【レビュー】SD870搭載で3万円強の「Xiaomi POCO F3」を試す~カメラもAMOLEDディスプレイもこの安さなのに極上

XiaomiのハイコスパブランドPOCOの新スマホ「POCO F3」が3月24日に発表となりましたが、このPOCO F3 をXiaomi様から発売前にお借りして試すことができました。1週間ほど使わせて頂けたのでレビューしていきます。

POCO F3の特徴

POCOはXiaomiの特定地域向け廉価ブランドでしたが、最近ではPOCOもグローバル化し、このPOCO F3もグローバル販売されます。

ベースはRedmi K40で、デザインと若干のサポート周波数帯の違いがありますがほぼ同スペックです。

画面は6.67インチと大きく、AMOLEDディスプレイでリフレッシュレートは120Hzとゲーミングスマホ並。解像度はフルHD+(2400×1080)。サムソン製E4 AMOLEDディスプレイで、上部には極小のパンチホールカメラ(20MP)。

SoC(CPU)はSnapdragon870。性能的にはSnapdragon888が現在最上位ですが、このスナドラ870はスナドラ865のちょっと上ぐらいの位置づけ。メモリは6GB/8GB/12GB、ストレージは128GB/256GB UFS3.1となっています。

背面カメラは メインの48MP(f/1.79)は 1/2インチと大口径。これに8MP (119度超広角)と5MP (望遠マクロ)が、組み合わされたトリプルレンズです。

バッテリーは4520mAhで33Wの急速充電が可能。

ステレオスピーカーでDolby atmosにも対応します。

3G/4G/5G対応周波数帯は以下の通りです。

4G LTEプラチナバンド対応はB8(SoftBank)のみです。
5Gはn77/n78(docomo/au/SoftBank/Rakuten)で対応しています。

5G: n1, n3, n5, n7, n8, n20, n28, n38, n41, n77, n78
4G: FDD-LTE Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 20, 28, 66
4G: TDD-LTE Band 38, 40, 41
3G: WCDMA Band 1,2,4,5,8
2G: GSM 850 900 1800 1900 MHz

主要スペック

Xiaomi POCO F3
ディスプレイ 6.67インチ フルHD+(2400×1080) AMOLED リフレッシュレート 120Hz
SoC(CPU) Qualcomm Snapdragon 870 オクタコア3.2GHz
メモリ+ストレージ 6GB/8GB/12GB
128GB/256GB UFS 3.1
OS MIUI12 (Android 11)
カメラ ・バック
48MP(f/1.79 1/2インチ)
8MP (119度超広角)
5MP (望遠マクロ)
・フロント
20MP
バッテリー/充電 4520mAh /PD3.0,QC3+ 33W急速充電
WiFi/Bluetooth Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.1 / NFC
SIMスロット nano SIM x2
デュアルスタンバイ
microSD 無し
対応周波数帯
5G: n1, n3, n5, n7, n8, n20, n28, n38, n41, n77, n78
4G: FDD-LTE Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 20, 28, 66
4G: TDD-LTE Band 38, 40, 41
3G: WCDMA Band 1,2,4,5,8
2G: GSM 850 900 1800 1900 MHz
サイズ 163.7 x76.4 x 7.8 mm
重さ 196g
カラー ホワイト/ブラック/ブルー
その他 ・USB Type-C
・側面指紋認証
・イヤホンジャック なし
・NFC

外観と使用感

お借りしたのは本体だけでしたので、付属品情報はわかりませんが、Aliexpress販売ページでは同梱物が掲載されています。EU等がメインとなるため、充電器形状は日本で使えないタイプです。またイヤホンジャックが無いので、USB Type-C変換ケーブルが付属します。

それでは本体も見ていきましょう
6.67インチのディスプレイはAMOLEDディスプレイは発色が素晴らしく良く、クリアです。こういうデバイスって初見で「これは綺麗だなぁ」とか「良いもの感」が凄く感じ取れるのはとても大切。

また一般的なスマホの2倍となるリフレッシュレート120Hzは非常に滑らか。

上部のパンチホールカメラも極小で、ゲームを除けば邪魔に感じる事は無い。

下部はSIMトレイとUSB Type-C、スピーカー。イヤホンジャックはありません。

右側面には電源/ボリュームボタンがあります。電源ボタンは指紋認証リーダーも兼ねています。

この電源ボタン兼指紋認証リーダーですが、XPERIA 1のように凹んでいるボタンではなく、普通のボタンにしか見えない。使い勝手もよく、指紋認証リーダーであることを強く意識する必要がないのがいい。指紋の認証精度も高く、何の違和感もなく”普通に”電源ボタンに触れば一瞬でホーム画面が現れます。なので画面内指紋認証リーダーよりも圧倒的に使いやすい。

上部はスピーカーのみ。

背面。

カメラはトリプルレンズで、メインは48MP(f/1.79 1/2インチ)で、サブに8MP (119度超広角)と、5MP (望遠マクロ)という構成です。レンズが大きいのがアイコンになっていますね。POCOシリーズは過去「安いけどデザインがなぁ」という面もありましたが、F3は尖ったデザインでは無いものの、安っぽくも無く高級感もややあり、誰もが使いやすくそして受け入れやすいデザインです。

