サムソンから発売された折り畳み(フォルダブル)スマホ「Galaxy Z Fold4 SC-55C」をドコモから購入しました。
先代のGalaxy Z Fold3からの乗り換えですが、発売から約2週間使ってみて、Galaxy Z Fold3との差がどの程度あるのかを試しつつファーストインプレッションとしてレビューしてみました。
Galaxy Z Fold4の特徴
Galaxy Z Fold3からの変化は見た目では少なめですが、全体的にブラッシュアップをはかって、スペックアップと使い勝手を高めています。
デザイン面では大きな差はなく、ぱっと見はマイナーチェンジのようにも見えますが、細かな改良があります。
Galaxy Z Fold4のサイズはオープン時で155.1×130.1×7.1 mm、Galaxy Z Fold3は158.2×128.1×6.4mmで、縦が3.1mm細くなり、横に2mm長く、厚みは0.1mmほど厚くなりました。これにより閉じた時も厚みや高さも減少しており、僅かではありますが持ち運びしやすい形状となっています。
重量は263gで、Galaxy Z Fold3の271gで-8gと軽量化。
ディスプレイはオープン時で7.6インチ、クローズ時で6.2インチは変わらず。
ただ解像度がオープン時で2208×1768から2176×1812,クローズ時で2268×832から2316×904へと微妙に変更。
これはアスペクト比が縦方向が少し短くなるように変わった為。
メインディスプレイとサブのカバーディスプレイ共にDynamic AMOLED 2X Displayは変わらず、120Hzディスプレイも変更無しです。
SoC(CPU)はSnapdragon 8+ Gen 1 オクタコア3.0GHzで、Galaxy Z Fold3のSnapdragon 8 Gen1からCPU/GPUが10%アップ。NPU(機械学習プロセッサ)は約1.7倍高速化されています。
メモリは12GBでGalaxy Z Fold3と変わらず、ストレージは256GB/512GBに加え1TBモデルが追加となっています。microSDには非対応。
バッテリーは4400mAhでGalaxy Z Fold3と変わらず。
急速充電も25W止まりで変更無し。15Wのワイヤレス充電と、4.5Wのパワーシェアと呼ばれるワイヤレスリバースチャージに対応します。
背面カメラはメイン50MP+12MP超広角+10MPの3倍光学ズームカメラとなりました。
主要スペック
Samsung Galaxy Z Fold 4 | Samsung Galaxy Z Fold 3 SM-F926B |
|
ディスプレイ | Open(タブレットモード) 7.6インチ 2176×1812 AMOLED Dynamic AMOLED 2X Display リフレッシュレート 120Hzクローズ(スマホモード) 6.2インチ 2316×904 AMOLED Dynamic AMOLED 2X Display リフレッシュレート 120Hz |
Open(タブレットモード) 7.6インチ 2208×1768 AMOLED Dynamic AMOLED 2X Display リフレッシュレート 120Hzクローズ(スマホモード) 6.2インチ 2268×832 AMOLED Dynamic AMOLED 2X Display リフレッシュレート 120Hz |
SoC(CPU) | Snapdragon 8+ Gen 1 オクタコア3.0GHz | Qualcomm Snapdragon 888 オクタコア2.84GHz |
メモリ | 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB UFS 3.1 | 256GB/512GB UFS 3.1 |
OS | Android 12L | Android 11 |
カメラ | ・バック 50MP (広角)F値1.8 12MP (超広角123度)F値2.2 10MP (望遠)F値2.4 ・画面内カメラ 4MP F値1.8 ・カバーカメラ 10MP F値2.2 |
・バック 12MP (広角)F値1.8 12MP (超広角123度)F値2.2 12MP (望遠)F値2.4 ・画面内カメラ 4MP F値1.8 ・カバーカメラ 10MP F値2.2 |
バッテリー/充電 | 4400mAh / 25W PD急速充電/Qiワイヤレス充電/パワーシェア |
4400mAh / 25W PD急速充電/Qiワイヤレス充電 |
