超コンパクトPC『GPD WIN2』のレビュー後編です。
今回は日本語やベンチマークのスコアはといった基本的な点、ゲームの使用感をを試してみました。
前回のレビューはこちらから。
日本語化は?
気になる日本語化ですが、初期セットアップから日本語が選択でき、その後は全て日本語です。
もちろん起動後も日本語Win10 Home OS。
ベンチマークと実際の使用感
128GB SSDをCrystal Disk Markでベンチマークをしてみました。結果としてはやはりSSDは素晴らしく、シーケンシャルアクセスで500MB/s、ランダムでも145MB/s、書き込みも100MB/s超とかなり速い。実際の使用感もよくキビキビ動きますし、OS起動も10秒前後でログイン画面になります。スタンバイ復旧も2秒ぐらいと非情に軽快です。
ドラクエXベンチマークもしましたが、とても快適という評価。(但しVGA設定でのテスト)さすがはCore m3といったところでしょう。
ゲームの使用感
私はあまりSteamでゲームしないのですが、ジャストコーズ3をインストールしてプレイしてみました。
ドラクエXベンチマークの結果で期待が高まったものの、デフォルト設定ではカクカクしてゲームになりません。2D系ゲームは余裕だと思います。解像度をVGAぐらいまでに落とし、できるだけ効果も落としてやっとプレイできるレベルになります。GPDが公式に公開している動画ですが、以下のような感じで動きます。
その他ゲームも「ここまで動くよ」という動画が山ほどあり、GPDの執念を感じるほど。気になる方はGPD Game ConsoleのYouTube動画をチェックして見てください。
意外と良かったのは「音」で、左右スティック下にステレオスピーカーがあるのですが、これが非情に音が良く、臨場感あるプレーができます。
難点は、ファンが結構回り続け、音と吸気口が若干気になる。ゲーム中はずっとファンが高速で回ると思ってください。ただファン音は「シャー」という乾いた音なのでゲーム中はある程度かき消されます。PCで使用時も負荷が高まるとファンが回るので、その時はうるせーなと思ってしまう。
またちょうど背面の手が当たる部分に吸気口があり、ここを塞ぐと熱が本体内にこもるので指の置き位置に気を遣う。
廃熱自体はこちらのスリットから出されるので、指にかかることはないようよく考えられています。しかし、調整が必要とはいえ、Steam等のゲーム達が人に持ち出せて一体型PCでゲームができるのは大きい。いままではSteamにあまり感心がなかった私も、これからはSteamで買ってもいいかもと思うようになった。特にSteamは激安キャンペーンを張っているときも結構あるしね。つまり私の中ではゲームプラットフォームが一つ増えた感じになったのです。
ポータブルPCとして
私の場合、ゲーム機としてよりポータブルPCとしての利用シーンも期待して出資しました。普段ノートPC「Surface Pro」を持ち歩くのですが、車の中だとSurface Proは使いづらいんですよね。またそんなにフル機能なPCじゃなくて、Win10が動く環境さえあればいいという時もあります。例えば、家族旅行の写真をPCに入れといて出先でHDMI経由でTV出力して多人数でみたいとか、PC上にあるExcelファイルを友人と一緒にちょちょっと編集して、その後USBメモリーキーで渡したいとかね。そんな些細な時にいちいち12-13インチノートPCはちょっと仰々しい。でもそこそこパワフルでキビキビ動く奴が欲しい。そういうときにはやはりGPD WIN2は便利。ワンショルダーの小型のバックにもぽいっと入れておけば、取り出していつでも、そしてサクサクなWin10環境があるというのは便利です。
キー入力はそれほど多くないって時にはこれ1台で充分なんで、ケースバイケースで使い分けています。Surface Proを持ち歩く頻度はかなり減ってカバンも小さく済むようになった。行く先々で「なにそれ!」って言われることも多いので、ドヤってできるのもなんか嬉しいです。
レビューまとめ
●Good
- 450gめちゃ軽い
- ディスプレイ発色もよく鮮明で綺麗
- Win10の動作はキビキビと軽快
- このサイズとしては使えるキーボード
- USB 3.0(フルサイズ)とmicroHDMI、USB Type-Cと豊富な拡張ポート
- ゲーム機としても充分使いやすいスティック/ボタン
- ステレオスピーカーが良い音を出す
●Bad
- ファンがうるさい
- ゲームを快適にするには細かく設定が必要
スペック的に違和感なく使えるUMPCが手に入ったというのが正直な感想です。Core m3は決して速いCPUではありませんが、Win10での軽作業程度なら余裕で、8GB RAM、128GB SSDもその軽快な操作性に寄与しています。キーボードも意外と使いやすい。両手で持って左右の親指で押す事もできます。ノートPCの代用とまでは行きませんが、よくこのサイズでまずまず使えるレベルになっているのには拍手したくなります。
ゲーミングPCとしても一体型PCとして考えると違和感無く使える操作性はとても良いです。ゲーム自体は設定で細かく解像度などを下げて、できるだけ軽く動くように調整が必要な点は、このPCを買う時点で分かっている事とは言え、やはりちょっと面倒。ゲーム中はCPUファンもガンガン回って「シャー」という音が多少気になります。とはいえ、ゲーム中はゲームの音が鳴っているわけで、ファン音を気にする余裕もないですけどね。その音は意外とよく、左右スティック下に配置されたステレオスピーカーが臨場感溢れる良い音をだしてくれるので、ある意味ファン音のデメリットを補ってます。
よくここまで詰め込んだという点に置いては本当に拍手モノです。
ただあとは価格でしょうか。700ドル程度という決して安くは無い価格。これを高いとみるか、それなりに価値のあると見るかで変わりますが、「Steam等のゲームを持ち出せる!」「使えるWin10 UMPCが欲しい」というなら間違いなく価値ある1台です。
価格
気になる価格は、Geekbuyingで699.99ドル(79600円)で発売中ですが、在庫切れでArrival Notice(入荷次第お知らせ)になっています。Geekbuying販売ページ :GPD WIN 2 Gamepad Tablet PC Intel Core m3-7Y30
あとはAliExpressなら在庫はありそうです。価格もほぼ同じで699ドルです。
AliExpress.com Product – Original GPD WIN 2
indiegogoのクラウドファンディングが649ドルでしたから、一般販売で699.99ドルはそれほど高くありません。
配送オプションですが、もし買うなら有償配送がお勧めです。通常の無料配送では10-25営業日かかりますので、早くて2週間、遅い場合は1ヶ月半かかります。すぐ欲しい方はEMSやExpedited Shipping=高速配送のOptionを付けましょう。4-9営業日で届く予定で、配送も日本国内では日本郵政が配達となる為、安心感があります。またEMSの場合は遠隔地配送料=Remote Area Feeも掛かりませんので、地方の方には特にお勧めです。
関連リンク
・公式ページ : GPD Win2 (日本語ページ)
・GearBest.comの紹介 : GearBest.comを利用して中華デバイスを安く輸入するのも面白い
・GearBest.com買い方ガイド : 中国のGearBest.comでデバイスを買って輸入する方法~注文から届くまで
・Banggoodでの買い物の仕方 : Banggoodで買って輸入してみよう~買った商品が届くまで
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