吸い取られていました。
多少汚れは残りますが、ダストカップは汚れたらフィルターを外せば簡単に水洗いが可能ですし問題無い。
アプリでバーチャルウォール的な掃除禁止エリアを指定できる
一度掃除してマッピングが完了すると、アプリで勝手にエリア分けがされます。(以下一番左)
もちろんこれを変更する事も可能です。エリア分け後は例えばリビングだけ掃除して欲しければ「Aだけ」掃除も可能。
また「進入禁止エリア」と「水拭き禁止エリア」を指定でき、これが非常に便利。
上の真ん中のキャプチャーで、マップから侵入禁止エリア枠をしています。
一番右のキャプチャーでは、赤が進入禁止エリアとしてTV台下を指定。黄色は畳部屋の為、水拭き禁止エリアに指定しています。
TV台下にはケーブルがいろいろあるので、絡まって動けなくなったりしますし、水拭きを畳やカーペットでやられると困るので、そうした自体を簡単にアプリで指定して避ける事ができます。
水拭きもできるのは便利
DEEBOT N8+では水拭きができるので、フローリング等で普段から床拭きをしている方にとっては大きなメリットになります。
やり方は簡単で、水を入れるタンクを満タンにして、パッドを水に濡らして軽く絞っておきタンクに装着します。
装着すると自動で拭き掃除モードにになります。
ただ人間がモップ掛けをするように、フローリングをゴシゴシとやっていくわけではなく、濡れた拭き掃除パッドで一通り拭き上げる程度です。
汚れを取るというよりも、ロボット掃除機では取り切れないざらついたフローリング面とかを、綺麗に拭き上げてくるのが良いのです。毎日は要らないですが、数日おきにやれば、フローリングはしっとりツルツルに仕上がります。例えば週末に自宅で唐揚げとか天ぷらを油汚れとかしたなら、我が家はその夜の間に拭き掃除お任せしちゃうようにしています。これでなんとなく部屋が油臭くなくなるし、床もピカピカなので気分が良いのです。
あえて難点挙げてみる
いろいろと満足できる自動ゴミ収集機能ですが、ただあえて難点を挙げるとすれば、純正紙パックが高いという点。
30-60回分のゴミが収納できる紙パックですが、最初に付属しているのは2つ。(1つは既に自動ゴミ収集スタンドに装着されています)
つまり30日分/1個とすれば、購入時は60日=2ヶ月分しか紙パックがないのです。
Amazonで予備紙パックも販売していますが、3つで2000円と1つ667円とポイ捨てするだけの紙パックにしては高い。
他機種用ですが、互換品もamazonで探せば手に入る(N8+でも使えるというレビューもある)ので、そうしたものを買えば1つ175円ぐらいになります。これぐらいが妥当な金額かなと思いますね。
個人的には、この紙パックの底面がチャックになっていて、開けて中のゴミが捨てられる仕様にしたら、最高だなと思いました。それか段ボールの所をプラスチックにして袋と分離できる仕様にしてくれれば、もっと安く済むのに。このあたりはメーカーの事情もあるのでしょうけどね。
総括
ルンバ960はもう4年。DEEBOT N8+を使って古さを感じ始めました。
マッピング性能、掃除能力、アプリでのバーチャルウォール、そして自動ゴミ収集。あるゆる面でDEEBOT N8+が上で、数年前のハイエンドロボット掃除機もそろそろ性能面では置いて行かれているのを痛感します。
掃除能力はほぼ互角レベルですが、自動ゴミ収集スタンドの使い勝手の良さは圧倒的。使う前までは「ゴミ捨て自動とか、別に無くてもいままで困ってないし」とか思っていましたが、使ったあとは「ぜんぜん楽。これは便利」と気持ちが大きく変わってしまった。毎日やっていたゴミ捨てが1ヶ月に1回程度で良いわけです。頭の中から「毎日ゴミ捨て」というタスクが一個無くなるだけでこんなにも楽なのかと、デバイスの進化を考えさせられますね。
価格は安くはないですが、N8+はロボット掃除機としてはちょい前のルンバ高級機よりも高機能ですし、音も静かな割にパワフル、水拭きもできる万能機です。
価格 &クーポン
実質69,800円。
関連リンク
・公式サイト : ECOVACS