【後編】いまさらだけどSurface Book買ってみた! 私なりの良い点と不満点まとめ

Surface Book CR9-00006の自腹レビュー後編です。

前回のレビュー : いまさらだけどSurface Book買ってみた! XPS13から乗り換え~不満もあるが概ね素晴らしいノートPC

前回は本体周りでしたが今回は使い勝手です。良い所が多いSurface Bookですが、いまいちな点もあり、まだまだ「PCメーカー」としてのマイクロソフトは修行が必要な面もあります。XPS13からの乗り換えと言う事もあり、今回も12.1インチのXPS13と比較しつつのレビューをしていきます。

良い点

3:2のアスペクト比の液晶は縦に長く使いやすい

12.1インチのXPS13より1.4インチでかい13.5インチのSurface Book。当たり前のことですが、でかいだけあって使いやすいです。特にネットやExcel/Word等の「縦長の方が便利」のものだと顕著。解像度が双方高いのでテキストサイズを同一の200%にして表示させましたが、Surface BookのほうがYahooのトップページの縦方向表示数がざっくりですが20-30%ぐらい多い。3:2のアスペクト比を私はSurface Pro3で実感していましたが、やはり16:9よりは私の使用スタイルに合っている。Web閲覧は捗りますし、Excelも縦に長い場合はスクロール=タッチパッドに触る頻度が下がり、断然使い勝手に差が出ます。そしてディスプレイは美しいの一言。XPS13ももちろんWQHD解像度で美しいのですが、それ以上に3000×2000解像度のディスプレイは視野角も高く綺麗です。タブレットとしても使えるので、そうなると多人数で画面を覗き込んだり、付属のペンでお絵かきしたりといろんな使い方ができるだけあり、単なるPC用途だけでない使い方にも対応できるディスプレイと言えます。

ディスプレイがふらつきづらい

Surface Bookは2in1タブレットPCですが、画面側は安易に外れないよう「マッスルワイヤーロック」というロックがかかっており、”PC起動時”にキーボード右上から2番目のキーを押すことでロック解除ができるようになっている。(下の画像のLEDが点灯しているボタン)
このキーを押すと、画面に「取り外しできます」という表示と共に「カチャ」っと音がして、数秒以内であれば取り外せます。 確かに、この機構は以前に2in1タブレットを使った事がある方なら億劫に感じます。まず電源断時に取り外すことが不可能で「タブレットだけを使いたい」と思っても、OSが立ち上がるまでは取り外すことは出来ません。

しかし。このマッスルワイヤーロックのおかげで、ディスプレイはキーボードとがっちり接続され、2in1タブレット特有の「ディスプレイ側がふらふらする」という難点を軽減しています。もちろんディスプレイを触れば多少フラフラしますが、それでも全体的な印象としては「普通のノートPCとそれほど変わらない使用感」を得られている思う。

ただそれでもディスプレイ側が普通のノートPCと比べれば重いので、膝上に乗せて使うと若干不安定ですが、落ちそうな不安はありません。

期待のバッテリーは7-8時間程度

輝度25%で、WiFi ON、Chromeで7-8個タブを開き、一日中使い続けてみたところ、概ね7-8時間程度は持っています。XPS13だと同様の使い方で5-6時間程度でダウンします。普段外出時で5-6時間は使っていたので、「その間は楽勝で使えて欲しい」という私の希望は満たされました。

キーボード/タッチパッドの使い勝手はかなりいい

Surface Bookのキーボード/タッチパッドは全く不満がないレベルです。キータイプしていてもミスはほとんど起きないし、タッチパッドはマルチタッチも含めて誤動作も無くスムーズそのもの。ただ若干不満があるとすればパームレスト。それは「不満点」に書きますね。

不満点

ヒンジ角をもうちょっと広げる事ができると嬉しいが・・・

Surface Bookは特徴的なヒンジ機構「Dynamic Fulcrum Hinge」を持っています。この機構のおかげで、ディスプレイを開くとキーボード側にヒンジ部が広がり、重心がキーボード側に微妙に移動する。その為重いディスプレイがあっても後ろに倒れにくいというメリットがあるのですが、逆に「これ以上はダメだ」という重心もあるためか、下記の写真以上にディスプレイが開かない。
通常デスクの上ではここまで開く事はないが、ラップトップ(膝上)で使う時は、「もうちょっと開いて欲しい」という時もある。ただこれは無い物ねだり的な面もあり、タブレットでもありノートPCでもあるという性質を考えれば、致し方ないのかなと思う。つまりは「ディスプレイ側が重い」という2in1タブレットのジレンマをデザインや機構で「ノートPCと同様」というレベルまでは提案出来ていないのです。だからSurface Bookに「ノートPCのように見えるからノートPCと同じ機能性が備わっているべき」と思っていると不満点になります。

