伊豆大島の旅行記 その3は、台風で帰りの船が欠航に。いやぁ離島の台風の威力は半端ねぇを体感しました。
前回の旅行記はこちら。
台風で前日にジェット船が欠航確定で焦る
帰還前日。目的である釣りはしているのですが、台風の風表になる元町港の港は凄い事に。前日釣りをしていた堤防と同じ高さに波のうねりの上部があり、堤防がほぼ水没に近くなっています。
まぁ予報上天気は持つけど、風だけは10-13mと書いてあり、非常に厳しい状況だろうと思っていたのです。少なくとも釣り船レベルでは10m風ならだいたいは出船しません。ジェット船は風よりもうねり(と波の高さ)が重要になってくると思いますが、「なんとか出てくれ-」と釣りをしつつも祈っていました。。。。
が、
夕方になると島内の防災無線からの放送が流れ「明日のジェット船は全便欠航が確定しました」と完全アウト宣言が届く。
さぁーこれはえらいことになったぞ。
まずは宿の延泊。こちらはホテルに相談すると「東京からも船が来ないならホテルもキャンセルが多く出るから、部屋は空いてるよ」と快諾。
次にレンタカー屋です。延泊分も車借りたいって連絡すると、意外な情報が。
「昼過ぎに臨時便がでますよー。それで帰れますよー」と。え?マジで!そういう仕組みなんですか?と聞くと、
「そう。いつもだいたい臨時フェリーが出て、それが来れればジェット船の人達はそちらに乗って帰りますよ」との事。
ただ詳細は東海汽船に聞いてくれと言われる。確かにそうだ。
しかし東海汽船のHPには臨時便が出るとは書いてあるが、そちらに振り替えて乗って帰ってくださいとは書いてない。コールセンターに電話するも、パンク状態なのか待ち呼(いわゆる「大変混み合っています。順番にお繋ぎしますので今しばらくお待ちください」のアナウンス。)にすら入れず、電話が切れる。以前コールセンターにいたので分かるのですが、切電状況は相当電話がパンクしていると言う事でしょう。結局、コールセンターの終わる20時まで電話は繋がらず、状況は分からないまま不安の一夜を過ごしました。
当日にフェリー乗り場に駆け込む
電話が繋がらなかったのもあって、「最悪は延泊していくか。それもまた離島旅行の記念だな」なんてのんびり息子と話していましたが、私も息子も実は翌日予定があり、可能であればなんとしてでも帰りたかった。
そのため、朝一にチェックアウトしてフェリー乗り場の窓口に行くことに。
フェリー乗り場は岡田港という風裏になる港なのですが、ホテル近くの風表となる元町港は前日とは比べものにならないぐらい凄い事になっていました。波の高さが3mぐらいありそう。普段横浜という東京湾の奥にいるとこんな堤防の姿を見ることはないので、正直恐怖を感じる。まじで怖くて車から降りられませんでした。
これを見て「さすがに大型船のフェリーでもダメなんじゃないか」と期待薄感を感じつつも岡田港のフェリー乗り場に到着。反対側の元町港の凄まじい光景と裏腹に、海はかなり静かです。これなら行けるんじゃないかと期待しちゃいます。
なぜこんだけ違うかというと、地図で見ると分かります。各港は以下のような位置関係。
余談ですが、釣り人はこういう風向きと地形を読んでその日に合わせた釣り場を選ばないと1日の釣りが台無しになる。そのため天気図、風向き、地形を読めるようになります。私達も伊豆大島で2日間釣りしてましたが、三原山の風裏になるところばかりに行っていました。
さてフェリー乗り場には運行状況が張り出してあり、13:20のさるびあ丸というフェリーだけが「天候調整中」というステータスであとは当然欠航。
そもそも乗れるのか?
この「さるびあ丸」が来なければ終了だし、伊豆大島まで来てもそこから出港して行けないなら終了です。
それ以前に、私達のチケットはジェット船で来る船はフェリーなわけで、我々はそのさるびあ丸に乗れるのかすら分からない。
もし乗れるとしても1日分のジェット船/フェリーがこれだけ欠航になっているわけで、その人達が1便しかないフェリー船に殺到することも予想されるので、もの凄い争奪戦になるという可能性も考えられる。
船旅でのこういう事態は初めてなのでめちゃ不安です。
そのため、オープンする朝9時頃に受付に来たのですが、既に長蛇の列。
とは言っても、30人程度。これなら争奪戦は無さそう。というか、非常にゆるーい空気が流れている。我々の番が来て受付で「ジェット船で予約しているんですけど、フェリーのさるびあ丸に乗りかえて帰れますか?」というと、あっさりと「はい。船が来て出船できれば大丈夫ですよ。」との事。そういうことはHPの告知に書いておいて欲しかったよ。昨日夕方からずっと不安だったし。
あとは料金が変わるので、客室を選んで差額が出れば追加か返金ができるとの事。
私達は2段ベッドがある特2等という船室にしました。これにした理由はほぼジェット船と同額(+40円)だった為と、さるびあ丸が出たとしても激揺れで船酔いした際に、「寝っ転がれる場所」があるのは助かると思った点。私も息子も基本的には船酔いしないのですが、釣り船に乗ると、2-3年に1回ぐらい何故か船酔いする。まぁそれは体調不良とか睡眠不足とかいろいろ重なってるわけですが、酔っちゃった時の最悪の状態は共に体感しているので、その最悪を想定してベッドにしています。
あとはチケットを再発行して頂き終了。チケットに行きと同じく住所/氏名等を書いておきます。ふぅー。とりあえずこれで、フェリーさえ来てくれれば、そして折り返しで出航してくれれば帰れる。
東海汽船もコールセンターパンクする事態になっているのはHPに手続きとかの情報を載せないからだよ。簡単な対策なのに勿体無い。
大型フェリーさるびあ丸に乗り込む
さてあとは船が来てくれる事を祈るのみ。
12:40着だった船は30-40分ほど遅れてなんとか来てくれました。さるびあ丸はだめなら途中で引き返すというステータスでしたので凄く不安で、まただいぶ遅れているという情報も入り一時はダメだという方向に気持ちが傾いたのですが、無事到着。
降りてくる人達を見ると「はぁーなんとか着いた」という安堵の顔と、何人かのお子さんは船酔いでヘロヘロになっていました。
これはさすがに私も船酔いを覚悟しつつ乗り込みます。
これで途中の海況次第ということもあるが帰れるぞ! ただ元町港のあの波を見ているだけに出港してもどうなるか・・・
さて旅行記は次回が最終回。大型フェリーでの旅は、予想外に快適でした。