HUAWEIのフラッグシップスマートフォン『HUAWEI P20 Pro』のレビュー後編です。
今回は日本語化やプリインストールアプリケーションの確認、ベンチマークのスコアはといった基本的な点、そして外に持ち出してトリプルレンズカメラを試してみました。
前回のレビューはこちらから。
日本語化
海外輸入版という事で気になるのは「日本語化」ですが、HUAWEI P20 Proは初期設定時から日本語化が可能です。
初期設定後は英語表記のものはほぼないというぐらい完全に日本語化されているので安心。
docomoでも販売されますし、このあたりはグローバルバージョンでも違いが無いようになっているのでしょう。
プリインストールアプリケーション
以下はプリインストールされているアプリケーションの一覧です。Google Play(Playストア)やGmailといったGoogleアプリと基本的なシステムアプリ、あとはHUAWEI系のアプリが入っています。一部ゲーム等も入っているので多く見えますが、アンインストールは可能です。SIMフリー版では抜いといてほしいところですけどね。
ベンチマーク結果
P20 ProはKirin 970というSoC(CPU)を搭載していますが、その実力をAnTuTuベンチマーク(Ver7)で試してみました。
結果としては、「210380」と余裕の20万点越え。以前なら「20万点越え!凄い!」となっていましたが、スナドラ845が出てからはインフレが進み、最近発表されたXiaomi Mi8では30万点越えをアピールしている事も考えるとトップエンドとは言えない性能です。スナドラ835<Kirin 970<スナドラ845 というのが現状。
ただ、21万点と26万点の間で明確な体感差があるかと言うとそうでもなく、よほどリッチで重いゲームでもしなければ差は分かりにくいはずです。私ももう1ヶ月ほど使っていますが、「遅い」と感じる事はどの場面でも皆無で、カメラ等の起動も速く快適そのものです。
※Ver7の参考結果
機種名 | SoC(CPU) | AnTuTu Ver7スコア |
---|---|---|
XPERIA XZ2 | Snapdragon845 | 266288 |
XPERIA XZ2 Compact | Snapdragon845 | 265800 |
Xiaomi Mi MIX 2S | Snapdragon845 | 258741 |
HUAWEI P20 Pro | Kirin 970 | 210380 |
XPERIA XZ1 Compact | Snapdragon835 | 205788 |
HUAWEI honor 9 | Kirin960 | 165134 |
Elephone U Pro | Snapdragon660 | 140784 |
ZenFone5 ZE620KL | Snapdragon636 | 139085 |
ZenFone4 | Snapdragon660 | 137253 |
HUAWEI honor8 | Kirin 950 | 97517 |
XPERIA XA2 Ultra | Snapdragon630 | 90087 |
HUAWEI nova lite 2 | Kirin 659 | 89273 |
Vernee Active | Mediatek Helio P25 | 79228 |
KOOLNEE K1 Trio | Mediatek Helio P23 | 67080 |
UMIDIGI A1 Pro | Mediatek MT6739 | 45258 |
カメラ
HUAWEI P20 Proのトリプルレンズカメラを試すために外に持ち出して、XZ2 Compactとカメラ性能の比較をしてみました。
比較対象としてはXPERIA XZ2 Compactにしてみました。設定は全て初期のまま(プレミアムおまかせオート+HDR On)、P20 ProはデフォルトのままでAiにお任せです。様々なシーンで比較してみましたのでスライダーバーを左右に動かして見比べて頂ければと思います。左がP20 Pro、右がXZ2 Compactです。
*スライダーバーを左右に動かすと比較できます。
風景
[twenty20 img1=”38177″ img2=”37863″ offset=”0.5″]ローライト (水族館)
[twenty20 img1=”38174″ img2=”37861″ offset=”0.5″]水族館水槽
[twenty20 img1=”38175″ img2=”37862″ offset=”0.5″]接写
[twenty20 img1=”38176″ img2=”37864″ offset=”0.5″]全体的にP20 Proのほうが自然な色合いに若干鮮やかさをプラスしたイメージで美しいです。XZ2 Compactは強く補正して鮮やかさを増そうという意図が見られ、一見綺麗に見えますが色が強くてキツイ写真になっています。