キーボードバックライトがあると見づらい

Surface Bookはキーボードバックライトが付いているのですが、これを点灯させると文字が読みづらくなるという結構本末転倒な事がおきます。以下はバックライトOFFの状態。もちろん視認性はいいです。
バックライトをONにすると、明るさにムラがありキートップの文字が判別不可に。まぁ私の場合はほとんどキーは見ていないのですが、それではも少しキーボードに目を落としてキーを打つと気になります。暗い場所ではバックライトの視認性は良いので、広間や蛍光灯下ではバックライトOFFにして使うという解決策を使うしかありません。もちろんこれでも問題無いのですが、18万円という価格のプレミアム感のあるマイクロソフトフラッグシップPCとしてはちょっとお粗末かな。「このクオリティじゃダメだ!」とマイクロソフトの中で発売までに誰も言わなかったのかなと思うとちょっと悲しいところ。

もうちょっとコンパクトにできなかったのか?

もうこれは次世代のSurface Bookへの提言であって、Surface Bookの不満ではないのですが、「もうちょっとコンパクトにできなかったのか。」というデザインではあります。
Surface Bookはタブレットでもありますので、ベゼル幅を極小にしづらい(手に持った的に画面に触れやすくなってしまう)為、どうしてもその兼ね合いでこの画面の大きさとなり、そしてそのディスプレイ側のサイズに引きずられキーボード側もデカいサイズになっています。その為最初にSurface Bookのキーボードを見ると「13.5インチにしても・・・これはデカい」と感じますし、実際タッチパッド、パームレスト部は異様に大きすぎ、個人的にはデザイン的にちょっと勿体ない気がしています。

マイクロソフトはSurface Pro4のように3:2アスペクト比であってもキーボード側をコンパクトにする方法はあるはずです。XPS13はベゼル幅を極小にすることで13インチの画面を12インチのノートPCサイズにするというチャレンジをしていますが、Surface Book”2″では、是非そのあたりにチャレンジして頂きたい。

まとめ

私にとって、仕事とプライベートの双方で使うノートPCなので、以下の条件が必須でした。
・タッチパネルであること
・キーボード/タッチパッドが使いやすいこと
・バッテリーが最低でも実使用7時間はもつこと
・縦方向の表示=3:2のアスペクト比の液晶であること

この要件にSurface Bookは見事にマッチし、明らかに外出時の仕事での不満は減りました。

私はSurface Bookの売りの一つであるグラフィック/ペンは使わないので、今回のSurface Bookのレビューではペンの善し悪しを試していません。その売りを除いたとしても私の使用要件にはとてもマッチしたPCと言えます。

ただ私のような明確な要件がなく、単なる「高級2in1タブレット/ノートPC」として漠然と買うと後悔しそうな面もあります。そのあたりは不満点に書きましたが、ヒンジが大きく開かないし少しデカくて重いという点を難点と思う人も多いのでは無いかなと感じるのです。つまりはSurface Bookは万能選手ではなく、「これが欲しい」という明確な意思がなく手に入れると「価格が高い割りにちょこちょこと不満がある」という評価に成らざるを得ない。

そこさえ履き違えなければ、Surface Bookは非常に良く出来たタブレットであり、ノートPCと言えます。バッテリーのもちは私の使用方法では7時間以上だし、ディスプレイは高精細で美しい上に、縦方向が長めでネットやOfficeアプリの作業は捗ります。約1.5kgと多少重いのは難点ですが、バッテリーライフ、大きく美しい液晶を使えば納得できます。毎日持ち歩くという方でもリュックタイプの背負う鞄なら1.5kgはそれほど重いとは感じません(私はこのタイプ)。女性でも「たまに持ち歩く程度」ならなんとかなるでしょう。
細かい点を付けば不満もあるSurface Bookですが、全体として高いレベルで満足感は得られましたし、オススメです。

Surface Bookの購入は正規代理店がお得

Surface Bookは、正規代理店と、一般的な小売り店で買う方法の2種類があります。Amazonやビックカメラ等のネットショップも「正規代理店」です。また、マイクロソフトがやっている「マイクロソフトストア」もあります。但し価格を見ると少し割高に見えます。
・マイクロソフトストア : Surface Book

それでも上記正規代理店からの購入をお勧めします。というのもSurface BookはSurface Pro4といっしょに定期的にキャッシュバックキャンペーン等を実施しています。その適用が受けられるのは正規代理店だけなのです。例えば、ビックカメラでは私が買ったモデルは185,790円で販売しています。これでも高く見えますが、25,000円キャッシュバックキャンペーンを使えば160,790円です。実はこの価格で買えるショップを探す方が大変です。と言う事で、中古を買わないのでしたら、正規代理店がオススメです。

・マイクロソフト公式サイト:Surface Book
・Amazon販売ページ: マイクロソフト Surface book 13.5型ノートPC (Office付き・Win10・Core i5・128GB・8GB) CR9-00006
・マイクロソフトストア : Surface Book

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