重量は196gで数字的には重そうに見えますが、手に持った感触的には公式の重さよりは軽く感じます。これは本体厚が7.8mmと薄型だから体感的に軽いと感じるのかも知れません。

カメラの実力は後ほど。

日本語&アプリケーション

日本語も初期セットアップから選択でき、以後は完全な日本語で使用することができます。

プリインストールアプリケーションは意外とたくさん入っています。
Googleの基本アプリ(Chrome/Gmail等)と、NetflixやPUBGなども入っていますが、Xiaomi系アプリも結構あります。

ベンチマーク

SoC(CPU)にSnapdragon870を搭載しているPOCO F3をAnTuTuベンチマーク(V8)で試してみました。
AnTuTuは現在Google Playストアから削除されていますので、Antutu公式からapkをダウンロードしています。

AnTuTuベンチマークのスコアは約62万点。

充分なほどにハイスコア。私が愛用しているGalaxy Note20 UltraのSnapdragon865が60万点だから、それを余裕で超えています。SD870だから当たり前なのですが、12万円ぐらいのGalaxy Note20 Ultraが4万円台のスマホに完敗するのはちょっと(良い意味で)複雑です。

当然ですが普通に使うに際してもっさり感はなくキビキビで言う事はありません。
いつも言っていますが、アプリではカメラ、Chromeでのネット閲覧、YouTubeは快適そのもの。最近はまっているウマ娘も快適にプレイ出来ています。

カメラもかなりできる子

POCO F3 の背面トリプルカメラを使って撮影してみました。

以下は作例です。(クリックすると大きく見ることができます。容量が大きいのでモバイルの方はご注意を。)

最上部は室内での撮影。マツダディーラーにあった車を撮影していますが、光沢など細部までメリハリのある写真が撮れています。上部右側は結構暗めな室内ですが、AI設定でパスタというかチーズの細かい質感が分かる絵が撮れています。

真ん中は風景と夜景。風景撮影時は曇天でしたが、空が白飛びせずにしっかり雲の形が撮れてます。このあたり安いスマホだと簡単に白飛びすることも多いのですが、POCOは安価なモデルなのにしっかりしているのが凄い。
夜景もほぼ真っ暗と言ってもいい状況ですが、明るく撮れています。ただランドマークタワーのあたりを拡大してよく見ると若干潰れというか、のっぺりとした写真になっているのはやや残念。しかしスマホ自体で見る限りは全く気にならない。

下段右はポートレート(左)とマクロ撮影した写真。背景のボケ具合も自然で悪くない写真が撮れています。ポートレートをあまり微調整する事なくさっとこれぐらいの絵が撮れるのは楽で良いですね。
マクロも秀逸。5MPのマクロレンズだけあって、5cmぐらいまで寄ってみるとピントが合って鮮明な写真が撮れます。

ただ全体的にハイエンドスマホと比べるとやや甘い所はありますが、それでもこの価格でこんなに綺麗に撮れちゃうなら、スマホで撮るだけというライト層なら、ハイエンド機のカメラ、、、例えばGalaxy Note20 Ultraは12万円だけど、優秀なカメラである必要はなく、もはや価格差が写真の出来を左右する時代ではなくなったのだと感じさせる。

レビューまとめ

POCOは当初「ハイスペック+低価格」の路線で、スペック良いけどデザインもカメラも重さも薄さもいまいちな感じでしたが、そうした欠点を全て綺麗に拾って改善されたモデルがPOCO F3だと言えます。

Snapdragon870のハイパワー、ディスプレイはAMOLED+120Hzリフレッシュレートで高輝度高精細で滑らか。
3眼カメラは夜景だって綺麗に撮れるレベルに進化。デザインも合格点。そして5Gまで対応。
これで価格が3万円台~ともはや笑うしか無い性能とコスパです。

あえて欠点を挙げるとすると、、、という欠点すら思いつかない。せいぜいデザインが中庸的なぐらいですが、価格と性能/機能の強力なプラス要素と比較すればほんの些細な事です。

あとは4G対応周波数帯でプラチナバンド対応がB8ソフトバンク系だけなのが残念ですが、このスマホのためにLINEMOに乗り換えても良いかなと思い始めてしまいました。

知り合いが中途半端に2万円台のスマホを狙っているなら、「あと1万だしてPOCO F3買え。幸せになれるぞ」と間違いなく助言できます。POCO F3は全てが高いクオリティでまとまっていて、ある意味他メーカーが駆逐されちゃうぐらい恐ろしいと思えるスマートフォンです。

価格

Aliexpress POCOストアでは、6GB+128GB版が299ドルで販売されることを予告しています。
発売開始は3月29日。PST(米国太平洋標準時)0:00は日本時間で3月29日17:00です。
ストアの情報をよく見ると「EaryBird 価格は最初の2時間だけ」と書かれているので、欲しい方はこの時間に突撃できるよう、予めカートに入れておくことをお勧めします。

299ドルはクーポンを使っての価格です。以下クーポンをお使いください。

クーポンコード:  ZPOCOF3

Aliexpress販売ページ

関連リンク

・Aliexpress : POCOストア トップ

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