伊豆大島の旅行記 その4は最終回。フェリーの旅は快適で東京湾クルーズも付いて超お勧めでした。
前回までの旅行記はこちら。
大型フェリー さるびあ丸の中
台風の影響で小型ジェット船が欠航し、臨時便の大型フェリー さるびあ丸に乗り込んだ私達。
さっそく5時間程度の旅を共にする船室に行ってみました。
これが特2等の客室。2段ベッドが所狭しと設置してあり、結構隣との空間は近い。ですが各ベッドはカーテンがあり、締めればプライベート空間が確保されます。全てのベッドに電源コンセントx1と、荷物を掛けられるフック、枕と毛布があるので、ちょっとしたカプセルホテルのよう。
私の息子は学校の合宿でこのさるびあ丸に乗ったことがあり、まっっっったく船内に興味がなく「俺は寝るわー」と、とっととカーテン締めて寝てしまう。まぁ恐らくは揺れる4-5時間の旅ですし、寝るのが一番ですが、私は初めてということもあり、うろうろしてみました。
まず強風とうねりで船が揺れるのでデッキで風にあたるのはダメでした。外を見れば白波がでていますし、仕方ない。
船内には自販機があり、ドリンク、菓子、酒類も販売しています。
カップラーメンは結構食べている人がいましたが、台風でこれから激揺れなのに、ラーメンとかリバースの要因なだけだろと・・・いやそんな私も炭酸ジュースをがぶがぶ飲み、カップラーメン食べたかったのですが、ビビってお茶とCRATZを買って、部屋に戻りSWITCHで暇つぶし。ネットは海上で電波が届きづらくほぼ繋がらない為、暇つぶしならゲーム機や本などを持ち込んだほうが良いと思う。
そうこうするうちに多少揺れ始め、カーテン締めて真っ暗と言う事もあり眠くなった。釣り船の船酔い経験から、最悪激揺れになったとしても横になっているだけでだいぶ違うのは分かっているので、ここは特2等のベッドを選んだ事を最大限に活用させてもらう。
相当覚悟して寝た・・・つもりだったのですが、1時間ぐらいして起きると全然揺れていない事に気付く。いやこれは結構スゴイなと感心しました。起きた時はヤバい海域は抜けていたようですが、私はかなり神経質で寝ているときに震度2ぐらいの地震でも起きちゃう方なので体感的に全然揺れなかった気がする。多少は揺れたけども起きるほどじゃなかったです。
海を見ましたが、もっと揺れても良さそうな海況でしたが、船がデカさが私が今まで乗ってきた船とは全く比べものにならないぐらいなのでかなり安定している。少々高めの波が船に当たっても、微動だにしない。まぁ台風直撃レベルではないので、「そのぐらいはまだマシ」なんでしょうが、私の乗船前の覚悟はもっと悪い方向だっただけに肩透かしを食らいました。
東京湾クルーズは最高
無事に伊豆大島~相模湾を抜け、東京湾に戻ってきました。湾内に入ると風は強いものの波はある程度穏やかになり、船はほぼ揺れない。また東京湾内は多くの船が航行するため、大型船は航路が指定され、速度も落としての運航になります。
そのためデッキも開放されて三浦半島と房総半島の景色を見ながらのクルーズ状態。
羽田空港の近くを通ると、飛行機が真上を飛んでいたり、離陸するところが見れたりして飽きない。
お台場には別のクルーズ船もいました。
レインボーブリッジも下から眺める事ができ壮観です。私は釣り船に乗ることがあるので、橋の下通るなんてことはよくあるのですが、それでもレインボーブリッジの下を通ると子供のような気持ちになって、単純に「すげー」と感動します。まぁーこれは昨晩は船が欠航して台風で帰れないという状況から脱した安堵の感動という面も合わさっているのかも知れないんですが、普段見れない景色が見れるというのはそれだけで刺激になります。
予想外に揺れないのも本当に良かったです。こんなことなら炭酸飲料とカップラーメンで全然良かったやんというぐらい余裕の船旅でした。伊豆大島に何度も行っている方からすればこんなもんじゃないって言われそうですが、台風と言っても直撃では無かったし風が強いから波が高くなっただけなので、まだまだ緩い方なんでしょうね
東海汽船はもっとIT活用を
船に関しては乗ってしまえばとても快適。「時間かかるんでしょ?」と敬遠している方にはジェット船を、「のんびり楽しみたい」方には大型フェリーという選択肢が選べる。行きと帰りで変えてみるのも良い体験だと思います。そういう船旅の良いとこが今回の旅で分かりました。
ただ予約や欠航対策については東海汽船さんはもうちょっとIT活用に力を入れて欲しい。(もったいない)
まず予約時は飛行機みたいに座席指定が出来るようにして欲しい。ジェット船は小さいお子さんがいるときは窓側が欲しいというケースもあるだろうし、フェリーに関しても私達の特2等の2段ベッド客室は入り口からかなり奥まったところで荷物の出し入れが大変だった。そのためできることなら指定させて欲しかったです。もっと上の等級の部屋ならなおさらでしょう。