WiFi/Bluetooth | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax Bluetooth 5.1 / NFC |
Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax Bluetooth 5.1 / NFC |
SIMスロット | nano SIM x2/eSIM x1 デュアルスタンバイ |
nano SIM x2/eSIM x1 デュアルスタンバイ |
microSD | – | – |
対応周波数帯 | 3G B1,B6,B19 4G FDD LTE B1(2100), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B7(2600), B8(900), B12(700), B13(700), B18(800), B19(800), B20(800), B21(1500), B26(850), B28(700) 4G TDD LTE B38(2600), B39(1900), B40(2300), B41(2500), B42(3400) 5G FDD N3(1800) TDD Sub6 N41(2500), N77(3700), N78(3500), N79(4500) 5G TDD mmWave N257(28000) |
2G : GSM 850 / 900 / 1800 / 1900 3G : HSDPA 850 / 900 / 1700(AWS) / 1900 / 2100 4G : 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 14, 18, 19, 20, 25, 26, 28, 30, 38, 39, 40, 41, 46, 48, 66, 71 5G: N1, N3, N5, N7, N8, N20, N28, N38, N40, N41, N77, N78, N66 |
サイズ | *オープン時 155.1×130.1×7.1 mm |
*オープン時 158.2×128.1×6.4mm |
重さ | 263g | 271g |
カラー | グレーグリーン ファントムブラック(海外) ベージュ(海外) |
ファントムブラック ファントムグリーン ファントムシルバー |
その他 | ・USB Type-C ・側面指紋認証 ・イヤホンジャック なし ・IP68防水防塵 ・Sペン対応 ・おサイフケータイ対応 |
・USB Type-C ・側面指紋認証 ・イヤホンジャック なし ・IP68防水防塵 ・Sペン対応 ・おサイフケータイ対応 |
同梱物
開梱して中身を見ていきましょう。
同梱物は、USB Type-Cケーブル、マニュアル、SIM取り出しピンのみです。
充電器は無し。
充電器は無いと困るという人もいると思いますが、いまUSB PD充電器は多数発売されていますし、既に持っている人も多いと思います。急速充電も25Wで最近は100W台の超急速充電の独自規格でもないですし、無くても良いと思います。
円安で、Z Fold3から価格が1.5倍ぐらいになっていても不思議で無い中、お値段据え置きですから、これぐらいは別に構わないです。
外観
それでは本体も見ていきましょう。
クローズ状態の左がZ Fold4、右がZ Fold3。ディスプレイサイズは共に6.2インチですが、僅かにZ Fold3が縦長です。Z Fold4は横に2mm長い。ただほぼ誤差で、Z Fold3を1年使っていてZ Fold4に乗り換えて体感上で「あ、これちゃうわ」と感じる事はほぼ無い。
こうすると差が分かる。右がZ Fold4で僅かに縦方向が短い。縦が3.1mm短くなっています。
これはポケットに入れる際に「あ、ちょっと短いかも」感じますね。
開いた時のタブレットモード時の差異。こうして比べるとZ Fold4は真ん中の凹みが少ない。
知り合いがSペンでほぼライフワークのように絵を描いているのですが、Z Fold3で試したら「この凹みでは無理」と購入を躊躇っていました。Z Fold4でも凹みがあるにはあり、「どう?」と聞いたら「これなら・・・うーん。良くなってるけどまだまだだね」とスルーでした。ただゲーム時に凹みが気になることは私はないですね。
という感じで、良くはなったけど劇的ではないというレベル。
あとはほぼ変わりなしというレベル。
1年Z Fold3を使ってきた私ですが、見分けるのは困難なぐらい酷似しているので、外観上の変化は無いに等しい。
ベンチマークと使用感