しらす丼とかはXZ2 Compactの性格が顕著で、しらすが色鮮やかな反面、味噌汁は完全に白っぽくなってしまい、見た目の色合いから遠くなっています。P20 Proは見たままのものを多少鮮やかにしているだけですが、充分綺麗に撮れている。このあたりは好みの問題でもあるのでなんとも言えませんが、人的には明暗が強すぎる写真はあまり好きではないです。ただXZ2 Compactもこうして比較しなければ充分美しいとは思います。
ちなみに、AIカメラはなかなか視覚的にも楽しめるようになっていて、カメラを被写体に向けると、9個ぐらいの□が画面内を順次スキャンしていき、画面下部に「花」とか「草木」とか判定して、それに合わせてシーンを設定して撮ってくれます。以下の写真では見づらいのですが、下部に「草木」と表示されています。
ポートレートモードでも背景をぼかして写真を撮ってみましたが、AIがやや鮮やか目に撮ってくれます。それにしてもHUAWEIのポートレートモードも抜群で、フォーカス位置から背景に向かって綺麗にボケ具合が出ている。他メーカーのものは若干ボケ具合を調整しつつ何度か撮影して適正ポイントを探りつつという感じですが、P20 Proはほぼ設定しなくても、こんな写真がバンバン撮れる。
更に撮影後も撮った写真をリフォーカス(フォーカス位置調整/ボケ具合調整)ができるので、「焦点がうまく合ってなかった」なんて時や「もうちょっとぼけ感を弱くしたい」なんて時もいくらでも再調整が可能です。
まとめ
●Good
- ノッチデザイン/トリプルレンズカメラなど時代の最先端がある
- トワイライトカラーは持っただけで人を魅了する
- ホームボタン+指紋認証リーダーは使いやすい
- ドコモ(B19)/au(B18)/ソフトバンク(B8)の3大キャリアのLTEプラチナバンドに対応
- カメラはさすがの綺麗さ
- ポートレートモードで撮った写真がリフォーカスできる
●Bad
- SoC(CPU)がスナドラ845よりは劣る
- 価格が高い
トワイライトバージョンではないP20 Proを使った事がないのでなんとも言えませんが、少なくともトワイライトカラー版は「魅惑」という言葉がぴったりの背面カラー。手にした瞬間に物欲を満たすような感性を刺激するものって、それだけで勝ちだと思う。車のデザインなんかもそうですけど、見た目に惚れ、運転して惚れ、その後「ナビ使いづらい」「収納がない」「エアコンが-」とかいろいろと文句も出るものなのですが、それでも最初に肯定的になっている分「でも惚れて買ったもんだし」みたいなところと似ています。
ただ価格が10万円オーバーと最近のスマホとしてはかなり高いのもあり、おいそれと買える人は少ないという面もある。それにこのデザインを殺さないカバーで且つ自分にあったケースを探すのもちょっと苦労しそうですね。また価格を考えるとスナドラ845レベルの性能は欲しい所ですが、Kirin 970はスナドラ835プラスアルファというぐらいの性能である点は、重いゲームもスマホの主目的の一つという方にとってはマイナスでしょう。
しかしカメラが主目的なら話は変わります。DxOMarkで史上最高点をたたき出し、スマホカメラの最高峰が欲しいならP20 Proしかありません。トリプルレンズカメラは見たままを切り取ってきたように美しい自然な写真が撮れます。ポートレートモードで撮った写真は後からリフォーカスできるのも大きな強みです。
また先進性と利便性を両立させている所も使っていて気持ちがいい。ノッチデザインは見慣れてきたところもありますが、それでもライバルのGalaxy S9はノッチデザインに踏み切れなかったし、先進デザインを取り入れたのは英断です。また縦長ディスプレイ+ノッチデザインで時代を先取りつつも、ホームボタン+指紋認証リーダーを前面下部に搭載して利便性を重視しています。
カメラ、デザイン、使い勝手の良さ、P20 Proを使っていると「なにもかもが気持ちが良い」のです。10万円は高いですが、さすがは10万円という満足感が得られる。それがP20 Proです。
ちなみにdocomo版ではトワイライトカラーが発売されないので欲しい方は輸入しかありません。
HUAWEI P20 Pro の価格
ETORENでの販売価格は919ドル~1010ドル(109807円)です。トワイライトカラーだけが高い価格設定になっています。ETORENの場合は輸入消費税込みですが、最新の価格は為替とセールで随時変更となりますので、最新価格はETORENでご確認ください。
・ETOREN販売ページ: Huawei P20 Pro Dual Sim 128GB
ETORENだと輸入消費税がかからない(価格に含まれている)から総額も安く、その上、日本人スタッフ対応や、修理の際は国内の拠点に送るだけでいいなどのメリットがあり、サービスと総額のトータルで見るとETORENはオススメです。
ETORENについての細かい点は下部にある関連記事をご覧下さい。
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