また台風や強風等で欠航になるケースが多いのが船便なわけですが、そういった際にどうしたら良いのかの周知不足を感じました。ジェット船欠航で臨時便が出るよという話を私はレンタカー屋さんから聞いたわけですが、それがなければ当日はコールセンターは繋がらないし、かなりパニックになっていたと思う。
しばらくしてHPのトップに【全便欠航ですが臨時便でます】と書かれていましたが、それが出たからといってジェット船のチケットを持っている我々は乗れるのか?料金は?充分なキャパがあるのか?手続きはどうすればいいのか?などは書かれておらず、何をして良いのか分からない。恐らく東海汽船が頼みにしているのはコールセンターなのだと思う(そこに人を置いて全てを解決させる)が、その頼みのコールセンターも時間終了まで繋がらなかった為、不安な一夜を過ごしました。
せっかくの公式Twitterも告知だけで利用者の役に立っていない。
理想を言えば、欠航から便変更手続き、ジェット船→フェリーの差額のクレジットカード払い(払い戻し)など全てがネット上で完結して欲しいところですが、そこはお金も時間もかかるので致し方ない。
でもHPにQ&A載せたり、手続き方法載せたり、臨時便の予約整理番号みたいなのを発行してくれれば、不安で朝一に港のターミナルに乗り込まないといけないような事は避けられるはずです。このような東海汽船を利用することの「不安拡大」はリピーターになりたいお客さんの気持ちを阻害しています。正直伊豆大島は凄く良いところでまた行きたい。けど東海汽船だとなぁーという気持ちは若干残ります。
観光客相手の商売だとしたら、こんな不満増やしてどうするのと思うわけです。「こんなイベントやってます」とか「どこそこの島が映画の舞台です」なんて情報より、「我々はその日乗れるのか」「帰れるのか」「帰れない時はどうするのか」みたいな不安を解消することをもっと情報として公開すべきだと思います。利用者側の視点からすると、帰れないなら、延泊の為に宿やレンタカーの延長、仕事の調整とかも入るのに、東海汽船からは「はいはい。船は当日にならんとわからんし、なにかあれば窓口に来てください」という感じを受ける。もっと利用者のほうを向いて欲しいなぁ。
元コールセンターの中の人側の私としては、繋がらないコールセンターの電話についても不満です。コールアボイダンス(できるだけ電話が掛かってこない対策)に力を入れず、情報開示が少ないから電話が繋がらないのですよ。欠航の度に電話回線パンクとかやってるんですかね?
コールアボイダンスしようよ。掛かってくるであろう電話の内容をHP等でガンガン開示することで、インバウンドの電話を少なくし、電話待ち呼(オペレータに繋がるのを待つ)を無くし、その結果として顧客満足度アップ(電話しなくていいし待たされない/電話代掛からない)、コールセンターのコスト削減(電話が少なくなれば回線維持費が少ない/電話少なら人件費削減も)が可能なのはちょっと考えれば分かるはず。「今日も電話パンクしたわー。大変だったね」で完結しているコールセンターはヤバいですよ。まじで。
ここからは勝手な予想ですが、それがないのはコールセンターはアウトソースしているのかな?アウトソーサーはコールセンター人員が縮小されると飯の種が減るから、コールアボイダンスをしたがらないんです。(電話入電があればあるほど儲かるので) まじで私がコンサルしたいとすら思いました。
まぁそれはさておいて、人・もの・金が掛かることはなかなか難しいにしても、情報をHPで公開するぐらいはできそうだからやってねって思います。WEB/Twitter担当を1名おくだけで解決できると思うし。
まとめ:台風も楽しめた旅
ただ楽しく釣りがしたいという欲求に従い、2泊3日の旅を旅行前日に決め、台風覚悟の上での未知の旅でしたが、もの凄く楽しめました。
結果論ですが、ジェット船とフェリーというタイプが全然違う2つ船に乗れましたし。そのおかげで東京湾クルーズもできましたし、「無事帰れた」というだけでも満足なのに、それ以上のご褒美をもらって気分でした。
船旅というのは今回のような天候だと飛行機より影響される度合いが大きいものなのですが、最悪は延泊したり、「行けるのか?」「帰れるのか?」という状況を楽しんだりできる方ならお勧めです。私と息子は帰れないとちょっと困る状況ではありましたが、意外と「だめなもんはダメなんだから仕方ないよな」と腹くくれましたし。伊豆七島に行きたい方は後ろの日程に余裕があるときに来ると良いでしょうね。
さて次来るときは、調布飛行場からフライトで来ようかなと考えています。調布から伊豆大島は25分で着きますので、船が苦手なうちの奥さんと娘も来れますし。