Z Fold4はSoC(CPU)にSnapdragon 8+ Gen 1 オクタコア3.2GHzを搭載しています。
Z Fold3はSnapdragon888でしたから、2世代アップした実力をAnTuTu v9ベンチマークで試してみました。
結果は103万点越え。さすがフラッグシップ。
Z Fold3のSnapdragon888は80万点ぐらいなので、一気に20%の性能アップ。
この性能を振るに使うアプリ/ゲームをやっていないので体感差は現れにくいですが、ウマ娘をしている感じでは、まっっっったく遅延/遅さは感じません。もちろん標準アプリが遅いこともなく全てが快適。性能に関しては言う事無しですね。
バッテリーライフはなんとか1日持つ
バッテリー容量は4400mAhでZ Fold3と変わらないZ Fold4。
実際はというと、1日はギリギリ持ちますね。
電車の中で往復1時間ずつゲーム/電子書籍で読書、あとはLINE/メールチェック、カメラ利用など普通に使っていて、寝る前には20%-30%ぐらいですね。
Z Fold3はもう少し悪く20%切りますから、10%ぐらいは改善しています。とは言え足りないのは変わらない。
ちょっとゲーム時間増えれば間違いなく1日持たなくなるので、モバイルバッテリーか職場で追い充電は必須です。
私の場合は、自宅と通勤先でワイヤレス充電器を用意して使わない時は置いています。
カメラ
Z Fold3からZ Fold4になって一番強化されているのはこのカメラでしょう。
背面カメラはZ Fold3では12MP x3で、光学ズームは2倍まででしたが、Z Fold4では、メイン50MP+12MP超広角+10MPの3倍光学ズームカメラとなりました。デジタルズームは30倍まで対応します。
以下は作例です。(クリックすると大きく見ることができます。容量が大きいのでモバイルの方はご注意を。)
Z Fold3は比較的見たまま撮れる印象でしたが、Z Fold4は写真が全体的にビビットな印象です。つまりメリハリがでて艶やか。私はZ Fold3の前にGalaxy Note20 Ultraを使っていましたが、Z Fold3に乗り換えた後「カメラが性能ダウンしている」と感じていましたが、Z Fold4で明らかにフラッグシップらしいカメラ画質に戻ったと感じました。(ようやくという感じですが)
以下同じ角度から撮っていますが、こうした風景写真だとそんなに差異は感じない。
ただ、デジタルズームが30倍までサポートされました。
Z Fold3ではここまでしか寄れません。
しかしZ Fold4ではこうなります。デジタルなので多少ボケはありますが、意外と鮮明です。
カメラに関しては進化は見られます。さすがGalaxy S22 Ultraを目指したというぐらいカメラは良くなっています。
まとめ
全体的に、外観上の変化/違いはほぼ無い。詳しくない人なら間違い探しかというぐらいありません。
ただ明確に変わったと感じるのは、プロセッサがSnapdragon8+ Gen1と、2世代も新しくなり、普通に使っていたら体感上で感じる事は少ないかも知れませんが、ゲームメインであればその差は感じやすいでしょう。
またカメラは大きく進化し、私がGalaxy Note20 UltraからZ Fold3に乗り換えて体感していたように、Z Fold3はカメラが「退化」してましたが、Z Fold4では明るく美しくというGalaxyらしい色使いの写真が撮れるようになり、カメラに不満があった方からするとこれは大きなメリットです。
それでも、Z Fold3から積極的に乗り換えるべき、、、つまり25万円という予算を投じるべきかと言われれば、それほどでも無いかなという気がしますね。
しかしストレート型を今まで使っていて、フォルダブルスマホに乗り換えたいというなら、Galaxy Z Fold4は死角の無いスマホになっていると言えます。フラッグシップらしい性能とカメラ、タブレットモードの極上の使い心地など、いままでにない体験を明らかにできます。大画面でゲームはできるし、電子書籍での読書は見やすくて最高(特に漫画)。私の場合、友達が待ち合わせに30分ぐらい遅刻しても「ま、漫画でも読みながら待ちますか」と心にゆとりを持てる。Galaxy Z Fold4は環境が良くなるとイライラしないという事を分からせてくれる、そんな不思議な魅力のあるスマホです。
今回はGalaxy Z Fold3との比較ベースでしたが、もう少し使ってみて、私なりの使い方をレビューで紹介していけたらなと思っています。
関連リンク
・ドコモ : Galaxy Z Fold4 SC-55C