我が家の新しい相棒となったマツダ3 XD(2021年次改良版)ですが、それと同時に義妹家にもマツダCX-30が納車されました。
そして一緒にお出かけした際に、3時間ほど乗りまわすチャンスがあったので、マツダ3 との比較なども含めて試乗レビューしてみました。
CX-30 プロアクティブ20S ポリメタルグレーは美しい
義妹家のCX-30はSKYACTIV-G 2.0(ガソリン)モデル。
本当は私もマツダ3 でポリメタルグレーメタリックが良いなと思っていたのですが、我が家の財務省である妻がホワイトの100周年特別記念車に一目惚れ。私はカラーの要望よりも「買い換えて頂ける事にOKしてくれる」というありがたい展開に感謝もありホワイトにしたので不満はないものの、改めてポリメタルグレーメタリックを見ると惚れ惚れするカラーです。
塩ビ管からヒントを得たカラーというイメージを持っていると、実車を見たときにそのギャップに驚きます。側面のうねりによる複雑な反射で、ぱっと目の”のっぺり”としたイメージの色から、綺麗なテカリ具合になることで艶やかに変化してカラーの抑揚があって良いです。マツダ3 もこのカラーなら艶やかなんですが、ホワイトはこうした色の抑揚が見られないのがやや残念。
内装もポリメタルグレーに合わせた配色がニクい
内装も黒一色かと思ったら、ドアトリムのあたりもグレーというかダークブルーというか革の色がポリメタルグレー調になっています。
これは運転席の上のダッシュボードや、
肘置きまでこのブルーっぽいカラーに統一されています。20Sプロアクティブは下のほうのグレードですが、この高級感は感動します。
乗り心地はMazda3より上
走り始めてまず感じたのは乗り心地の良さ。マツダ3はこれに関しては完敗。
マツダ3の場合、かなり路面のコツコツとしたものを拾ってドライバーに伝えるのですが、CX-30は比較的そこをマイルドにいなしてくれます。これは車重が重いからかもしれません。
マツダ3 はコツコツなら良いのですが、路面状態によってはゴンゴンという感じになるので、車好きの義父を後部座席に乗せたら「これはかなりスポーツライクだなー。後ろで寝てらんないかも(笑)」と冗談みたく言われましたが、路面次第では冗談じゃなくなると思います。
ここはもうちょっと頑張って欲しい所ですね。
ガソリンでも走りは充分楽しい
そしてマツダ3 と全然違うと感じたのはハンドルの軽さ。マツダ3 はどっしりと重厚。と言っても普通よりほんの少し重めなイメージ。
CX-30は逆にやや軽めの味付けで、マツダ3 がスポーツカー的なイメージなのに対して、CX-30はファミリーカー的な印象を持ちました。特に義妹がそうなんですが、女性でも扱いやすく、CX-5からCX-30に乗り換えて一番これが気に入っているそうです。
続いてドライブフィール。
一応、マツダ3 でもガソリンモデルは運転しているのでフィーリングは分かっていたつもりでいたので、CX-30に乗っても所詮は兄弟車だからそれほど変わらないのでは?と思っていました。
しかも我が家の1.8Lディーゼルのほうが価格が上なので、それ以下だろうなと勝手な予測をしつつ運転してみました。
が、、、
良い意味で予想を裏切ってきました。充分パワフルです。20Sは156馬力/199N・mは1.8L XD(ディーゼル)の130馬力/270N・mと馬力/トルクが特性が違うので、低回転域は弱いのかなと思っていましたが、そんなことなくディーゼルよりも軽快かも知れない。
またガソリンモデルにはスポーツモードがあり、このモードならより機敏に吹け上がり、パワフルに走ることができる。
以前アテンザ(現行ではマツダ6)の2.2LのXD(ディーゼル)に乗っていた頃が、こんな感じの楽しい運転だったような気がして懐かしさを覚えました。
ただスポーツモードは、Dレンジに入れたままだと上のギアに繋いでいかないようにするし、エンジンブレーキかけてゆっくり減速しようとしても勝手にシフトダウンして運転がぎくしゃくする。その為、同乗者がいるときはスポーツモードはできないだろうなと感じました。一人ならめちゃ楽しい。
こうしてCX-30の2Lガソリンモデルと走り比べると、この2Lは年次改良が入っていないのに軽快で、SUVという重いものを運転している感があまりないのが凄い。
これだと1.8L XD(ディーゼル)はもっと頑張らないと高いグレードとは言えないわけで、1.8L XDに対する悪評があるのはこういう面もありそうと感じました。
そうは言っても私自身、マツダ3 ファストバックXD自体のドライブフィールには不満は無いんですよね。マツダ3 は包まれている感が強くて、エンジンフィールというより乗っていて運転が楽しい。
CX-30はやはりSUV然としていて広くて開放感は断然こちらが上ですが、マツダ3 比だと腰高な感じからロールによる踏ん張りの弱さも多少感じます。CX-30はSUVとしては背がかなり低いですが、それでもロールはマツダ3 に比べればあって、路面にしっかりと張り付いて踏ん張ってくれるマツダ3 に対して、コーナーでクイックに曲がろうとすると「SUVはそういうドライブとは違いますよね」と アンダーステアになる。
でもそれは対象がマツダ3 だからで、以前乗っていたCX-8よりは遙かにCX-30のほうがロールも少なく、軽く、軽快に走れるのは間違いない。
あえてこの2車で比べれば、走る喜びという所はマツダ3 のほうが上。ただこれは誰がどういう趣向で車を運転するのかで評価が変わるでしょうね。私はドライバーズカーが好きなのでマツダ3 ですが、女性も運転するなら確実にCX-30がオススメです。
結局のところ、万人受けするのがCX-30で、デザインに惚れたり、車高が高い車に乗りたくない私のような人はマツダ3 のほうが合っていると思います。だからCX-30のほうが売れて、マツダ3 はあまり販売台数が伸びていない。
マツダ3 は4ドアのロードスターを目指したというような事をどこかで見ましたが、そうした点からも万人受けはしないのでしょうね。でも私は惚れて買ったし不満はありません。
それにしてもCX-30は私も20-30分はディーラーで試乗しているのですが、今回のように3時間ぐらい乗った印象のほうが明らかに「いやこれ、、、いいねぇ」と肌で感じることができました。マツダ3はちょっとデザインの癖が強いので、そういうのが苦手な方にはCX-30が良いですね。義妹は「マツダ3 はジャージで買い物とか行けなさそう(笑)。CX-30はマスクあれば化粧薄くてもいいかなと思わせる気楽さがあるもの」と言ってました。確かに。
またチャンスがあれば乗せてもらいます。